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連載 虹のバァルガード 第4回

流浪の街ガルム
2.

道斗が目を覚ますとそこはベッドの上だった。

‥おれは悪い夢でも見たのかな‥何か昔読んだヒロイックファンタジーや異世界アニメみたいだったな。‥

ふと見渡すとまったく覚えのない部屋であった.
日本ではなく外国の部屋のような感じであった。

ドアが開いて少年が入ってきた。
白い法衣のようなものを着ている。
十二歳くらいだろうか。

「お目覚めになられましたか?シンジョウ殿。」

「きみはいったい誰?それよりここはどこなんだ?」
道斗はまだ夢の続きかと思った。

「ここはガラムという街で、僕はミルドと申します。ここで薬局を開いてます。あなたは荒野で倒れていたのをアイニス様がお連れしたんですよ.アイニス様は今ちょっと他の用件で出かけてますのでちょっとお待ち下さい。」
ミルドは落ち着いて言った。

「すると夢じゃないのか‥アイニスが言っていたバルガァードというのはこの星か?
そしてここがハイデール王国の領土か?」

「はい、そうです。アイニスの話から想像しますとあなた様は研究所の機械の爆発の煽りでここへ転送されたんでしょうね。」

道斗はなんとなく理解出来た。

「確かにそのようだな。あと俺はなぜ君たちの言葉がわかる?きみも日本語を話せないはずだが‥」

「それはですね。おそらく生まれながらにシンジヨウ様は魔法わを体得してるからです。まあ、あなたの世界で言えば超能力のようなものです。言語を即座に変換して聞いたり話したりする能力ですね。この世界は精神文明が発達した社会なんです。」

「なるほど、そういうことか。 」
道斗はようやく言葉の件について理解出来た。

「あっ、アイニス様が戻ってこられたようです。ちょっと待って下さいね。」
ミルドは席を外した。


アイニスが部屋の中に入ってきた。

「シンジヨウ、体調はどう?」

「ああ、おかげさんでなんとか回復してきたかな。」
道斗は上体を起こした。

「これお薬を買ってきたけど、飲んで。
あなたは怪我より疲労の方が酷いわ。」
アイニスは薬と水を差し出した。

「ありがとう。おれは時空光学の研究で連日遅くまで仕事をしてたからね。疲れてたんだろうな。でもまさか爆発が原因で本当に別世界に来てしまうとはな‥」

「ようやくわかってきたわね。改めて自己紹介するわ。私はアイニス・ノーストン。ハイデール王国の防衛官よ。このガラムは流浪の街とよはれ、不法入国者が後を絶たない。あなたのような別世界からのアウトサイダーはまれだけど、他国からの密入国が多いの。」
アイニスは防衛官の紋章を見せた。

「そうか。おれみたいな外れ者もいるってことか。」

「あなたの国で行方不明者がいるでしょう。なんらかの条件で別世界へ飛ばされるのはありだから。逆にこちらから飛ばされることもあるしね。」

「なるほど逆もありか。」

「ここの世界の人は魔法を使えるのであなたの世界では苦労しないわ。ある程度のことを自分で知ることが出来る。
あなたの世界で性格は変わってるが素晴らしい才能を持ってる人とかね。」

「ふーん」

「いっぺんに言われてもわかんないでしょうけど、ミルドからこの世界のこと話してもらうわ。」
アイニスは話をミルドに振ろうとした。

「あんな子供にわかるのか?」

「シンジヨウさん、失礼ですね.僕はあなたよりずっと年上ですよ。」
ミルドは怒った。

「だって12歳の子供だろう?」
道斗は返した。

「僕は100歳です。ちなみにアイニスは80歳です。」
ミルドは憤慨した。

「ええっ!どういうこと?」

道斗はどうしても目の前にいる心学者は12歳で女防衛官は20歳前後にしか見えなかった。















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