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ひな祭りの苦い思い出

今日は桃の節句。
うちもお雛様を飾り、愛娘の成長に感謝しております。
……といっても娘は高3なので、だいぶ成長しておりますが。

さて、その娘の初節句の折、近所で評判のケーキ屋に
ホールケーキを1つ、事前予約しました。
受け取りはひな祭り当日の16時。
カラフルなフルーツとお雛様のマジパン?が乗ったやつで、
結構なお値段でした。

当日。
約束の時間に店を訪ねると、評判のお店だけあってかなりの人混み。
カウンター前にもレジにも長蛇の列ができていました。
私の順番になり、カウンター越しに支払い済みの予約票を見せると、店員さんはケーキを探しにバックヤードへ。

イメージ画像(PhotoAC ToYoPHoTo様)

しばらくすると店員さんが手ぶらで出てきて
「ケーキはありません」と。
でも、予約票にはお代済みの件までキッチリ書いてあるので、
ないはずはない、と押し問答が始まりました。

私が質問するたびに何度もバックヤードへ確認に行く店員さん。
「店長が出れば早いのに、なぜ出てこないのか?」
と思いつつ詳細を聞こうと質問を重ねた結果は、こんな感じです。
 ・ケーキは確かに予約してある
 ・作ったはずだが、何かの事情でダメになったみたい
  →なぜこの時点で連絡しないのか、と今も思う。
 ・店長(オーナーパティシエ)は忙しいので出られない
 ・今から作ると夜遅い時間になってしまうのでできない
 ・雛飾りも同じ数しか作っていないので、
  別のホールケーキに乗せることはできない
……と、店長は顔も見せず、バイト店員さんが終始対応。

娘の初節句に予想外のケチがついた気がして、
当時の私は怒り心頭、怒髪天の状態でした。
そのときにGoogle Mapを使っていたら、
きっと長文の愚痴を書いていたのは確実です。

結局、定番ケーキに替えて差額分を戻してもらうことしか
出来なかったのですが、
今考えてもはらわたが煮えくり返る出来事でした。


後日談。
十数年後、仕事で製菓学校を取材している最中、まったくの偶然から
そのお店の店長が卒業生であると判明しました。
「どうですか、お店には行かれますか?」
と取材対象である先生に訊かれましたが、
上述の経緯があったので結構顔が引きつっていたかもしれません。
「移転する前は何度か行きましたが、移転後はいつも混んでいるので……」
と濁すので精一杯でした。

あとから「本当のことを言えばよかったな」と思うこともありました。
でも、もし言ってしまったら公私混同。
後々仕事へ影響する可能性も捨てきれなかったと、今なら考えます。

お店が忙しいことは良いことです。
しかし、店舗運営において急なトラブルに対応できない状況は、
既にお店のキャパシティを超えていると私は思います。
今も繁盛店のままですが、同じくらい苦情も多いようなので、
私としては決して近づかないお店のひとつになっています。

【使用画像】
Top画像:PhotoAC gamico

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