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役者コメント(雉村)

おはこんばんにちは!!
「騙し切れないよベイビー」に役者で参加させていただきます結城全一郎でございます。
お芝居について思うことを書け!!!との指令が出たので、今回僕は「演技の良し悪しって努力じゃなくて、ほとんど才能で決まるのでは?」というテーマで書いていこうと思います。センセーショナルな内容ですけども。

そもそも演技、というか芸術というものはスポーツと違って点数やタイムなどの絶対的な指標がないので優劣をつけにくいものです。
でも、「この人の演技は上手」とか「この役者の演技はイマイチだったな」って判断されることは多々あります。
僕も役者の端くれ。少しでも上手になりたい。
そこで「上手い演技ってなんぞや??」って考えてみました。

まず思ったのは「演技に違和感がない」こと。セリフが棒読みだったり、動きが機械的だったり。
演技が上手と言われる人にはこういった「本来の人間にない嘘」のようなものがないとまず思いました。
でもこれって「上手い演技」というよりは「下手ではない演技」なんですよね。
粗がなくなってみやすい演技になっただけ。マイナスが0になったみたいなもんです。

だったら「0がプラスになる」には何が必要なのか。
と考えたときに思ったのが「キャラとしての役割が果たせていること」でした。
・爽やかイケメン役で、ちゃんとかっこよくキャーキャー言われる人。
・パワハラをする上司役で、恐怖感や威圧感を実際に客に感じさせられる人。
・隠キャのオタク役で、高校に一人や二人こういう奴いたわ(笑)って思わせられる人。
その瞬間僕は「あっ、この人めっちゃ上手い」って判断する気がします。舞台上でその役が生きている気がするし、そういう人いるよね。って実在するかのように見ていられる。

じゃあどうすればそういう演技ができるのか。
つまり「爽やかイケメンを、爽やかにかっこよく演じる」にはどうすればいいか?
答えは簡単です。もともと爽やかイケメンの人間を引っ張ってくればいい。
すれ違った女性が「見た!?あの人超かっこよくない!?やばいよね!!」みたいなセリフがあったとして。
その場合、ただ顔面がカッコよければそれだけで「爽やかイケメン」という役割を果たせます。ただ顔面がかっこいいだけでそのシーンに説得力が生まれてしまう。

パワハラ上司も同様です。「この上司すごい威圧的で逆らえない。実際に上司でいたら鬱になってしまうほど怖い」って客に思わせるためには、厳つい顔で威圧的な大声を出せる人が演じればいい。

ハマり役とか当たり役とか言われるケースってあるじゃないですか。他にも「この役〇〇がやったら絶対上手いよな!!」とかとか。
そういう時って絶対顔がその役に合っていたり、性格や個性が似通ってたりしますよね。
その役に対する向き不向きがそもそも存在する以上、出来る奴には出来るけど出来ない奴には出来ない。

そう考えついた時に「演技の良し悪しって努力じゃなくて、ほとんど才能で決まってね?」って思ったわけです。
努力はもちろん必要ですが、努力でできることは違和感をなくすこと。そして0からプラスにするのはあくまで才能、持って生まれた素質の世界だと僕は思ってます。

ここからさらに「演技の9割は声で決まるからいい声出せる奴が勝つ」とか「精神的なコンディションって演技において超大事な癖にコントロール激ムズだよね」とか思ってますがそれは別のお話です。


とまあ、僕の価値観なんですが、どうなんでしょうね。
何か思うことがある方は聞きたいので僕とご飯を食べにいきましょう!


雉村良平役 結城全一郎

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#だまベビ #劇団皆奏者

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