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凪野基
2020年4月19日 09:03
辺りを憚らず爆泣きしている女子高生に恐れをなして、先客のキッズは逃げていった。 公園に二人きり。重い。「泣かないって言った」「泣いてない~!」 全部濁点がつきそうな声だ。二人分のハンカチは既に水浸し。制服の袖が犠牲になりつつある。「だってわかってたもん」 バスケ部エースで生徒会長。容姿端麗、品行方正。そんな男に平成最後のアタック(死語では?)すると駆けてって、今に至る。