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ケアマネやる気スイッチを押す その1

排泄でとても困っている人がいました。尿漏れがひどく、リハビリパンツの中や外に新聞紙やトイレットペーパーやビニールテープやいろいろな物をはさんでいるのです。

「パットに吸収しないからやめましょう」と言っても、「分かりました」と返事はされるものの、すぐ忘れてしまいます。

デイサービスから、陰部がかぶれてかゆみもありそうだ、と連絡がありました。サ高住にお住まいなので、基本的に排泄の介助には入らない、というものの、放置できない状態になってきました。

ヘルパーさんを計画して、毎日点検してもらうか。でも、限度額をかるく超えてしまうので、サ高住の職員で対応していただくことを考えました。


実は、何度かその相談をしていたのですが、忙しさもあって徹底できない状態でした。

そこで、私は「サービス担当者会議」をしようと決めました。

サ高住とデイサービスの職員とご本人・ご家族に集まっていただき、実態を共通認識してもらい、対応方法をいっしょに考えるように努めました。

その結果、サ高住の職員が業務のひとつとして点検してもらうことを加えてもらうことができました。


こういうときに大事なのは、参加者の一人でも「割を食った」と思わせないようにすること、です。

今回の場合、サ高住だけが割を食わされたと思われないように、家族にはかゆみがひどくなった時の医療機関の受診を約束させ、デイサービスには入浴時の点検を割り振りました。

責任のなすりつけ合いみたいになってしまうとうまく行きません。

すべての参加者に少しずつ負荷をかけ、排泄の課題をクリアできるように「やる気スイッチ」を押させていただきました。

サービス担当者会議をすることで、参加した人たちが、それぞれ当事者意識を持ってもらうことができたのではないかと思います。

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