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睡眠時無呼吸症候群の治療法CPAPとは?

睡眠時無呼吸症候群の治療法CPAPについて


CPAP(シーパップ)とは装着したマスクから空気を送りこむことによって、圧力を気道にかけて睡眠時無呼吸症候群(SAS)を治す方法で、日本でも有名な治療法の一つとなっています。

もし寝ている時にいびきをかく、息が10秒程度止まってしまう、息苦しくて目が覚めてしまうなどの症状があればCPAPなどの何らかの対策をしてより良い眠りを体感してください。


睡眠時無呼吸症候群について



睡眠時無呼吸症候群とは、寝ている間に10秒以上呼吸が止まることが1時間に5回以上起きる病気です。

呼吸が止まっていることを自覚するのが難しいため、気づくのに時間が掛かってしまうことが多いですよ。

配偶者やパートナーがいる場合はいびきを指摘されることで気づき、1人で寝ている方は日中の強い眠気から気づく場合が多いです。

睡眠時無呼吸症候群はSAS(サス)と英語を略して呼ばれることもあります。

SASになると脳卒中や心筋梗塞や不整脈などが起こる割合が高くなることがわかっているので、早めに治療をおこなうことが大切です。

SASの原因として多いのが、肥満による閉塞性の睡眠時無呼吸症候群です。

肥満だと首回りやのどにも脂肪が付くため気道が狭くなってしまいます。

肥満の方が仰向けで寝ると、狭い気道に舌が降りてきて気道を塞いでしまうため、無呼吸状態になってしまう可能性がありますよ。


CPAP療法とは


CPAP療法とは、シーパップと呼ばれる機械を用いた治療法です。

1998年から保険適用が始まった治療法で、睡眠時無呼吸症候群の治療法の中でも効果が期待できます。

CPAPは酸素吸入器を小さくしたような形状の機械で、小さな透明のマスクで鼻を覆うように装着します。

機械からチューブを通ってマスクへと常に空気が送られるため、気道が塞がれて呼吸が止まるのを防げます。
また、CPAPは睡眠中に動いても取れないようにヘッドギアでしっかりと固定できるようになっていますよ。

機械本体は20cmくらいの大きさが多いので、サイドテーブルに置いたり、旅行時に持ち運ぶことも可能です。


CPAP療法の効果


CPAPを使うと睡眠中に無呼吸状態にならないので、ぐっすりと眠れて疲れが取れたと実感する方が多いです。
ただし、CPAPを使い始めてから慣れるまでは、着用感に慣れなかったり空気を送り出す音で眠れないという方もいます。

このように一時的に入眠が困難になる方もいますが、慣れるまで続けることができれば、SASの治療法のなかでも効果が得やすく、快適な睡眠で日常生活がラクになる場合が多いです。


CPAP療法の費用


CPAPで掛かる費用は睡眠時無呼吸症候群の症状の重さによって変わります。

というのも、中等症~重症のSASの場合には保険が適用されるため、自費で支払う金額は少なくて済みます。

保険診療には適用基準があり、終夜睡眠ポリグラフ検査でAHIが20以上なら保険適用になります。

終夜睡眠ポリグラフ検査とは、1泊2日の入院で睡眠状態をくわしく調べる検査のことで、睡眠と呼吸の状態を知ることができますよ。
また、AHIとは1時間あたりの無呼吸状態を示した数値のことで、15~29は中等症、30以上は重症と診断されます。

CPAPは病院でレンタルするので、レンタル代が必要です。

睡眠外来のある病院で保険適用なら、月5000円程度の自己負担額でレンタルすることができますよ。
また、インターネットショッピングではCPAPが販売されているサイトもあり、20万円~40万円程度で購入することも可能です。

ただし、CPAPを購入すると海外製品のため壊れたときのアフターサポートが受けにくいことや、睡眠の状態を医師と相談できないというデメリットがあります。

また、正しい使い方がわからないと効果が得られなかったり身体に負担が掛かる場合があるので注意が必要です。

どうしてもCPAPを購入して毎月の費用負担を減らしたいという場合には、病院でレンタルしていたのと同じ機種を購入し、同じ設定で使うことをおすすめします。


CPAP療法の注意点



CPAPを使うと、乾いた空気が常に送られるため、のどの渇きを感じる方が多いです。

そのため、CPAPを使っている間は、冬以外でも加湿器と併用することがおすすめですよ。
加湿器を使うと、のどの渇きにより無意識でCPAPを外してしまうということがなくなります。

また、CPAPから送られる空気圧の調整にも注意が必要です。
必要以上に圧を強くしてしまうと、心臓や血管に負担が掛かることがあります。

また、CPAPを使うと耳鳴りがすることがありますが、これは鼻と耳がつながっているためです。
耳鳴りがする場合も圧が強すぎると考えられるので、圧を弱めに調整することで解消されますよ。

この圧力の調整も自己判断でおこなうと危険なため、医師に相談することをおすすめします。

また、使用時の違和感や乾燥などでどうしてもCPAPが合わなくてやめたいと思ったときには、ダイエットによる肥満の改善や鼻炎の治療をすることでSASの症状がよくなる方もいますよ。


まとめ



今回は睡眠時無呼吸症候群の治療法であるCPAPについてくわしく解説しました。

睡眠時無呼吸症候群の疑いがあり、CPAPを使ってみたいと考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。


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