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23. 高波動になるための智慧

近頃、高波動、高周波数になるには、「自分の好きなことをすればいい!」と唱える人が多くなりました。しかしながら、その呪文は好きなことがはっきりしている人向けであって、その対象がぼんやりしていたり、まだ見つからない人にとっては背中を押されるきっかけとはなりえないでしょう。

では、どうすればよいのか?人それぞれ成長の段階がありますから、少しずつ環境を整えながら階段を登って行く方法が賢明です。以下、順を追って考えてみましょう。


1.自分を充たして環境も整える

「自分の好きなことをすればいい!」は、この項に入りますが、必ずしも対象がはっきりしない場合でも、要するに自分を気分良くさせてあげることが功を奏します。以下に挙げる2種類の漢文はほぼ同じ内容の記載であり、自分を充たす、環境を整えることについて言及しています。

②の荀況の方が①の司馬遷より古いですが、『荀子』自体が唐代からの呼称であり、荀況本人が著述した箇所、弟子が記録した箇所から成り立ち、その上、初刊が北宋神宗の時代のため、『史記』の条の方をメインに扱います。司馬遷が荀況の説を引用したのか、双方が同じ資料を参考としたのか、それは謎です。

①『史記』禮書 司馬遷 前漢 前145or前135年~前86or前87年
禮由人起。人生有欲,欲而不得則不能無忿,忿而無度量則爭,爭則亂。先王惡其亂,故制禮義以養人之欲,給人之求,使欲不窮於物,物不屈於欲,二者相待而長,是禮之所起也。
故禮者養也。稻粱五味,所以養口也;椒蘭芬茝,所以養鼻也;鐘鼓管弦,所以養耳也;刻鏤文章,所以養目也;疏房床笫几席,所以養體也:故禮者養也。

②『荀子』禮論 荀況 戦国時代 前313?~前238年?
故禮者養也。芻豢稻梁,五味調香,所以養口也;椒蘭芬苾,所以養鼻也;雕琢刻鏤,黼黻文章,所以養目也;鐘鼓管磬,琴瑟竽笙,所以養耳也;疏房檖貌,越席床笫几筵,所以養體也。故禮者養也。

荀況 前313?~前238年?法家思想。「性悪説」。弟子に韓非子、李斯。
荀況の時代は『孟子』の「性善説」の人気に押され、長らく注釈すらつけられず伝写誤謬が多いため、非常に難解とされてきた。


礼の起源
礼は人そのものに起源を持つ。人は生まれつき欲を持っている。何かがほしいのにそれが手に入らなければ、いきどおりを持たずにおれない。いきどおりを持っていて限度を失えば言い争いをする。言い争いをすれば乱(騒ぎ)を起こす。いにしえの君はその乱をにくまれたので、礼儀を制定することによって、人の欲望を育て、人のほしがるものを与え、欲望が物資のためにゆき詰まることがないよう、物資が欲求のためにつきることがないよう、欲と物と、両両あいまって育つようにされた。これが礼の起源なのである。

したがって、礼とは養ということである。稲や梁(おおあわ)などの穀物や(辛さ、甘さ、塩かげん、酸っぱさ、苦味などの)五味は口を養うもの、椒、蘭、芬、白芷などの香草は鼻を養うもの、鐘、鼓、管、弦(などの楽器)は耳を養うもの、彫刻や模様は目を養うもの、採光のよい部屋や、腰かけや、ひじかけや、敷物、などは身体を養うものである。したがって、礼とは養うものである。


上記の内容を一言で示すならそれは「衣食足りて礼節を知る」で、これは『管子』牧民「倉廩実則知礼節、衣食足則知栄辱」が出典です。この条のみを取り扱えばいい所ですが、『史記』の禮書と『荀子』禮論を例に挙げたのはその具体性にあります。

様々な味から成る美味しいもので口を養い、良い香りの香草で鼻を養い、音楽で耳を養い、彫刻や模様で目を養い、心地よい採光、インテリアで身体を養う。つまり、自分の五感を養ってこそ礼が成り立つのです。

現代の食べ物は農薬、添加物等満載のため、必ずしも美味しいものだからといって口を養うことはできませんが、高波動のものを取り入れることによって自分が高波動になれる、と理解してよいと思います。ちなみにこれらが書かれた時代の調理方法は日本食に近いと言われています。炒め料理、揚げ物は火力がずっと強くなってからですね。

礼とは高波動なことですから、自分も引き上げて高波動にしてこそ礼を遂行できるのです。

人間の基本的な欲は時を経ても変わりませんから、古典の智慧をそのまま参考とすることができます。

2.自分のセンサーを磨く

自分のセンサーを磨くには、豊富な経験が必要だと思います。中にはひどい目や嫌な目に遭ったりしますが、それは闇の側面を理解するためであって、それがないと薄っぺらな理解度になります。光と闇の両面を経験することによって、しっかりとした識別力が育成されていきます。

センサーを磨くことで、どれが低波動なのか、どれが高波動なのかが見分けがつくようになります。右脳と左脳のどちらも使って判断することが必要です。理屈だけで判断しようとしても何となくヘン、と思ったらそちらを無視しない事。

たとえば情報はひとつだけで判断せず、複数の情報を照らし合わせましょう。矛盾点をみつけ、深く考察することです。

3.低波動と接しない

人間関係でも無理して付き合わない、逃れられないときは距離を置く。暖簾に腕押し、スルーする力は省エネの智慧です。人の目を必要以上に気にするのはもうやめましょう。

気をそらすニュース、気分が悪くなるニュースには関わらない。

大人気講師の中にも実は、闇の工作員がまだまだ沢山います。99%良い事を話していますが、よく聞いてみると致命的な落とし穴を用意しています。えっ?と気づいたなら、自分のセンサーが磨けている証拠。気づいたなら離れることですね。

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