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2,3月の映画記録『市民ケーン』など

『市民ケーン』オーソン・ウェルズ監督

1941年のアメリカ映画。シナリオ術の本で取り上げられており、いつか見ようと思っていたのを、移動先のホテルで鑑賞。

本で大まかなネタバレを既に食らっている状態で見たが、むしろ解説が予め頭に入っていたので見やすかった。新聞王ケーンの生涯を、周囲の人物の証言から多角的に語る。ケーンに唯一真っ向から対立した親友が、老いぼれて小物になっているのが一番悲しいシーンだった。

『THE BATMANーザ・バットマンー』マット・リーブス監督

午後の実習がつぶれたので視聴。ダークナイトとジョーカーは履修済み。前情報なしで見たので175分もあるとは知らなかった。

今作のバットスーツはダークナイトよりもリアル志向というか、ガレージの延長感が出ていて別のカッコよさがあった。バットモービルもかなり車の面影を残している。マスクを脱いだウェインが黒いくまどりを塗っていてちょっとジョーカーっぽかった。

悪役がかっこよかったので好印象。ペンギンの温度感が丁度良かった。カーチェイスもこの映画のアクションシーンの中で特別にこだわって作っているのを感じた。今まで見たカーチェイスの中でもしかしたら一番かっこよかったかもしれない。バットモービルの登場が少し唐突だったが。

ラストシーンの結論もよかった。ダークヒーロー・ビジランテ・ヴィランの境界線は恣意的なものでしかなく、人は自らスーパーヒーローにはなれない。関係性が人をヒーローにするのだ。バットマンは復讐を棄却して希望を求めることができるのか。


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