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就活。地獄から天国へ。この一言で本命に受かったって話。

熱意って伝わるんだなぁ・・・。
人生に一度の新卒としての就活が終わった瞬間の気持ちです。

就活とかもうかなり昔の話ですが、誰かの参考になれば嬉しいです。

私には本命の企業がありました。世間的には無名ですが、大学内では経営者が辣腕家ということで有名な企業です。

この会社の未来像が自分のイメージにフィットしたので、まずは企業訪問することにしました。いわゆるOG訪問です。

オフィスに入ると雰囲気に圧倒されて、一瞬で「あ、絶対この企業に入りたい!」と思いました。説明するのが難しいんですが、社員の熱気が他の企業と全然違ったんです。語彙力(泣)

訪問を終え、玄関を出て階段を下りようとした時、そこにあった誰かの靴に足がひっかかって迂闊にも階段を踏み外しそうに。その時、ちょうど階段を上ってきた男性が「気を付けてね、この会社の階段急だから。ハッハッハー!」と言って通り過ぎて行きました。

一瞬の出来事に放心しましたが、強烈なインパクトが残りました。
調べてみたらその方がこの会社の経営者らしい。

「何あの人すごい。これは、絶対に、絶対に、入社したい!」

こうして強い思いを秘めて採用試験に臨みました。

が、筆記試験で心を折られました。とりあえず難しすぎた、私には。試験に日本史あるとか聞いてないし。

意気消沈したまま社長面接へ。

「松坂投手についてどう思いますか?」って訊かれたことは覚えてるけど、あとは思い出せない・・・。伝えたいこと、ちゃんと伝えられたっけ?それくらいテンションだだ下がりでした。

1週間後、うっす~い封筒が届き、1枚だけ入っていた書類には「不採用」の文字。

「でしょうね・・・。あー、終わったわ。振り出しに戻ったわ。どうしよっかね。」

とりあえず動かないと、ってことであまり関心のない企業を受ける日を過ごしていたある日。本命の会社の社長秘書から電話が。

「お話したいことがあるから会社に来て欲しい。」

今更なんだ!?何かやらかしたか!?何着てけばいい?いやいや、リクルートスーツだよ。

そんなことを考えながら、その会社に向かい、再び社長と対面。

「実は、内定を出した方が辞退しました。他に誰か良い人はいたかと役員で話していたら、どうしてもこの会社に入りたいんです!って言った人がいたなと。それがあなたです。入社してもらえますか?」

えー!嘘でしょマジですか!?もう1回言ってください!(心の声)

さらに、「ちなみに、僕があなたについて印象に残っていたことがもう一つあって、あなたは以前この会社を訪れた時に玄関でつまずきそうになっていて、その時にそこにあった靴を全部きれいに揃えてくれたでしょ?それが印象に残ってた。まぁ試験の結果が芳しくなかったので不採用だったけど、試験がなかったら内定だった。」

褒められているのかけなされているのか。

でも「入社してくれますか?」って社長に直々に言ってもらえる経験って普通ない。嬉しすぎる。

もちろん「一緒に働かせてください!」と即答です。

ちなみに、靴を揃えたことも「どうしてもこの会社に入りたいんです!」って言ったことも、本人は覚えていません。

でも、熱意は伝わるんだなと思った、忘れられない経験です。

だから、一企業の採用担当として、今就活している人、これから就活する人に伝えたい。

どうしても入りたい企業があったら、その想いや熱意をしっかりと相手に伝えること。シンプルですが、それはとっても大事なことです!


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