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【技能実習生×障がい者福祉】意外と相性抜群?!現場のリアルを聞いてきました

こんにちは!
外部広報担当の三好です。

さて、今年2月にはじめての技能実習生受け入れを行った海邦福祉会。

前回の記事では、技能実習生のみなさんに海邦福祉会での仕事についてお話をお聞きしましたが、現場ではどうなのでしょうか。

仕事を教えるのに支障はないか、利用者さんの反応はどうかなど、理事長・隆生さんと現場(高志保園)のサービス管理責任者・知念聖也さんに赤裸々にお話しいただきました!

●知念聖也さんの過去記事はこちら⇩

技能実習生受け入れのメリットと、受け入れ前の現場の不安

ーはじめに、技能実習生を受け入れることによる海邦福祉会のメリットをお聞きしたいです

隆生さん「一番のメリットは、少なくとも3年は安定した雇用が確保できることです。実習期間中の3~5年間は、退職=帰国になるため、簡単な気持ちでは辞めることはありません」

ーなるほど!それはかなり大きいメリットな気がします。

隆生さん「だけど実際に受け入れてからは、思いがけないメリットの大きさに気付きました。現場が明るくなったんですよ。前回もお話しましたが、彼女たちは積極的に学ぼうとするし、笑顔を絶やしません。分かる言葉が少ないからか『ありがとうございます』を何度も使います。そんな若者が3人いると、現場全体の空気がとても明るくなるんですよ」

ーたしかに3人とも笑顔が素敵でした。受け入れ前はどうでしょうか。現場から不安や課題感の声があったと聞きました。

聖也さん「言語や文化の違いによる不安はかなりありました。言葉がほとんど伝わらない人に仕事を教える労力を考えると、現場の負担が増えるのではと思ったんです。遅刻や連絡手段など、細かい不安もたくさんありました」

ーたしかに支援という仕事内容を考えると、考慮すべき人が増える=単純に仕事が増えそうです。実際に受け入れてみて、どうでしたか?

聖也さん「それが、いざ入ってみるとすごくよかったんです。日本語の上達が早く、今は便利な翻訳アプリもあるので、思っていたよりコミュニケーションは大変ではありませんでした。それよりも、現場からよく『指示待ちをしない』という声が聞こえてきます。指示されるまで止まっている新人さんは少なくありませんが、彼女たちが止まっているのを見たことがないと。なにかしら動いたり、利用者さんに話しかけたり、自分で考えて仕事をしています」

隆生さん「なんでそうなんだろう?」

聖也さん「働くことに対する意欲なのかもしれません。よく金!金!と言ってます(笑)」

隆生さん「遅刻は?」

聖也さん「全然ないです。むしろ早すぎるくらい」

実は相性抜群?!技能実習生×障がい者福祉のリアル

ーとはいえやっぱり言葉が通じにくいと不便な気がしますが、簡単な日本語とアプリでなんとかなるものなんでしょうか。

聖也さん「最初はもちろん気を遣うこともありましたが、成長が早いし意欲的なので、今はほとんど気を遣いません。僕たちの仕事って、利用者さんの障がいレベルに合わせて喋り方を変えるのが日常なんですよ。だから彼女たちに対しても喋るペースや伝え方は無意識に工夫してるのかもしれません」

ーああ、なるほど。日々の業務で慣れてるんですね。

隆生さん「たしかにそれはあるね。実習生受け入れ前の勉強として『やさしい日本語教室』っていう講習を受けたんですが、いざ受けてみると、めちゃくちゃ簡単で(笑)。僕たちが普段支援で使ってる言葉そのものだったからです。テストもかなりスムーズに解けて、講師からすごいですねと驚かれました」

ー完全に職能だったわけですね!

隆生さん「そうそう。国をまたぐことでなにかあるかもと思ったけど、僕たちがすでに持っている能力でぜんぜんカバーできた」

ーすごい。実は技能実習生と障がい者福祉ってかなり相性がいいのかもしれませんね。利用者さん側の反応はどうなんでしょう。

隆生さん「利用者さんには、いい意味で偏見がありません。だから一応、外国人スタッフだと認識してはいるけど、ふーんって感じだね」

ー意外と全然支障がないんですね。

隆生さん「むしろ彼女たちが使う簡単な日本語くらいが、利用者さんには伝わりやすいんです。『トイレ行く?』みたいな。逆に日本人の新人さんは、文章で全部伝えようとするから伝わりづらくて、伝わる言葉遣いからトレーニングしないといけない」

聖也さん「聞く側としても、言葉が通じにくいことがいい風に働くこともありますよ。たとえば沖縄の方言で暴言を吐くおばあちゃんがいるんですけど、言葉がわからないから必要以上に傷つかずに済むんです」

この後も、実習生の面白エピソードや、ちょっと心配なところ(たとえば自転車に乗るのがとても下手で、心配した隆生さんがヘルメットを買ったことなど)を話してくれました。

実のところ、取材をするまでわたしは「福祉=言葉が通じることが必須」だと思っていました。言葉のやりとりがスムーズにできない環境で、人に接する仕事をするイメージが湧きにくいというか。

だけど海邦福祉会には、言葉の通じなさをカバーする技術がもともとあり、技能実習生の日本語が利用者さんにはちょうどよく、さらに言葉が通じにくいメリットすらありました。これぞベストマッチ!

●技能実習生3人のインタビューはこちら⇩

●社会福祉法人海邦福祉会では、日本人スタッフも随時募集中!
詳しくはこちら⇩


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