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【インタビュー】海邦福祉会理事長が理事長になるまで〈前編〉

こんにちは。
沖縄でフリーライターをしてます三好優実と申します。
広報部員・マリンさんから引き継ぎまして、福祉ド素人の私が外部広報としてnoteを担当させていただくこととなりました!どうぞよろしくお願いします。

さてさて、福祉は本当にド素人なので、正直わからないことだらけです。なのでまずは海邦福祉会ってなに?どんなところ?を聞くため、理事長・知念隆生さんにインタビュー!

...と思ったのですが、お話を聞くとあまりにも波乱万丈すぎたため、まずは理事長のお人柄を多くの人に伝えたいです。というわけでまずは、知念隆生さんが理事長になるまでの道のりから。

おしゃれすぎる事務所にお邪魔しました

インタビュー中は終始驚きの連続だったのですが、まずはじめに驚いたのはこの洗練されたオフィス。まるでインテリアショップか、ドラマでよく見る都会のベンチャー企業のよう。

テレビ番組の影響と「社会福祉法人海邦福祉会」という威厳ある名前から、勝手に無機質な事務所をイメージしていた私。あやうくこの場所を素通りしかけてしまいました。

奥に目をやると、かの有名なミラクルくんの絵画が飾られ、奥にはうっかりお酒を注文したくなるカウンターが。おしゃれ。おしゃれすぎる。月額払ってコワーキング利用したいフリーランスがたくさんいそうです。

事業継承の決め手は「親を助けたかった」

通された会議室もやっぱりおしゃれ(おしゃれ連呼)。おしゃれな会議室で、さっそくお話をうかがいました。

理事長である知念隆生さんはご両親から事業継承をし、現在2代目なのだそうですが、紆余曲折あって先代の方針とはまったく違う経営をされています。というかそもそも、ご両親はこの事業をやめたがっていたのだとか。

すごくラフな雰囲気の理事長。これまたイメージと違いました。

ーどうして継ごうと思われたのですか?

隆生さん「高校3年生のとき、当時両親は法人の運営に四苦八苦して、毎日げっそりしてたんです。特に母親はげっそりしてました。多額の借入もあり、給料はほとんど返済にあてていました。そんななか、ある日突然呼び出されて『この施設を継ぐか?』って聞かれたんですよ。」

ーなんて答えたんですか?

隆生さん「親が苦労しているのを見ていたので、どうにかして助けたいと思いました。すこし考えた末、覚悟を決めて『継ぐ!』と答えたんです。当時僕はサーフィンが大好きなただの高校生だったんですけど、やっぱり親がやつれていく姿を見ていられなかったというか。そしたらね、どんなリアクションだったと思います?すごいがっかりするんですよ。こっちは想定外ですよ。喜んでくれると思ってましたから。実のところ、両親は辞めたかったみたいです。隆生が継がないなら辞めようと思っていたと。」

笑!!!

ご両親の真意とは裏腹に、大きな決断と覚悟をした隆生さん。すれ違いからの覚悟ではありますが、やるからにはちゃんとやりたい。やるからには同じ場所でずっとやるのではなく「外で一度メシを食った方が良いよね」と大学卒業後、熊本県にある大型の障がい者支援施設へ修行に行くことになりました。

県外の大型施設で、3年半の修行へ。

修行当時の隆生さん(入社3か月)

熊本の施設に非常勤として入社した隆生さんは、障がい者の方への支援、ケアはもちろん、経営に関する知識も学びます。そしてそこで現在の奥さまであり、現在海邦福祉会で事務局長をつとめる恵さんに出会いました。

隆生さんの奥さまであり、海邦福祉会事務局長の知念恵さん

恵さん「私はその施設で丸13年務めたんですが、隆生さんが入ってきたときは11年目くらい。ちょうど法人が新しいことをはじめようとしていて、施設を変えたい人と変えたくない人がいたタイミングでした。当時、私は総務主任をしていました。私が入社した時は、支援員として利用者の日常生活支援はもちろん、農作業やトラックの運転など、なんでもやってました。だからなのか、新しいことや環境、未経験のことでも『とりあえずやってみる』精神はあったんだと思います。」

法人組織改革の年に入社した隆生さんは、障がい者支援経験を磨きつつ、恵さんや同期の仲間たちと協力し、施設にとって未知の領域の開拓にもたずさわります。いわば実務の経験を磨きながら、経営や変革も学べる環境にいたのです。もともと入社の際に修行であることを伝えていたため、施設の理事長が与えてくれたチャンスと捉え、隆生さんは修行にはげみました。

施設での日々の仕事しかり、障がいをもつ方と同居していたという隆生さん。3年間がいかに濃密だったかわかります。

そうして濃密な3年間を過ごした隆生さんは、修行を終えて沖縄に戻ります。が、沖縄に戻ったあとも思いもよらぬ波乱が待ち受けていました。

両親との行き違い第二弾と、修行を通じて隆生さんに芽生えた「福祉感」、事業を継承してからの葛藤や課題、その乗り越え方など、ボリューム満点なその後は、後編へつづきます!


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