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アーニャがね、よく言うんですよ。危ない目に遭っても、ははが助けてくれるから大丈夫だって。あの子が笑顔ではしゃいでいられるのは、ヨルさんが安全基地になっているから15

「擬宝珠(ぎぼし)まで知ってるのか?こぐまは、よく勉強してるな。こんなにも古い演目の話が出来るい相手は初めてだよ。まいけるも、こぐまみたいに、もう少し落語に真剣になってくれたらなあ‥。」

 「‥。僕は、まいける兄さんが羨ましいです。学びが評価されるのは学生まで。好き勝手やってるのに人望がある。どんな業界でも、成功するのはあぁいうタイプ。学びは‥存外役に立たない。」

 「‥こぐま。前髪上げたら?」

 「!?」

 「デコ出して。メガネも外しちゃってさ。」

 「どういう‥」

 「もっと堂々とした方がいいって話。こぐまに足らないのは、自信だよ。」

 「‥はぁ。」

 「分かる!!分かるぞ!!そう言われてもな‥って思うよな。」


 「信じたくても、自分を信じられない。でも、本で得た知識なら信じられるだろ?知識は、外付けの自信だ。不安を埋める支えになる。役に立たないなら、役に立つまで極めればいい。大丈夫。こぐまの知識で輝く噺は、きっとある。」

 『あかね噺』阿良川志ん太と阿良川こぐまの会話です。






 あなたは、どんな性格ですか?


 私は「開放性」が高く「外向性」が低い性格です。

 「外向性」に至っては、95%の人より、低いという結果が出ています。

 その為、人といるよりも1人でいる方が好きですし、多数の人と関係を作るよりも少数の人と深い関係を築く方が好きです。


 しかし、知らない場所に出掛けたり、知らない知識を得る事が好きという「開放性」の高さから「外向性」が低いにも関わらず、知らない場所に出掛けたり、新しい事に挑戦したりする事が好きです。



 「外向性」と「協調性」が高い。

 学校において、教師に気に入られて、所謂、優秀とされる生徒は、決まって上記の2つを持ち併せた特性を持っています。


 否、大学を卒業して、1度も社会に出た事がない「子ども大人」である教師にとっては、上記のような「ステレオタイプ」でしか子どもの特性を図る事が出来ません。

 さらに、言えば、いまだに兵隊を大量生産するような教育を行っている日本においては、社会に出て兵隊として働くには「外向性」と「協調性」が高い人の方が、コントロールしやすいという側面もあります。



 あなたが、あなたの子どもと一緒に、動物園に出掛けたとします。

 動物園から帰宅した時に、思い出す事が出来る、あなた以外の子どもの姿は、殆どが「外向性」が高い子どもではないでしょうか?


 「外向性」が高い子どもは、知らない人とでもコミュニケーションをする事に喜びを覚える為、若しかしたら、見ず知らずのあなたの子どもやあなたに話しかけてきたかもしれません。

 また、動物園において、大声で泣いている子どもや走り回っている子どもは、多くの確率で「外向性」の高い子どもです。

 自分の子ども以外で、記憶に残る見ず知らずの子どもとは、上記のような「外向性」の高い子どもです。



 しかし、不思議に感じませんか?

 世の中には「外向性」の高い子どもばかりがいるわけではありません。


 「外向性」の高い人と「外向性」の低い人の割合は、50%である為、子どもの50%は「外向性」が低い、つまり「内向的」な子どものはずです。

 ただ、誰も「内向的」な子どもを記憶していません。




 私自身、幼い頃は、家族以外の人と話す事が、恥ずかしくてたまりませんでした。

 幼稚園の友達にも、自分の意見が言えず、当時太っていた為、その事をバカにされても、黙っている事しか出来ませんでした。


 しかし、サッカーと出逢い、1人でボールを蹴る事が楽しくて、それを毎日繰り返していたら、友達の中でも「サッカーが上手い奴」というキャラクターとなっていきました。

 それでも、まだ家族以外の人と話す事が苦手で、小学校1・2年生の時には、いまだに友達に揶揄われても、何も言い返す事が出来ない日々が続いていました。


 小学校3年生になり、サッカーの少年団に入った事で、私の暗い日々は一変しました。

 各学校で目立っている「外向性」の塊のような同級生が、サッカーの少年団に入る中で「内向的」な私が、1人「外向性」の高い集団に入っていった為、当初は圧倒されっぱなしでした。

 ただ、私が救われたのが、サッカーの上手い奴が上という、厳しくも残酷でありながらも、スポーツの平等な世界でした。

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