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介護タクシー料金

2024年4月5日更新いたしました(寝台車両の料金ページリンクを追加)。
前回は「介護タクシー車輛」についてお話しいたしました。

今回は「介護タクシー料金」についてお話しいたします。


介護タクシー料金

介護タクシー支払い額は介護保険負担額プラス運賃です。
介護保険負担額はご存じの方もいらっしゃると思いますが、1割負担、2割負担、3割負担、負担無し(生活保護)の方がいらっしゃいます。

料金体制

介護タクシー(=通院等乗降介助)には保険負担の他に運賃が必要です。
介護保険負担額+各種加算+タクシー代=自己負担額
各種加算の主なものは、介護職員処遇改善加算関係と特定事業所加算(その他の加算もあります)。
また一切加算を取得していない事業所も存在します。

タクシー代を安くする制度ではない

通院等乗降介助は移送を伴う介護です。
移送の部分に関しては介護の対象にはならない、また介護保険料をタクシー代に充当させることはできないという理由により、移送費(運賃)は利用者に負担をお願いすることになります。

料金は全国統一ではない

現在、各地で色々な料金形態があり、タクシーのメーター料金全額を利用者に負担いただいているケースもあるようですが、割引対応している事業所もあります。
割引そのものがややグレーゾーンのようです。
追及は……いたしません。

かなり前のことですが、通院等乗降介助の1割(100円前後)で対応している事業所もありましたが、介護保険の1割負担のみで移送サービスを行うことは好ましくなく、本当に必要性のある方が利用すべき制度であるという認識を持つのが大切です。

ご自宅の環境は様々です。エレベータが無く、急な階段を移動している利用者もいらっしゃいます。上りの歩行は困難を伴いますし、下りの歩行は上りより転倒リスクが高くなるため慎重な対応・しっかりした介助が必要です。

介護報酬は移送に要する費用ではない

私の地域では小型タクシー初乗り料金610円(1kmまで)、以下299mごとに100円づつ加算されます。

以下は通院等乗降介助 通常時間帯における料金体制です。
介護報酬は頻回に変わります。
最低でも3年に1回、継続はなく、1単位(1円)~4単位(4円)の間で上がり下がりをします。
消費税が8%に上がった際、及び10%上がった際も介護報酬は改定されました。

  • 通常時間帯 8時~18時

  • 夜朝時間帯 6時~8時・18時~22時 タクシー料金は変わりませんが、介護保険1割負担が1.25倍になります。
    深夜時間帯(22時~6時)という設定も存在しますが、人員的な問題と深夜はまさに緊急時にあたり、常識的には介護タクシーの範囲ではないと思っています。

介護タクシー基本料金表

以下の利用者合計負担額に、国保連を通して市町村に請求する介護保険料(970円-97円=873円)を加えた額がいわゆる売り上げということになります。
基本料金が300円からスタートするメーターも設置できればいいのですが……。
メーターを二個付けるのはさすがに無理です。
介護保険1割負担額97円は2024年4月1日から、それまでは99円です。
以下は普通車両での料金表です。
各種加算も含めると300円ほど負担が少なくなります。
また当事業所では車椅子車両介護保険外の場合、メーター+1,000円をいただいています。
車椅子車両介護保険と比較すると1,000円ほど負担が少なくなります。

以下メーターが100円ずつ上がるごとに自己負担も100円ずつ増加します。2割負担の利用者は、支払額が97円多くなり、3割負担の利用者は、更に97円多くなります。車椅子車両の場合はタクシー料金が200円増え、自己負担も上記の金額に200円が加算されます。さらに当事業所の車椅子を持参する場合、レンタル料として1日300円が加算されます(制度ではない)。介護職員処遇改善加算は上記に含まれていません。

身体介護算定

自宅における通院準備(排泄介助・更衣介助・移乗介助・移動介助など)の介助時間に20分以上要するケースは介護度にもよりますが、身体介護の算定対象になります。
病院内の時間ではなく、あくまで自宅での介助に要する時間です。
身体介護も基本的には上記料金体制に準じます(介護保険1割負担が244円・国保連を通して市町村に請求する介護保険料2,196円)。

全国をみると距離制運賃体制をとっている事業所、時間制運賃体制をとっている事業所、併用の事業所などがあり、全国的に料金が統一されているわけではありません。

介護タクシーに参入しているのは、タクシー会社のみではなく、NPO法人やタクシー会社以外の営利法人などが存在します。

寝台車両料金

介護タクシーのストレッチャー付き寝台車両の料金は下記から確認できます。
原則、身体介護1(自宅での介助時間20分以上)✖2人体制で算定します。

今回は「介護タクシーの料金」についてお話しいたしました。

次回は「通院等乗降介助(=介護タクシ)の定義」についてお話しいたします。


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