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傷ひとつ

舞い散る紅葉がぱらぱらと
私の体を切り刻もうとする
鋭い乱切りも
所詮
私に傷ひとつ負わせられはしない


右頬に傷ひとつ

思い出したよ
我が身の脆弱さ
心の傲慢さ

衣服着ておごる私など所詮
燃え尽きる葉に及ばない

この舞い散る紅葉
避けた方がよかろう

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