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ドイツの小学校1(実体験~ドイツ語の習得)

 ドイツの教育システムは世界の他の国と少し違います。いや、だいぶ違います。日本で言ういわゆる「小学校(ドイツではグランドシューレ)」はドイツでは小学校4年生まで。その先は小学校4年生の成績によって、大学進学を目指すギムナジウム(日本の中高一貫のイメージ)、実科学校と訳されるレアルシューレやハウプトシューレなどに進路が分かれます。
 「え?小学校4年生でもう将来の進路が決まるの?」というのは正しい反応。そして、「だったら小学校4年生の時に勉強を頑張ってギムナジウムに行かないと!」と思うのもドイツに住む日本人の親にはよくある反応だと思います。

 うちの場合、ドイツへ越してきた当初、長男が幼稚園だったこともあり、ドイツ語が話せるようになればいいね、公園で現地の子が話しかけてきたときに一緒に遊べたら楽しそうだよね、という軽い気持ちで日本人幼稚園や日本人学校を選ばずに現地校を選びました。
 その時には、小学校4年生の話は知っていたものの、まだまだずっと先の話、そこまでドイツにいるか分からない、と真剣に考えませんでした。

 小学校1~3年生の勉強は、日本とは比べ物にならないほど「ゆるい」ものでした。「本当にこんなペースでいいの?」という感じでしたが、そのぶん、息子にとってはゆっくりと学校でドイツ語と英語を学ぶことができたと思います。小学校では、ドイツ語が母国語ではない生徒のためにドイツ語の補習クラスが放課後にあり、こちらにも参加していました。

 小学校入学時には「なんで〇〇は英語もドイツ語も話せないのにこの学校にいるの?」などと言われたこともあり親としては心配はしたものの、結局この時期の子供は学校へ行って友達と遊ぶことができればどうにかなるもので、そのうちに友達もたくさんできて、毎週のように遊びの約束やお泊り会、友達の誕生日会などに呼ばれるようになり、長男もいつの間にか英語もドイツ語も何不自由なく話すようになっていました。

 こうしてドイツの小学校の3年間はあっという間に過ぎていきました。

<つづく>


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