皆伝 現代文　読解13 構成理解２ 主張、事実と心情

読解11
②構成を読み取りやすくするためにで、詳しく書くと言ったので、今回はこれを詳しく書きますね。

■小説では

A事実
「彼女は告白した」
「久しぶりに会える」
ここにも心情を読み取るのが小説では必要なことです。
B心情
「彼は寂しく思った」
「中学校の制服を着た少年がとぼとぼ歩いている」
C情景描写
ふきっさらしの場所
D心情描写
最後の葉が落ちた≒断られた

に分けます。
Bの心情が、特に大事です。

■評論では

A事実
地球は温暖化している。
B主張
再生可能エネルギーの発電が必要である。
C一般論、他の人の主張/引用
国民は、政府は無策だと考えている。IPCCは猶予はないとしている。
D具体例
台風が大型化して、赤道付近の島々は高波にさらされている。
これも事実ではあるんですけどね。主張の補足、説明のために挙げられているので具体例と考えます。

に分けます。
Bの主張が、特に大事です。

評論では文章全体の意味、つまり、筆者の主張を問う問題で役立つと思います。

主張がどこにあるかは、既に学んでいますね。
各段落の最初の文と最後の文を読むんでした。特に筆者の主張が表れている部分は、A事実C一般論や引用D具体例ではないので、そこは違うなと思いながら読みましょう。
他にはタイトル、全てのキーワード、「しかし、なぜなら」などの後ろのキーセンテンス、そのあたりに答があることが多いですね。

訓練１
　今夏は、すこぶる暑かった。まずはじめに、夏は暑い。1それは当然だ。しかし、今年の夏は暑すぎる。記録を見ると、二十～三十年前の東京都の夏の最高気温は三十一度だった。2それが今や３６度である。全くもってaひどい。なぜ、こうまで暑くなったのか。3それは人に原因がある。

　産業革命以来、人が排出してきた二酸化炭素などの温室効果ガスが大気を温めている。加えて、温室効果ガスで氷山や氷河が溶けている。これによって、冷却効果が下がっている。例えば、氷河が縮小して、周辺の気温が下がらなくなる。また、氷河は白いから光を反射するが、縮小した氷河の代わりに茶色い土が現れれば、光を吸収する。つまり、暖気が大気内に残る。こうした諸々の事象により、温暖化は進んでいる。温暖化自体を否定する人間もいるが、実際は温暖化は間違いなく進んでいる。
　いま、温暖化防止の対策が講じられている。太陽光エネルギー、水素エネルギー、風力発電などもその一環である。この星に住む人間一人一人が温暖化を念頭に置いて、こうした措置を積極的に取り、未来の地球を人間が住める環境にする側に与するならば、希望が持てる

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問１　文全体の主張は何か？一文を抜き出せ。　　　　
ヒント　主張なので冒頭と文末に注目して、どちらが強いかを考えましょう。構成が理解できれば解答できるタイプの問題です。

問２　事実が書いてある部分はどこか？　すべて抜き出しなさい。
ヒント　構成問題

問３　1,2,3のそれとは何か？　15字以内で書きなさい。
ヒント　構成が理解できれば解答できるタイプの問題です。

問４　aに関して、何がひどいのか？　「------こと。」　-----に入る箇所を抜き出しなさい。
ヒント　言い換えがわかれば解答できるタイプの問題です。

問５　これとはなにか？　
ヒント　　言い換えがわかれば解答できるタイプの問題です。

問６　なぜ暑くなったのか？　　
ヒント　「～だから」で終わるように文を書きましょう。構成が理解できれば解答できるタイプの問題です。

問７　筆者の主張と反対の側に立つのはどんな人か15文字以内で抜き出しなさい　
ヒント　「人」で終わるように書きましょう。構成が理解できれば解答できるタイプの問題です。

問８キーワードに印をつけてください　いくつでもどうぞ
ヒント　構成が理解できれば解答できるタイプの問題です。

問９　タイトルを考えましょう

＊いま＝現在形、断定は　過去よりも大事です
未来形「だろう」は筆者の主張をにじませる部分です。こうあってほしい、こうなってほしくないということを書いています。

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解答