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皆伝 現代文

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大学入試に必要な現代文の知識、学習法、読解法、設問の解法を書いていきます。高等学校の新課程にあわせた記事も書いていく予定です。
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#読解力

皆伝 現代文 読解15 言い換え表現

=イコールで結べるものが言い換え表現された言葉です。 言い換えがある=繰り返し出てくる言葉=キーワード=答の可能性が高いんです。 Aの言い換えがBの場合、傍線部Aの意味、理由を問われたら、Bの周辺を探しましょう。 ⊕⊖を使っても解けます。 例)「彼は⊖ため息をついた」「⊖そんなことしていると⊕幸せが逃げていくよ」 問 傍線部「ため息」の言いかえを五文字で答えなさい。 「⊖ため息」の言い換えは、同じ⊖から探せばいいから、「そんなこと」だとすぐに分かります。 逆に「そんなこと

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皆伝 現代文 読解12 構成理解1意味段落

意味段落に分ける方法 読解11の① 別の記事で、改めて詳しく書きます。と書いたので、今回はこれを書きますね。 一文字下がっているという見た目の形式でわかるのが形式段落で、一文字下がっているかどうかに関係なく、話が変わったなというところが意味段落です。 例えば三つに分けると、序論、本論、結論になっていたり、四つに分けると、起承転結になっていたりします。 偏差値45-60くらいの大学では、たいていの場合、傍線部の解答は同じ意味段落にあるんです。 解答の探索範囲を間違えないよ

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皆伝 現代文 読解11小説の構造

地の文、セリフに分けられます。 ・地の文の要素 ①時間と場所の説明 映画や演劇、マンガと同じで、「いつどこで誰が」ということを把握したうえで、「なにをなぜ」しているのかを理解しましょう。 「いつどこで誰が」が変化したときは、場面、シーンが変わっている可能性が高いです。基本的には段落が変わっていれば、場面、シーンも変わっています。 例)影が短い。(真昼ですね) 影がだいぶ伸びてきた。(春の午後3時ころかな) 長い影が薄くなってきた。(曇ってきたか、夕暮れですね) 時間や

皆伝 現代文 読解10 読解力 地力を伸ばす方法

春休み、夏休みなどに短期集中してではなくて、普段からしましょう。 小論文の力を付ける訓練にもなります。 ⓪二回読み本番では一回ですが、練習段階では問題文を二回読んでみる。 二回目は話の展開、先がわかっていて読むことになります。「しかし」があるから、次は逆のことを言おうとしている、「例えば」があるから、次はたとえ話をしようとしているということを理解、意識しながら読むことができます。つまり、構成を意識しながら読む体験をできます。慣れて来ると、一回目に読むときに構成を意識しなが

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皆伝 現代文 読解09 構造把握の作業まとめ 

今回は訓練を中心にやってみましょう。 問題文は先生か、先生の知り合いか、まるで知らない人が書いたものなんですけど、すべて著作者の掲載許可は取ってあります。皆伝 現代文を読んでいる人は、他の媒体に掲載しないでくださいね。 特別に許可を取って、問題文用に、敢えて接続詞や主語を脱落させているところもあります。 訓練1 主語を補う。接続詞「しかし」を補う。「例えば」を補う。「むしろ」を補う。「なぜなら、だから」を補う。要らない文、段落を削る。複数のものはまとめて言いかえる。

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皆伝 現代文 読解08 プラスとマイナス

読解07の④を詳しく書きます。 一文ごとに、 筆者が、その問題に対して、肯定的か否定的か把握する方法です。 または、 あなたが肯定的(同意できる「そうだよね」)か、否定的(不同意「そんなわけがない。いやだな」)かを分ける方法でもあります。 ⊕ ⊖のどちらのイメージの言葉や文かを考えて、印を付けましょう。 つまり、先生の言葉を借りると「難癖をつけながら読む」と言ってもいいと思います。 そうすると、文意がどう変化していくのか、「この接続詞でがらりと変わった」などがわかりやすく

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皆伝 現代文 読解07 読解しやすくする作業

本番でもします。要/骨格を明確化しましょう。 ①言葉を補って読む。 主に接続詞「そして」「しかし」を文頭につけて読むと構成がわかりやすいと思います。逆接の「しかし」、逆説の「むしろ」は特に補っておくとわかりやすくなります。もちろん、主語も補います。指示語は言い換えます。 例)「俺は天才だ。俺は明日大会に出る。賞金額がすごいからだ。自信はない。」 「文章が下手だなあ、接続詞くらいまともに付ければいいのにと思いながら、難癖をつけながら読むのがこつだ」と先生は言っています。

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皆伝 現代文 読解06 要約する

    要約をすると、しっかりゆっくり文章を読むことになるし、構造や内容も理解しようと思って読むことになるので、文章の構造を把握する力を付けるためにはいい訓練になるんです。だから、要約をしましょう。 最初は一文を要約しましょう。その後に段落を要約します。それもできるようになったら、文章を要約しましょう。 もちろん、小論文という科目では、要約せよという出題もあります。 要約とは何かと言うと、「簡潔に言うと〇だよ」「一言で言うと〇なんだ」ということです。 入試では1000字の

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皆伝 現代文 読解05 一文同士、一文内の構造

一文同士、一文内の構造を把握できると、得点につながりやすくなります。皆伝 現代文02で書いた段落同士や段落内の構造と共通するものもあります。 よくある構造 12個あります。 ①主語が2つある。  例)トーマスは短距離が得意だ。ジョゼフは長距離が得意だ。  という本文に下線部があるとき、同じことを選択肢で言っているのはどちらでしょう。 選択肢A トーマスが得意なのは短距離だ。ジョゼフが得意なのは長距離だ。  選択肢B トーマスとジョゼフが得意なのは短距離だ。 例文とAは

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皆伝 現代文 読解04 一文の骨格を把握する その2

前回は準備された文から、主語・述語・目的語を抜き出す訓練をしましたね。 今回は、自力で主語・述語・目的語をつなぐ訓練です。 先生が問題を作ってくれたので、そのまま載せますね。許可は取っています。 66問あります。 問1 指定された主語・目的語・述語を使って文を作りなせい。(「なせい」って) 1主語・文字 目的語・遠く離れた世界   述語・結びつける 2主語・文字 主語・記号 目的語・世界  述語・結ぶ 3主語・文字 目的語・世界 述語・結ぶ 目的語・機能  述語・持つ 4

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皆伝 現代文 読解01 文章の構造/構成について

「テーマ=文章で書きたいこと」は、小説でも評論でも題名に書かれていることが多いんです。評論の場合は、題名と、最初の段落の一行目、最後の段落に書かれていることが多いですね。 「文章全体の意味」を理解するためには、下記の個所を読みましょう。こういった箇所がキーセンテンスです。             タイトル-主題/テーマです。何について書くかがわかります 第1段落の冒頭-全体に関しての意見       最後の行- この段落に関しての意見 第2段落の冒頭-この段落に関しての意見

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皆伝 現代文 読解00

読解とは、文章を読んで意味、構造がわかることです。 文章を理解・読解できていれば「うんうん、そうだね」と同意したり、「いやー、違うんだよなあ」と不同意をしながら読むことができます。 さらに、心情としてプラス/⊕か、マイナス/⊖かのどちらか、たとえばプラス/⊕の共感やマイナス/⊖の忌避か、プラス/⊕の肯定かマイナス/⊖の否定かを感じられるということです。 例えば、 「温暖化を抑止するためにメタンの排出も減らす必要がある。従って、牛のげっぷを減らすために、げっぷの出にくい低価格