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いつも思い通りに動いてくれる体へ恩返し



足で体をほぐす施術を受けた。

フーレセラピーという施術。

手で刺激されるのでなく足で、体全体を撫でるように施術される。

受けるのは今回で二度目。

一度目はその施術法にただただ驚いた。

施術マットに寝そべる私を、足の裏でさするように、ときに押されながらほぐされる。

手では決して出せない力強さと、点でなく面でしっかりほぐしてもらえる心地よさが、当時の私にとっては新鮮で、

足がまるで手のように繊細に、けれど力強く動くものだから、

まるで巨人が手で私の体をほぐしてくれているような感覚に陥った。

その心地よさに、ただただ驚くばかりであった。





ここしばらく、右肩に明らかな重みを感じていた。

普段、右の手腕で絵を描いているからであろうが、右肩がどうもだるい。

寝る時は右手を頭より上に置かなければすまないほど、張りや凝りのようなものを感じていた。

これまでの漫画生活で、腰や背中に疲労が溜まることはよくあったが、肩周りにここまで疲労が溜まる感覚を味わうのは初めてのことだった。



これはいよいよと感じたのは先月の中頃だったか。

駅の改札を通る際、スマホを改札口にかざそうと、ズボンの右ポケットに入っていたスマホを、歩きながら右手で取り出し、ピッとやろうとしたところ、右肩がつった。

肩甲骨のあたりであった。

90度程度に曲げた肘をわずかに後ろに下げた程度の運動でそれだった。

右肩がつったのは人生で初めてのことである。

これはいよいよと危険を感じ、前回フーレセラピーの施術を施してくれた秋山奈保子さんに連絡。



施術当日

1時間ほど手足で体をほぐしてもらった後、施術着から普段着へ着替える際にもう効果を実感した。

服の袖に通す右腕が明らかに軽いのである。

いつもの重みがすっかり取れている。

なんてことない日常の動作で、効果を実感できてしまった。

さらに驚いたのは視力である。

私は目が悪く、普段はメガネをかけているのだが、施術中は当然外す。

施術が終わってメガネをかけ直したとき、一瞬、目がメガネを受け付けなかった。

度が合っていないような感覚に、思わず「ウッ」となってしまったのである。

そんなはずないであろうと、奈保子さんに訊くと、そういうこともあるらしい。

視界がスッキリしたとのご意見も度々いただくとのことだった。

視力が上がったわけではない。メガネをかけてしまえば、ほんの数分ですっかり目が慣れてしまった。

ただ、目の筋肉がほぐれたのは事実であろう。

なんの疲れもなければ、普段はそれくらい見えているということなのである。

頭から足のつま先まで、全身を整えてもらったようであった。




今回、フーレセラピーをやってもらって実感したのは、体はポンプの役割をしているということ。

足で力を加えてもらった四肢は、少し楕円に潰れたあと、元の形状に戻る。

肩の付け根から手首の方へ段々と、足で力を加えてもらう。

潰れる、戻る、潰れる、戻る、

まるでポンプのよう。

腕に意識を向けると、わずかにほぐれた感覚がある。

詰まっていたものが流れたような感覚、

その感覚のそれが血液なのかリンパなのかはわからないが、

自分の体の中に、流れるものが通っていることを実感する。

体は、それを循環させるためのポンプなのだということを、此度の施術で実感した。




施術が終わったあと、なおちゃんは利用者さんの体に合った日々のケアを教えてくれる。

ぼくは今回、肩のストレッチを勧めてもらった。

まぁ、なかなかやれていないのだが。。

継続はなんとも難しいものである。


歳を重ねる度に、もっと体と向き合わねばと思う。

体と対話し、体を知り、日々の負担を少しでも取り除いてあげることが、いつも自分の意志通りに動いてくれている体への恩返しなのだと思う。

いつまで思い通りに動いてくれるかは本当にわからない。突然の事故や病気に襲われる可能性だって0ではないのだから。

日々の感謝が大切なのだと思うこの頃である。


足ふみマッサージ専門家 秋山奈保子
@nanokko_akiyama

https://www.instagram.com/naoko_akiyama

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