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短編創作100本チャレンジは途中で断念したけれど、作品を完成させるコツは得られました

おはようございます。漫画家のかいちです。

ぼくが去年掲げた挑戦『短編創作100本チャレンジ』の制作を、志なかばで断念しました。14本目を描き終えての出来事でした。

短編創作100本チャレンジは、ぼくがTwitterで公開している漫画コンテンツです▼
https://twitter.com/i/events/1287352474118975488


この短編創作100本チャレンジは、作品を完成させられなかったぼくが、作品を完成させることを目標にした漫画コンテンツでした。短いものだと12ページ、長いものだと40ページで話をまとめ上げ、簡単な絵で描き上げた漫画シリーズです。昨年の7月末から今年の1月上旬まで行なったことになります。

この期間は修行のつもりで、「100本描き上げる」と豪語していましたが、結果的に14本を描き終えたところで一旦筆をおくことになりました。制作を断念した理由は、表現したいことが増えてきて、とても短編創作では表現しきれなくなってきたからです。次に進むための決断でした。

この短編創作100本チャレンジを通して、作品を完成させるためのコツを学びました。

ぼくが見出したコツは、〝積極的に真似ること〟でした。

以前のぼくは、作品を1から1000まで自分ひとりで考えて作ろうとしていました。キャラクターから、ストーリーから、カメラワーク、アングル、構図、セリフ、展開、これらの作業を1から1000まで、自分の中にあるものだけで完結させようとしていたのだと思います。その結果、いつまで経っても作品が完成しないという日々を2年も3年も過ごすことになりました。

「100本創作をやる」と決めてから、完成させざるを得なくなりました。

100本描かなければならないとなったら、今までのように自分で1から1000まで作っている時間はないと判断しました。そんなことをやっていたら、ぼくのペースだと300年くらいかかってしまいます笑。100本完成させると意識したとき、ぼくの中では〝真似る〟というアイデアしか出て来ませんでした。自分の頭で考えても完成させられないなら、他の作品を真似ればいいのだと思ったんです。

真似ると言っても、他の人の一作品をまるまる真似るというわけではありません。ぼくがやったのは〝いろんな作品から部分的に真似る〟ことでした。

はじめは自分で創作を進めていき、詰まった箇所で真似を使います。ぼくの頭にある漫画や映画のシーンを思い返し、自分が考えた作品の中で使えそうな箇所に当てはめていきます。

キャラクターから、ストーリーから、カメラワーク、アングル、構図、セリフ、展開、

それぞれ別の作品からつまんできました。

「このおじさんキャラは『手』のMVに出てくるおじさんをモデルにしよう」とか、「ホームレスのこの先の展開は、『妄想代理人』のいじめのシーンと繋げよう」とか、詰まった箇所に当てはまりそうな部分を、いろんな作品から持ってきました。

そうすることで早くて1日、長くても5日程度で作品を完成させるということが14回もできました。

短編創作100本チャレンジは、全ての作品をそうやって作っていきました。詰まった箇所に真似を入れて、とりあえず最後まで完成させて公開しました。直しもほとんどしてない一発描きなので、詰めが甘い箇所もたくさんあります。

全ての作品に納得はいってません。「もっとこうした方が面白いのに」とか、そんなことを思う箇所は山ほどあります。けど、こだわり始めたら終わりがないことも知っています。しかし、100本完成させなければならない環境を作ったことで、次々と作品を作っていくことができました。

ぼくが作品を完成させられなかったときはいずれも、話を最後まで描き上げていませんでした。話の途中で先の展開に詰まり、詰まった箇所を練っているうちに前の展開とつじつまが合わなくなって前の展開を修正する、というようなことを繰り返していました。それはいつまで経っても完成しませんよね笑。

でも、納得はいかなくてもとりあえず最後まで完成させてしまえば、後からいくらでも修正はできます。ぼくは結局修正はしていないのですが、14本のなかから1本でもしっかり丁寧に作るとなったら、そのとき修正してクオリティを上げていけばいいと思っています。

今はシンプルに、物語のストックが14本できたなという思いです。

2〜3年経って1本も話を完成させられなかった以前のぼくに比べたら、半年足らずで14本も話のストックが作れたのは大きな進歩です。

今は長編作品に挑戦したくなったので、短編創作100本チャレンジは一旦制作を断念しました。ただ、完全に終わらせるとは言っていません。今後は長編で、試したい表現をどんどん試していきます。その長編制作に余裕が出てきたらまた突然始めるかもしれません。

まだ100本まで86本も残ってますから、ぼくの人生が終わるまでに達成できたらと思っています。


今日のお話は以上です!
それではまた明日!


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●かいち|漫画家
1991年、秋田県生まれ。20歳から漫画家を目指す。出版社に6年間漫画を持ち込むも実績ゼロ。26歳フリーターという現状に悩み、夢を諦めかけたが、ネットの可能性に掛けて再起。Twitterを中心にネットで漫画を公開。自身が仮想通貨で300万円失った体験を元に描いた漫画『仮想通貨体験記』が話題になり、Google検索「仮想通貨 漫画」のキーワードで検索1位を獲得。Twitterに投稿したエッセイ漫画『成功したいなら、成功している人の意見を真に受けろ』が1.2万リツイートを超え、Yahoo!ニュースに掲載。その他の作品に『Decade(ディケイド)』『かいちの幸せの見つけ方』などがある。


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