見出し画像

【能登テロワール】「米・水・技・酵母」全て能登にこだわる『持続可能なものづくり』

本日は、弊社がこだわる【能登テロワール】に関して、記載します。
「米・水・技・酵母」のこだわりや特徴などを踏まえて、お伝え出来ればと思います。


<お米に関して>

僕が事業を引き継いだ時は約4割が能登産のお米を活用した酒造りでした。
先代は、能登にこだわったものづくりをしようと、当時、能登で酒米を作ってくださる生産者さんを探し、徐々に使用原材料の産地を能登に変更して行っていました。

画像1

先代の想いを引き継ぎ、酒蔵の一つの個性として、僕も徐々に使用するお米の産地を能登産に変更して行きました。


そして、いよいよ2020年度の仕込みでは100%能登産の原材料を活用した酒造りを予定しております。

画像2

現在、能登の7社の農家さんのお米を使用させて頂いております。
毎年、ご紹介やコラボによって新たな農家さんと出会い、能登の中でもいろんな地域のお米で酒造りを行うことができております。

使用するお米は、【能登産の】山田錦・五百万石・石川門・百万石乃白・コシヒカリ・イセヒカリ・ゆめみづほ・カグラモチです。
※農家さん一社一社のご紹介をしたら、シリーズになり長くなるため、ここではこのくらいにしておきます。

農家さんとの、そしてお米との出会いで現在様々なコラボ商品が出来上がっております。

コラボマップ



<水(仕込み水)に関して>

弊社の仕込み水は、能登半島の中でも海に面していない旧柳田村の標高200mの山の湧き水を使用しています。
硬度が1前後で、全国的にもトップクラスの超軟水です。

毎週タンクローリーで汲みに行き、能登の自然の恵みを使わせていただいています。
「口当たりが柔らかく、ピュアでありながら、お米の旨みを引き出す」
弊社の酒造りに欠かせないお水です!

この山からの湧き水の他にも、能登の海洋深層水を使用した酒造りにも着手しており、能登の「里山・里海」の恵みを仕込み水をとおして、お酒に反映できればと思っております。

仕込み水3



<技に関して>

弊社のお酒の流儀は能登杜氏から伝承された能登流の仕込みです。
年々、昔ながらの仕込みを改善しております。

現在の弊社のお酒の根源は、若い感性と創造力。
そして、果敢なチャレンジ精神です!

ここでお伝えしておきたいのは、最も取材を受ける「醸造体制」について。

弊社が掲げるSDGs目標の1つとして「あらゆる人財が活躍できる多様性のある労働環境を構築する」というものがございます。
※詳しくは、こちら

SDGs目標を掲げ、一番変化したのは醸造の労働環境かもしれません。


業界内では季節雇用の技術集団が酒造りを行うのが当たり前の中、2015年から若手社員に醸造責任者(酒造りの総責任者・杜氏とも言う)を任せ、通年雇用の若手社員メインの酒造りに切り替えていきました。


2020年4月現在、醸造社員の平均年齢は30歳です。

蔵人20202

全国的にも、若い社員での醸造体制ではないかと思います。

「泊まり込み・早朝から夜中までの拘束・休日が少ない」が当たり前だった醸造環境を、現場の社員さんとのコミュニケーションや積極的な設備投資によって


「泊まり込みなし・朝8時半〜18時まで」の醸造体制(もちろん休日も確保)に移行することが出来ました。

若手社員が多いため、みんなが「結婚し、子育てをしながらでも続けることが出来る醸造体制を構築しよう」と、取り組んできたことが徐々にかたちになっていきました。

われわれが目指す「持続可能なものづくり体制」の構築には、働く社員さんの属性を選ぶような職場は、出来るだけ改善しなければなりません。

蔵人写真

このような取り組みから下記のご評価を頂戴しております。

■いしかわ男女共同参画推進宣言企業 第1号認定
■石川県ワークライフバランス企業 知事表彰 受賞
■厚生労働省の若者雇用促進サイト「都道府県ごとの魅力的な企業」掲載
■ワーク・ライフ・バランスの推進を目指して、内閣府が設置する「仕事と生活の調和推進室」のメールマガジンに事例企業として掲載

能登の企業初・酒蔵初の受賞がたくさんあります。


また、上記以外にも様々なメディアに取り上げていただいております。

画像6

振り返ってみると、地方の小さい企業ながら、過去5年で毎年1〜2名の20〜30代の社員が弊社に入社してくださっており、採用のお問い合わせを毎年頂いております。

結構、脱線してしまいました・・・・・。すいません。



<酵母について>

実は、上記の「米・水・技」であれば、地域性を活かした酒造りは全国にも多数存在すると思います。

弊社は、ここからさらに一歩踏み込み、能登のテロワールを表現すべく、能登の海岸に打ち上げられた海藻から採取した能登産の酵母を使用しています。

つまり、「米・水・技・酵母」全てが能登の日本酒を展開しています。


おそらく、海藻由来の酵母を使用しているのは、全国でも弊社が唯一だと思います。(※使用している酒蔵さんがあったらすいません・・・。)

この海藻酵母(正式名称『Misaki酵母』)は、2008年に奥能登の海岸に漂着した海藻から採取され、東京海洋大学の久田孝教授(2020年時点)、石川県立大学、そして弊社の共同研究により開発された酵母です。

画像7

約10年前、前会長が代表を務めていた頃に、この海藻酵母を使用した試験醸造が始まりました。

先代からバトンを受け取った、能登テロワールを実現する上で欠かせない酵母です。


こちらの酵母で仕込んだ弊社の代表銘柄「竹葉 生酛純米 奥能登」は
2020年ワイングラスでおいしい日本酒アワードのメイン部門において、
最高賞である「最高金賞」
を受賞させて頂いております!

画像8

フランスのトップソムリエ団体が、弊社にお越しいただいた際にも
このお酒は、とてもご評価を頂戴いたしました!


2代にわたり取り組んできた「能登テロワール」の酒造りが、現在多くの方からご評価いただいていることは、大変喜ばしく、ありがたいことです!

画像9

今後も、能登ならではの風土を活かした酒造りを追求して行きます!

最後までお読みいただき、誠に有難うございます!始めたばかりで、不慣れなことが多いですが「スキ」ボタンを押していただけると励みになります!