第3話
嫌いなやつ
僕は才能のあるやつが嫌いだ。
僕は才能のない僕が嫌いだ。
僕は才能があるくせにないとか謙遜なんかじゃない、嫌みを言ってくるやつが嫌いだ。
僕は僕は僕は。
才能の差
僕には才能がない。
心に響く曲を作る才能も
誰もが共感する歌詞を作る才能も
ギターのストロークだってみんなみたいにはできない。
僕の夢は曲を作って
◯◯くんのおかげで元気になれた!
歌詞に共感できたよ!
とか言われてみたいんだ。
今日も才能のあるやつを見たさ。
才能のあるやつが嫌いな理由は僕の自信を削るからだ。
じゃあ見なけりゃいいって思うだろう。
見たくなくても見えるんだよ。
ただ才能があるだけならいいけど、頼むから周りの自信まで削らないでくれ。
僕のほんの少ししかないちっぽけな自信を。
僕の才能は何ですか?
本で読んだ。
誰にも才能があるんだから見つけるのに時間がかかっても諦めないで。
欲しい才能がないのに満たされるわけがない。
欲しい才能に早く気づかないと時間が足りなくなる。
僕の才能って何だ?
僕の誰にも負けない才能は何だ?
そもそもそんなに才能にこだわる理由は?
僕って何だ?
探し物⬇
才能
見つけ次第僕にまでご連絡を。