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太らない体質、痩せない体質

タイトルの言葉,これまで生きてきた中で,何度も耳にした言葉.
皆さんはいかがだろうか?

「太らない体質」,「痩せない体質」なんてものはない.

と僕は思う.
もともと痩せ型で自分は太らない体質だと信じてやまなかった僕が,ごくごく当たり前のことに実体験を加えて述べたいと思う.
僕がそうだったように,
「太らない体質だから太りたくても太れない」
「痩せない体質だから痩せたくても痩せない」
と悩んでいる人の気づきに少しでもなれたら嬉しい.

※この記事では,あえて「カロリー」と言う言葉を使わず「エネルギー」と言う言葉を使う.理由としては,カロリーはあくまで栄養学でよく用いられるエネルギーの単位なだけであるということと,エネルギー保存則という原理に基づいた説明をしたいためである.

人の体は食べたものからできている

「全然食べていないのに痩せない」
「めちゃめちゃ食べているのに太らない」

人の体ってそもそも何からできている?と問われれば,誰しもが食べたものからできていると答えると思う.
その通りで,人は口から入れたものからでしかエネルギーを摂取できない.

「全然食べていない」とか「めちゃめちゃ食べている」はその言葉の前に「◯◯と比べて」という枕詞を入れないと,非常に主観的な意見でしかない.そりゃあ,ひとそれぞれ胃袋の大きさは違うし,満腹中枢が刺激されるタイミングだって違うだろう.だから,「全然食べてない」とか「めちゃめちゃ食べている」と思う主観的な感覚ではなく,最も大事なことは胃袋に入れた食べ物のエネルギーの総量だということを再認識しなくちゃいけない.

POINT
1.人は食べたものからしかエネルギーを得られない.
2.大事なのは摂取したエネルギーの総量

運動は消費エネルギーを増やす行為

「全然運動していないけど太らない」
「めちゃめちゃ運動しているけど痩せない」

先程,人は食べ物からのみエネルギーを摂取するという話をしたが,エネルギーはどこで消費されるのだろうか?

ご存知のひとも多いだろうが,人は生きているだけ で消費するエネルギー量がある.これを"基礎代謝量"と呼び,年齢,身長,体重である程度数値が決まる.最近のデジタル体重計では,基礎代謝量を自動で計算してくれる機能が付いているものが多いので,確認してみると良い.
下記のサイトでも概算可能.

次に運動だ.人は生活を営むためにはある程度の運動が必要となる(それがたとえ少しだけ歩くとか,立つ,座るであったとしても).運動の強度やボリュームに応じて消費エネルギーは増えるから,人の総消費エネルギーは,
「総消費エネルギー」=「基礎代謝量」+「運動による消費エネルギー」
で計算できることがわかると思う.

ちなみに,下記のサイトで運動強度・ボリュームに応じた消費カロリーがわかるが,

個人で運動に対する消費エネルギー効率は変わるので目安でしかない.よってあまりこれに頼りすぎることはおすすめしない.では何を目安に体重の増減を考えればよいかについては,後述する.

POINT
3.人には生きているだけで消費される"基礎代謝量"がある.
4.「総消費エネルギー」=「基礎代謝量」+「運動による消費エネルギー」

太らない体質,痩せない体質なんてものはない

ここまで大前提としていた原理がある.
エネルギー保存則(熱力学第一法則)
これは,噛み砕くと「得たエネルギーと消費したエネルギーの差が蓄えられたエネルギーである」というもの.
つまり,ここで言いたいのは,

「体内に残るエネルギー」=「総摂取エネルギー」ー「総消費エネルギー」

だということ.だから,たくさん食べて総摂取エネルギーを総消費エネルギーより増やせば太るし,減らせば痩せる.
もうこれは神様が決めた大原則だから,自分が満腹まで食べたとか,死ぬほど運動しているといった"定性的"なものでなく,総摂取エネルギーと総消費エネルギーを計算して"定量的"に決められるもののはずなのだ.

ここで,僕の実体験を少しお話したい.
痩せ型だった僕は,少し前から体を大きくしたくて筋トレを始めた.そこで知ったのが,体を大きくする(筋肉を大きくする)にはたくさん食べて,総摂取エネルギーを増やす必要があるということだった.というのも,総消費エネルギーのほうが大きい状態だと,人の体は脂肪よりも先に筋肉を分解してエネルギーを補うから筋肥大しなくなってしまうためだ.だから,これまでお腹いっぱい食べても,不規則な生活をしても,間食をしても体重が増えず痩せのままけど,プロテインを飲んだりおにぎりなどを仕事の合間に食べたりして総摂取エネルギーを増やしてみた.すると,みるみる体重が増え,2ヶ月くらいで5〜6kgぐらい増えた.これは固定観念があった僕にとっては衝撃的な変化だった.
しかしその後,なかなか体重が増えなくなり,筋トレの成果も伸びない時期が続いた.食べている量は体重を増やし始めたときと変わらないのに.これが盲点だった.体重が増えたことで基礎代謝量も増え,総摂取エネルギーと総消費エネルギーが相殺していることに気づいた.
なのでまた今は少しずつ食べる量を調整して筋トレに励んでいる.

結局何が言いたいかというと,
エネルギー保存則こそ真理であり,太らない体質,痩せない体質なんてない
ということを身を持って経験したということである.

POINT
5.「体内に残るエネルギー」=「総摂取エネルギー」ー「総消費エネルギー」
6.エネルギー保存則こそ真理であり,太らない体質,痩せない体質なんてない

太りにくい体質,痩せにくい体質はある

ここで,今まで言ってきたことと真逆に近いことを言ってるように聞こえるかもしれないが,そうではない.
個人による,エネルギー吸収効率,消費効率は差があって当然なので,たとえエネルギー保存則に則ったとしても,思うように体重を変えられない場合がある.そんなときの対策というか僕なりのコツは,

「総摂取エネルギーと総消費エネルギーを計算してバランスを決める」→「その食生活&運動レベルで3~5日過ごす」→「体重が狙い通りの方向に変わったら継続(さらに量を変えて加速させても良い),変わらなければバランスを見直す」

である.3~5日様子を見る理由は,1or2日だと誤差なのか変化なのか見抜けない可能性があることと,3~5日あればたいてい体重に変化が生まれるから.なので,諦めず調整を続ければたとえ太りにくい体質,痩せにくい体質であっても問題ない.

POINT
7.太りにくい体質,痩せにくい体質はあるが,総摂取エネルギーと総消費エネルギーのバランスを調整すれば,問題なし

まとめ

1.人は食べたものからしかエネルギーを得られない.
2.大事なのは摂取したエネルギーの総量
3.人には生きているだけで消費される"基礎代謝量"がある.
4.「総消費エネルギー」=「基礎代謝量」+「運動による消費エネルギー」
5.「体内に残るエネルギー」=「総摂取エネルギー」ー「総消費エネルギー」
6.エネルギー保存則こそ真理であり,太らない体質,痩せない体質なんてない
7.太りにくい体質,痩せにくい体質はあるが,総摂取エネルギーと総消費エネルギーのバランスを調整すれば,問題なし

食べ物に関しては,三大栄養素(タンパク質,脂質,糖質)によって単位質量あたりのエネルギー量が異なるので,その注意点については別途記事にしたいと思います.

拙い文章をここまで読んでいただきありがとうございました.


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