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初心者向け将棋の勝ち方(応用編)

こんにちは。

かいです。

今回は、「初心者向け将棋の勝ち方(応用編)」を解説していきたいと思います。


手の読み方

まず手の読み方を解説していきたいと思います。

将棋では、「いかに相手の指す手が読めるか」が勝敗につながります。

AさんとBさんが対局していて、Aさんが3手先しか読めないのに対し、Bさんは5手先を読めるのであれば、断然Bさんの方が有利に決まっています。

そこでどのようにしたら相手の手が読めるのかについて、手の読み方のコツを紹介したいと思います。

コツ①【相手の立場にたつ】

将棋というのは、目の前の人と対戦するゲームなので相手が今何を思っているのか理解することが重要です。

以下の局面で手番(順番のこと)が自分にあるとします。

この時の最善手(最も良い手)を考えてみましょう。



コツ②【手筋を考える】

手筋については、後段で解説するので省略します。


コツ③【格言を元に考える】

こちらも後段で解説するので省略します。



手筋

次に手筋について解説します。

手筋とは「テクニック」のようなもので、将棋には様々な手筋があります。

そこで各駒の手筋を紹介したいと思います。


歩の手筋

継ぎ歩


継歩は相手の駒を引き寄せるときに使うテクニックです。

今回は継歩の例でよくある香車の釣り上げを紹介しました。


垂れ歩

垂れ歩は、あえてダイレクトに歩を打つのではなく、含みを持たせて打つテクニックです。

上記の例では、1三の地点が角と歩が睨みを効かせていて、玉は必至です。

必至とは、逆転不可能のこと。



底歩

一間龍のときに使われるテクニックです。

金の底に歩を打つことによって、壁の役割をしてくれます。

このテクニックは、飛車や龍などで責められたときに効果的なので覚えておくと良いでしょう。


焦点の歩

いろんな駒が効いている地点に歩を打つテクニックです。

上記の例では、3三の地点に歩を打つことで相手に必至をかけています。

金で取ると龍の横効きにより詰み。

桂馬で取ると、2一に金を打ち、
以下1二玉⇨1一金⇨2二玉⇨1二龍までの詰みとなります。


中合いの歩

遠距離攻撃の際に一旦近づけて受け、その後遠ざけるテクニックです。

上記の例では、8六歩と打ち角で取らせた後、7七の地点に歩を打つことで再度防御を固めて、相手の攻めを止めさせることができます。



香車の手筋

田楽刺し

田楽刺しはよく使うテクニックです。

どちらかが逃げると、もう片方の駒が取られてしまいます。

痛恨の一撃のようなものです。


歩裏の香

香車の攻めには歩を打って対抗しますが、今回の場合歩が同じ筋(縦のライン)にいるため二歩となってしまいます。そのため安い駒である歩が打てません。

受け手としてはこういう手が結構痛いです。

これもよく使うテクニックなので覚えておくと良いでしょう。


不成(ならず)の香

相手陣地に入ると成るか不成か選べますが、香車・桂馬・銀に関してはその都度判断するべきです。

今回の場合相手が駒を持っていなかったら、上記のように香車不成で詰みとなります。


桂馬の手筋

ふんどしの桂

田楽刺しのようにどちらか必ず取ることができるテクニックです。

攻め駒を減らしたり、守り駒を取ったり、陣形を崩したりと様々な用途で使えるテクニックとなっています。


つるし桂

初心者にありがちな詰み筋である「つるしの桂」

桂馬はトリッキーな動きをするため、自他共に気をつける必要があります。


不成(ならず)の桂

香車の手筋のところでも説明しましたが、桂馬はトリッキーな動きをするため、その都度成るか不成かを判断する必要があります。

上記の例では、ならなければ「ふんどしの桂」のように王手金取りとなり、相手にダメージを与えることができます。


跳ね違いの桂

基本的にはぶつけられた駒は取るのが普通ですが、上記のようにかわす手も時として有効です。

同桂と取ってしまうと、桂馬の効きが3三の地点のみになってしまい攻めに厚みがでません。

しかし2五桂だと1三の地点と3三の地点が効いているので、攻めに厚みがでます。

このようにあえてかわす桂馬のことを「跳ね違いの桂」と言います。


空間つくりの桂

桂馬を取ると7三の地点が空き、金を打ち込めるようになって必至がかかります。

あえて逃げても8二金打ちで必至。

このように空間を空けるために打つ桂馬を「空間作りの桂」といいます。



取れずの桂

美濃囲いでよく使う手筋です。

今回はわかりやすくするため、玉の周りを味方の駒で囲いました。

角がバッチリ効いているので、桂馬を取ることができません。


銀の手筋

桂頭の銀

桂馬の頭に銀を打つことにより、桂馬を殺すテクニックです。

よく使うテクニックなので覚えておくと良いでしょう。


頭銀

玉を詰ますときの王道テクニックです。

基礎中の基礎なので必ず覚えましょう!


腹銀

相手の玉の逃げ場所を制限する裏技テクニックです。

銀を玉で取ると持ち駒の金を売って詰み。

そのまま放置していても次のターンで頭金で詰み。


尻銀

尻銀も腹銀と同様に玉の逃げ場所を制限する裏技テクニックです。

逃げても放置しても次のターンで詰み。


割り打ちの銀

相手の金や飛車を取るときに使うテクニックです。

攻めを継続させる際によく使うテクニックなので、覚えておくと良いでしょう。


不成(ならず)の銀

今日・桂馬の手筋の際にも説明したが、銀も不成の方が良い場合があります。

それが上記の例です。

成ってしまうと詰まないが、不成だと詰む。


金の手筋

頭金

玉を詰ます基本中の基本。

必ず覚えるテクニックです。


腹金

腹金も詰ますときに使う王道テクニックです。


尻金

尻金は一間龍とセットで使うことが多いテクニックです。

覚えておくと詰ます際のレパートリーが増えて有利になります。


角の手筋

合わせの角

「角には角」と言うように、角を打たれたら合わせるのが基本的に有効な手であることが多いです。

角交換の際は、この格言通り行動すると落ち着いた戦いにすることができることが多いです。


引き角

引き角は主に「矢倉囲い」を組む際に用いられます。

上記がその手順です。

角の位置を移動させ玉を戦場から遠ざけると共に、いざというときに角を攻めに使うことができるようにしています。


牽制の角

上記の例では、自分の玉の頭の歩が牽制されています。

角で牽制することによって相手の陣形を自分の読み通りに誘導することができます。

今回の場合は、右の銀が4八の地点に上がるか右金が5八の地点に上がるかの2通りが有力手となっています。


引き成りの角

「馬の守りは金銀3枚」という格言があるように、馬は自陣にいると金銀3枚で守っているのと同じくらいの価値があります。

今回の例の場合引き成りの角なので、防御として非常に有効な手となります。

強い人は「引き成りの角」を使うことで防御の厚みを増し形勢逆転する場合があるので、初心者・中級者は注意が必要です。


筋違い角

筋違いの角は戦法にもあるほど、厄介な手です。

上記の例を見てわかる通り、どちらかの歩が必ず取られてしまうので受けづらいです。

また普段の位置にいない角なので、うっかり効きを忘れてしまうこともあるので細心の注意が必要となります。(相手に指された場合)


攻防の角

初心者がよくやってしまう王手飛車取りが「攻防の角」の代表例。

王手をし手番を自分にすることで、相手から飛車を取り、攻撃力を下げることができる一石二鳥の手です。


飛車の手筋

攻防の飛

攻防の飛車はたまに使うテクニックです。

普通飛車は攻めに使うが、時として守りに使うこともできます。

それが上記の例です。

王手角取りなので、相手に取ってみれば角が取られてしまい、攻めの糸口を無くされ痛手でとなります。

攻防の飛車を使える人はあまりいないので、覚えておくといざというときに役立つかも…


一間龍

上に玉が逃げづらいときに有効なテクニックです。

上記では龍を1一の地点か1二の地点に移動させると詰む状態になっています。


将棋の格言

将棋には様々な格言があります。

そこでこの章では将棋の格言について紹介したいと思います。

一歩千金

歩は将棋の駒の中で一番弱い駒だが、使い方によっては非常に役に立つ駒であるということのたとえ。

強くなればなるほど一歩の重みが増します。実践では一歩足りなくて負けるといったことも多々あります。


香は下段から打て

飛び道具である香車は、できるだけ離して打った方が、利きが多くなり、それだけ駒の効率が良くなることのたとえ。


三桂あって詰まぬことなし

桂馬が3枚あれば詰むことのたとえ。なお実践では詰まないことも多いが、それでも3枚打たれると玉の逃げ場所が限られ詰みやすくなる。


桂馬の高跳び歩の餌食

桂馬はピョンピョンと跳ねることができ、最短3手で敵陣に行ける駒であるが、その反面後戻りはできないので簡単に歩の餌食になりやすいことのたとえ。


銀は千鳥のように使え

銀は全ナナメ方向に行けるので、できるだけナナメ方向に動かした方が得であるというたとえ。

銀は後ろには直接いけないため、一度前進した場合元の位置に戻るのに2手かかる。一方ナナメ方向なら1手で行ける。これがこの格言で伝えたいことお本質である。


金底の歩岩より固し

金底に歩を打つことで非常に防御が固くなることのたとえ。

ex.底歩


金を引く手に好手あり

金は下段にいればいるほど、威力を発揮することのたとえ。


金はとどめに残せ

金はとどめを刺すときに非常に使う駒です。そのためできる限り持ち駒の金は残しておくとよいということのたとえ。


玉の早逃げ八手の得

玉の早逃げは直前に逃げるよりも八手ほど得をすることのたとえ。
なお実際は八手ほど得をすることはほぼないが、たとえを強調するために用いられる格言と考えられている。


玉は包むように寄せよ

玉は全方向に移動できる駒なので、周りから包むように攻めた方が詰ましやすいということのたとえ。



まとめ

応用編では手の読み方のコツとして、「相手の立場になって考える・手筋・格言」を紹介しました。

基礎編と比べると内容が沢山あり大変だとは思いますが、これさえ覚えれば初心者の中から頭一つ抜き出せます。
その結果、友達と将棋を指す際に勝ちやすくなります。

勝てるようになると、ますます将棋が楽しくなることでしょう☺️

次の発展編や実践編では今回紹介した内容が基礎となるので、将棋が強くなりたい人は是非覚えましょう!


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