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2000年代初頭のフィルムスキャナ2機種を比較する

こんにちは、kai4562です。

ミノルタのDiMAGE Scan Multi Pro と、DiMAGE Scan Elite 5400 がようやく使えるようになったので動作と画質のテストをしています。

DiMAGE Scan Multi Pro は2001年発売、DiMAGE Scan Elite 5400 は2003年発売と、どちらも発売から20年経過が迫ってきている古いスキャナです。

DiMAGE Scan Multi Pro は動かすまでに苦労があったので、とにかく動いたというだけで感動しています。簡単に言うとFireWireが壊れていたのでSCSIを使う羽目になったというような話です。

使い勝手

どちらのスキャナも汎用ドライバである VueScan を使えば最新OSでも使うことができるのですが、画質に関して疑問を感じたので純正ドライバを使うことにしました。純正ドライバはWindowsであれば今時の環境でも動かすことができるようですが、FireWireを使えるWindowsマシンを持っていないので友人からPowerBook G4を借りてきて推奨環境で動作させています。

VueScan でも Digital ICE によるほこり・傷補正、マルチサンプリング、フィルム面へのピント調整(AF,MF) が可能で、普段使っているマシンからすぐ使えるというメリットがあります。しかしながら、私の体感としては VueScan は色や露出の面であまり良い結果が得られないと感じたため純正ドライバを使用することにしました。

VueScan を使用せざるを得ないという場合に役立つ記事のリンクを貼っておきます。

vuescanを使ったネガフィルムのスキャン(その2)

フィルムスキャンという行為は根本的にとてもだるく、面倒です。スキャナ自体の使い勝手という面では1回のセットで24コマとか18コマを一気にスキャンできるフラットベッドスキャナが楽なのですが、フィルム面にピントが来ない、ゴミの写り込みが多いなどの問題からフィルムスキャナを使っています。フラットベッドスキャナの中では高級寄りの機種である EPSON GT-X970 も一応持っているのですが、現像が上がってきてとりあえず画面で見るためにスキャンするときとか、普通に紙をスキャンするときに使っています。

以前使っていた Plustek OpticFilm 8100 というフィルムスキャナはフィルムのコマを手作業で送らなければならず、それに比べるとミノルタ製のスキャナは1クリックで6コマを一度にプレビューできますし、その後の本スキャンも放置していれば勝手に終わるので楽になりました。

画質について

どちらもかなり古い製品であること、中古のためどのような環境で使われていたのかわからないということから、あくまで私が所有している個体ではこんな感じという情報です。

スナップ写真の比較

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DiMAGE Scan Multi Pro / ネガAE有効 / AF有効 / コダック ポートラ400

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DiMAGE Scan Elite 5400 / ネガAE有効 / AF有効 / コダック ポートラ400

全て自動設定です。色温度ぐらいは合わせた方がよかったかもしれません。比較するとDiMAGE Scan Multi Pro は霞がかかったような画像、DiMAGE Scan Elite 5400 は明らかにシャープな画像が得られています。

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DiMAGE Scan Multi Pro

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DiMAGE Scan Elite 5400

解像していないわけでもないが、コントラスト感に欠けるといった雰囲気でしょうか…。

テストチャートによる比較

フィルムスキャナに入れることのできる秘密のテストチャートを借りているのでそれを使って解像度を見てみます。干渉縞のようなものが出ていますが、これはチャートに写し込まれているからでありスキャナの問題ではありません。またこのチャートは厳密な測定に使えるものではないということをご承知おきください。

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DiMAGE Scan Multi Pro

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DiMAGE Scan Elite 5400

中央の拡大

画像8

DiMAGE Scan Multi Pro

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DiMAGE Scan Elite 5400

DiMAGE Scan Elite 5400 は80本/mmぐらいまでは解像していそうです。DiMAGE Scan Multi Pro はそこまでの解像力はなさそうに見えます。どちらにせよ DiMAGE Scan Elite 5400 の方が解像力があり、コントラストも優れていそうです。また DiMAGE Scan Multi Pro は明らかにコントラストが低く、チャートのようなコントラスト比の高い画像だと境界がにじむことがわかります。

ここまで差があると、DiMAGE Scan Multi Pro の方は内部が汚れているとか何かしらの問題があるのではないかと思っていますが、修理はできないので諦めています。分解清掃したとしても、精度を保って再組み立てすることは不可能に近いと思われます。

ブローニーをスキャンする際のレンズ位置でないと最大限の性能が発揮されないのではないかと思ったため、DiMAGE Scan Multi Pro のブローニー用キャリア(ガラス付き)にこのチャートを挟んでスキャンしてみたりもしたのですが、改善することはありませんでした。

現行フィルムスキャナのチャートスキャン結果

現在新品で購入することのできるフィルムスキャナ (ワンショット式の簡易スキャナは除く) はとても少ないのですが、そのうちの1つである Plustek OpticFilm 8100 でチャートをスキャンしたときの画像が見つかったので参考として掲載します。(色が赤いのはなぜかカラーネガとしてスキャンしてしまったから)

解像度は63本/mm を超えているように見えます。ただフリンジが少し多い。

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元はといえばこのスキャナの結果に納得できず沼にハマってしまった感があるのですが、結構きれいな気がしますね。あれ、私のこれまでの投資って一体…。

比較のため DiMAGE Scan Elite 5400 でもカラーネガモードでチャートをスキャンしてみました。

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こちらも色づきがありますが、フリンジにしてはデカすぎる?謎です。

あと OpticFilm 8100 にはスキャンソフトの SilverFast 8 が付属しているのですが、粒状感が全くなくて補正が強力すぎるという気持ちに。全部切ったつもりだったんですが。

画像をピッとさせてみる

DiMAGE Scan Multi Pro でスキャンした画像を DiMAGE Scan Elite 5400 のようにピッと見えるように補正してみます。

Lightroomで色温度調整、トーンカーブ調整、シャープネス調整、かすみの除去、明瞭度調整を行いました。

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補正後

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DiMAGE Scan Elite 5400 でスキャンした画像

雰囲気は近づいた気がしますが、やはり DiMAGE Scan Elite 5400 の方がピッとしているというのは変わりません。

この2つのスキャナで最も違うのは DiMAGE Scan Multi Pro はブローニーフィルムのスキャンができるという点なので、ブローニーをスキャンするときには役立つかもしれません。

まとめ

・DiMAGE Scan Elite 5400 は解像度が高くピッとした画像が得られます

・VueScan に比べ純正ドライバの方が私の主観では良い結果が得られるように見えますが動かすのが面倒です

・もうフィルムスキャナを買うのはこれで終わりにしたいと思います。

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ソフトウェアエンジニア。ここでは主にイメージング機器やカスタムキーボードに関する文章を書くつもりです。
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