マガジンのカバー画像

エモい話

2
ノート構文ぽいエモいこと書いてます
運営しているクリエイター

#2000字のドラマ

愛おしい傘

愛おしい傘

帰路の電車の窓から差す光が眩しい、冬の始まりの薄ら寒くなってくる時間。
空は空気が澄んでいて青々と広がり、京王線の窓から見える河川敷では子供たちがサッカーをしているような良いお天気である。

次の駅で、スーツを着たサラリーマンが乗ってきた。
その右手には傘を持っている。

電車内を見渡すと、ほとんどの人は傘を持っていない。

そう、今日は朝の7時ころまで激しい雨の予定で、午後からはカンカン照り照り

もっとみる