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モーツァルトはアレグロを速く弾いてほしくなかった?

現在、アレグロは速度記号として一般的に使用されています。


速度記号としてのアレグロの意味を調べると「速く」と出てくる場合が多いです。


ところで、アレグロの本来の意味を知っていますか?


アレグロはイタリア語ですが、イタリアでは「速く」という意味でこの言葉を使用しないようです。


アレグロは本来、「陽気な」「快活な」という意味を持ちます。


モーツァルトはアレグロを本来の意味で解釈してほしいと考えていたようです。


ある楽章を本当に速く演奏してほしいと思った場合、モーツァルトはプレストもしくはアレグロ・アッサイと書きました。
出典:新版 モーツァルト 演奏法と解釈



モーツァルトは父宛ての手紙に、自分の作品を速く弾きすぎる人への不満を書いています。


また、モーツァルトの父レオポルトも同じように感じることがあったようです。


あまりにも速いのではっきり見分けもつかず、まったく明瞭さを欠き、拍子はずれでした。
出典:モーツァルト書簡全集Ⅲ



アレグロはモーツァルトが一番使用したテンポ指示だそうで、フルートの曲にも良く出てきます。


モーツァルトやレオポルトに怒られないように、リズムは正確に、明瞭さが損われないように注意しながら演奏しなければなりません!



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