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対話型鑑賞から見えてきた新しいデザインレビューのカタチ

先日、私が担当するCULTIBASE の会員の方々向けにイベントを行いました。

コロナになる前は、対面で学びを深める機会も多くありましたが、コロナ以降はオンラインへ移行し、対面での交流機会は減ってしまったなかで、改めて「オフラインでの熱量のある場づくりをしよう」という企画が立ち上がり、イベント実施することになりました。

ワークショップにこだわりのある弊社のメンバーたちで、「感謝の気持ちを伝えながら参加者の皆さんからも熱量が生まれるにはどうしたらいいか」と何日も、何時間も、頭を悩ませながら、たどり着いたのが、単純な懇親会形式ではなくそれぞれのメンバーがホストとなる対話ブースをつくり思い思いに対話をするという企画でした。

ただ、参加者の人数も加味して適切な人数で対話をするためには、それなりのブース数が必要でした。

そこで、わたしも1ブースのホストを担うことになったのです。

5のブースを担当

開発中のデザインに対して、対話型鑑賞をする

わたしは普段はプロダクトそのものをつくる側なので、コンテンツの表舞台には立っていません。
他の方々と比べて、「自分らしいテーマなんてないけれど、どうしたものか…」と頭を抱えました。

といっても、サービスを日頃から楽しんでくれている皆さんと直接お話ができるタイミングなんて、プロダクト開発をしている者としてはよだれが出るほど嬉しい機会です。
せっかくなら、この機会に開発中のものをお見せして反応をもらおう思い、「サービス変更に伴い、開発中の新ビジュアルアイデンティティを見ながら対話型鑑賞する」という企画にしました。
※サービス内容がどう新しくなるかの詳細については、2024/6/4にプレスリリースを出しますのでお楽しみに!

なぜ、対話型鑑賞にしたのか

開発中のものはどこまでが出来上がっていて、どこまではまだ出来ていないのかは、作り手でないとわからないもの。単純に「感想を教えて下さい!」と真正面から聞いたとしても、「あー、そこはまだこれから作り込むんですよね」といったようなコミュニケーションになってしまうこともよくあります。

それよりも今のものを見て「どう感じたか」を率直に知りたい。
そこで「対話型鑑賞」という手法が合うのではと思いつき、ブースの企画にしたのです。

対話型鑑賞の進め方

正直、当日どうファシリテーションするかは見切り発車でした…笑
しかし、弊社のメンバーで対話型鑑賞の場づくりを何度もやっているメンバーがたまたま当日手伝いに来てくれました。すぐに泣きつき、ヘルプをお願いしました。まさに救世主でした。

※ 本人による詳しい記事もあります。

1. まず、参加者にどういう印象を持ったかを聞く
2.印象の感想を聞ききったら、開発したときの意図を話す
3.その意図を聞いた参加者に、再度どう思ったかを聞く

という流れのアドバイスをもらい、非構成なときもありましたが見様見真似で進めていきました。

従来のデザインレビューで見つからない発見

「懐かしさを感じる」「ウキウキする」「熟した感じ」「実りが多い」「手が多い」というようなその瞬間に感じた印象から「整合が取れているように感じる」「混沌さを感じる」といったような正反対のコメントまで…

参加者同士がその場で感想を重なることで、「Aさんのいう〇〇について、自分はこう感じる」といったように自然な相互の深堀りや、「植物の成熟が組織の成熟のように感じる」といった新たな感想が生まれていました。
また、「逆さまに見てみたらどうなるだろう」といったようなことも起きていました。

実際の様子

従来のデザインレビューではどうしても開発者の説明的な部分が出てしまい、見え方の変化をライブ的に聞くことは難しいですが、その立体的な変化こそが実際に受け手が感じるリアルであるのだと思います。

開発側が意図したストーリーも見た瞬間に伝わる要素もあれば、よく見ていくと伝わる要素、更には開発側も思っていなかった意味づけも生まれ、「なるほど、そういう捉え方もあるのか」と発見になりました。

最後に

今回の新たなサービスのアイデンティティを定義していくにあたり、わたしの役割はディレクションのみで、実際のデザインは弊社のデザイナーとコピーライターとともに開発しています。
その凄腕デザイナーのビジュアルがあったからこそ、この対話が生まれてきたのだと思っています。

今回の対話により、どんな仕上がりになるのかお楽しみください!
また、今回のCULTIBASE感謝祭に参加くださったみなさん、本当にありがとうございました!


🌱 最後に告知

ともに学びを深められるように、定期的にイベントを開催しています!
次回、6/17 19:00-21:00 で オフライン&オンラインのハイブリッド開催予定です。ご参加お待ちしてます!

読んでいただきありがとうございます。Twitterは @tajima_kaho でやってます。