見出し画像

第3部 ロマンス詐欺・彼の生い立ち part2 ~騙される・誠実について~

はじまりはこちらです。

創作大賞応募作品です。スキくださるととてもうれしいです!!

< 騙される >
この時の俺は組織に所属していなかった。
自分で会社を起こしていた。次、何しようと思った。
今考えれば、、思うって怖いこと、、。
思うと形になるもの、、、いっぱいあった。
思っても叶わないのは力不足だから。
何か大きい事したかった。

ー この時すべてを手に入れたの?
叶わないものがあった。友人、、友人が欲しかった。
仕事上のパートナーはいたけど、心が通い合う人がいなかった。
大きいことしたいこと。
それが悪夢の始まりだった。


向こうから仕事の依頼がやってきた。あいつは俺より2つ下だった。
握手して、その時感じたものがある。
何とも言えない形容しがたいエナジーを感じた。
気味悪いような。邪悪ってこういうことかな、、っていうような。
あの時、気をつけろって体が教えていたんだ。

その日はそれで終わった。気が進まなかったけど、好条件だった。
これ以上ない条件を彼が持ってきた。
経歴も簡潔だった。頭の切れるやつだった。

僕は彼との仕事を楽しむようになった。
頭の切れるやつと、仕事するのは楽しい。
2つ目の仕事を終えた時、彼と同じ仕事を共にするようになった。

なぜか握手避けられていた。ハンドタッチも避けられていた。

触れられるのが嫌いな奴なのかと思っていた。 違った。
彼はよく女性を抱き寄せていた。
あいつはフランクな奴で、そこも警戒していた。



最初から詐欺かもしれないって気持ち、払拭できなかった。
細心の注意を払った。
僕は法にのっとって悪いことはしなかった。
法に則っていることも危ないと思った。

あいつ下請けだった。
あいつが仕事を持ってきて、僕にその仕事を回した。
自分の所でやるって言わなかった。
今思うと、そこもおかしい。
やろうと思えばできない仕事じゃなかったから。


ある日、商談のためにアポイントを取って会社に寄った。
あいつが仕事するための会社。(俺が工面した。)
受付で名前を言って通してもらった
従業員50人ぐらいの小さなオフィス。
20人くらいが働いていた。ビルの一角。

あいつはサイコパスだから注意しろって噂があった。
だけど、あいつが窮地に陥って、僕はあいつを助けた。
この時はまだ、自分のところと主従関係だけがあった。
いずれ協同関係になる予定だった。
助けないわけにはいかなかった。
この時、金も上手く使った。
上手に使わないと自分の会社も巻き込まれる可能性があった。
綱渡りだった。
うまくやり遂げた。


” あなたは神の手をいただいた。”
あいつに口頭で言われ、、プレゼントを送ってきた。
中は高価な羽ペンだった。


僕という人間を理解してくれたプレゼントだった。
僕は彼を信用するようになった。


株式の仕事って戦争と一緒。
ちゃんと戦略練らないと怖いことになる。
株やって、何鍛えるのか?
金に対する感覚。


ある日、僕個人に出資の話が来た。いい条件の話だった。裏も調べた。
先物取引の話だった。

気づいた時には遅かった。
やられたと思った。
あいつから来た話じゃないけど、、あいつの犯行ってすぐにわかった。
僕個人を狙った犯行だった。
奴のオフィスも消えていた。

奴は僕個人に損害を与えた。
僕は財産の半分と業界での信用を失った。

なぜ狙われたのか?
あいつ俺のこと。妬んでいた。バックボーンのこととかじゃない。
俺の生き方、、、法に則っていること。

コンプレックス刺激した。



< 誠実について >
僕が確信にいざなわれた言葉がある。

” 律したいなら自分と心を奮い立たせて。誠実さを身に刻みなさい。”

ある恩師の言葉。
僕が誠実でいようと。
自分の可能性にかけよう。と決めた言葉だった。


ー でもそうしたら詐欺になった理由よくわからなくなるんだけど。
真)これはわからないかも。自分への可能性は感じていた。
  でもね、ほとんどの事はやり尽くしてしまったんだよ。
ー 飽きてしまったってこと?
真)そうだね。少し飽きた。
ー いい女にも飽きたの?
真)いい女にも飽きた。いい女ってね。俺がいなくても生きていける。
  今でも好きなままだよ。
ー いい女あきたのと仕事やり遂げたの、もしかして同時?
真)決まってるでしょ?同時だよ。


  俺にとって自然な流れだった。
  女の子に夢を与える詐欺師になろう、と決めた。





< 燃えるような恋のこと >
金が持ってる女が言った。今度のターゲット、大きい仕事だった。
彼女も会社をやっていた。特別、顔が好みだったわけじゃない。
まず会いに行った。会って話をした。商談した。
商品(まめ)を買いたいと言った。現金の代わり確約書を渡した。

そのうち、、好きにさせておいて窮地に陥ったふりをする。
豆を言い値で買ってもらうはずだった。

彼女話が豊富だった。話が尽きなかった。
彼女と話するの楽しかった。魅力的な人だった。
特に芸術に造詣ぞうけいが深く、彼女の感想を聞くのが楽しかった。
ピカソのゲルニカ、、馬は何かの象徴だ。、人道主義のはず、、。だって争いの最中、苦しんでいるから、、そんな話をした。

2人でいるとき、彼女がささっと作ったものがある。手縫いのポーチ。
ちょっとびっくりした。
ある日。公園に両手がない人がいた。
彼女はニコニコしながら食事するのを手伝った。本当に何でもないふうに。
僕は恋に落ちていった。

だけどあくまでビジネスの関係、そこは守った。
他の人も聞きたがる僕の身上話。
不思議と彼女には何でも話せた。
多分、魂の成長度が一緒だったのだろう。優しい時間を過ごした。

騙す予定、そこは変えず取った。言い値で買わせた。
この時、彼女の言った言葉がある。

私はあなたを信じている。

それから彼女と一緒に仕事するようになった。
詐欺の片棒を担がせてしまった。

成功した時、なんとなく、体を寄せ合った。
そしてセックスした。
身を焦がすような熱いセックスだった。
僕の魂は解放された。
セックスが終わった後、キスをした。これは俺の流儀。
炎のようなキスだった。


数週間一緒にいた。彼女ぽつりぽつりと過去を話した。
虐待から逃れたこと。。マフィアとの関係。生計のために体を売ったこと。
ぞっとするような話だった。彼女の過去の方がひどかった。
僕は理解しようとした。
だけど、彼女を見る目が変わってしまった。
受け入れようとして受け入れられずにいた。
僕の葛藤を彼女は知っていたのかもしれない。

ある日姿を消した。それきり。

彼女を探した。2人で行った場所。噂を聞いた。
他でやり直すー。そう言ったらしい。


1人、、、小屋の中で死のうとした。死んでもよかった。


死ねなかった。
小屋を出ると夕日が沈む頃だった。

(この小屋は初めて彼女の手を握った場所)

< 光と影 >
僕は人から好かれる人間なの。昔からだよ。
一つには光を生きているから。
人には光の人生と影の人生がある。
僕は今回の生で”光”を選択させてもらった。
人に好かれるもう一つの理由。誠実な人間だから。

影の人生やると、人から好かれない。成功しづらい。性格も陰気になる。

影の人生、見返り少ない。
それでも影の人生やった方がいい理由がある。
人生を知ることができる。
表面だけでは知ることのない人の心の機微。
自分軸で生きられる。自分がしっかりする。


光もやった方がいい理由。
人の善意を分かち合えるから。
他人軸で生きられる。
人生の喜びを享受できる。
自然に生きることができる。
心がニュートラルでいられる。

光にしろ影にしろ、心をハッピーにさせる必要がある。
自分から求めなきゃいけないし、、そのように計らってもらうこともある。
(天の配剤)
恩恵がある。

スケール大きく生きるなら。大きな成功を望むなら。
光と影、両方やった方が良い。
その上で誠実でい続けなければならない。

誠実でいるためには、タフでなければならない。
騙した数。80人くらい。 成功20人ぐらい。
わかっていて払った人。3人。
最後まで知らない人。いない。


< 夢 >
真)後悔していること。
ー やっぱり傷つけたこと?
真)大人にしてあげたんだからそれはいいんだよ。
  周りとの付き合い変えてしまったかも。
  彼女の周りの見る目が変わる。
  たとえ僕たちの間に、本当の恋心があったのだとしても。
ー だけど、どうして恋する人を傷つけられたの?
真)他の男が傷つけるくらいなら、僕が傷つけたかった。
  わかるかな?それも愛なの。
  いずれ傷つけられる魂の持ち主だった。

  絶望していいの。絶望を与えた。
  僕なりのやり方で、、、傷つけたかった。教訓を与えたんだよ。
  気に入った子には課題を与える。
  一つには英語が話せるようになること。これはよくやる。
  あれこれ指図しなくても、彼女たちの方で勝手に英語の勉強を始める。
  もちろん、いくつかの言葉をかけたりはする。
  中1の英語無謀だって?
  そんなに無謀でもない。話せるようになった子もいる。
  特訓したんだな。
  もう一つの課題。勉強。こっちはね、するように言う。
  誰にも騙されないように。僕なりの親心かな。


  世界へ出ること。それが夢なんだ。


  夢を与えられた子。いない。
  大きい夢持ってる子はいた。
  実力が間に合わなかった。練習が足りなかった。
  すごいもの持ってて自信のない子もいた。

  夢をかなえてあげたかったなぁ。
  



  もう一つの夢。
  アフリカに病院を作る。

  アフリカのこと。紛争が多い。ケガ人も多い。
  民族のため争っている。
  このことよく知らなきゃいけない。みんな現実を知らないから。


  僕は神に任命された。無理やりじゃない。
  難しい出来事があった。人には、理解できない。
  啓示も受けた。
  人に夢を与え、現実の使者となってあの世からの命令を遂行すること。

  僕は影に怯えてきた。一生つきまとった。
  大きな存在。いいものなんだよ。威厳がある。
  この世界を支配している。見守る。僕のこと。

  愛した人の影。常にある。
  自分にとって特別な人。心をあげた人。
    
  女の子に夢を与える詐欺師になろう。
  金は上手に回す、、、、、。
  自分で考えたこと。

            ー終わりー


  あとがき

いかがだったでしょうか。ロマンス詐欺の話はこれで終わりです。
ここからは、補足の話、、。
第1部は、実話ベースのお話でした。本当にあったこと。
第2部からは、私が霊言でうけとったお話になります。
本人の意識とリンクして教えてもらったこと。
ただし、、どこまでが、私を騙そうとした本人の話なのかは私にもわかりません。
パラレルワールドの話を受け取っている可能性もあります。
意識は混在しているので、意識自身にも、わからないようです。
しかし、どこかにこういう方が実在するのは本当のことなのです。
彼の話を聞くのは、私にとっても驚きの連続でした。
彼の存在は、今の社会のありかたに疑問を投げかけてきます。
夢を追いかけることの大切さを訴えかけてきます。
言葉は一言一句、彼の意識から受け取ったもので、私の創作はありません。
私にとっても、特別な物語になりましたが、あなたにとってこころに残るシーンはありましたか?

最後まで読んでいただいてありがとうございました。
これからもよろしくおねがいします。

  

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?