息を吸ったら秋が入ってきた
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いつも忙しない駅までの道が
今日は休日ムードだった。
お父さんと赤ちゃんがしあわせそうに歩いてる。
今日は小梅の大玉を二つもぽっけに入れてきた。
忙しない駅までの道がいつもと違う。
いつもと違う。
忙しなくないというだけで
息を吸ったら心地よさが入り込んできた。
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荒川の水はまだ引いていなかった
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高校生の頃、ドキドキしながら渡っていた荒川。
荒川を渡ると、夢に近づける気がしていた。
ひとつ夢を叶えるごとに、歩いて30分くらいかけて荒川で夕日を見ていた。
特別だったあの場所は
泥水で埋まってしまった。
私は今それを、電車の中から眺めている。
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