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「未完成なうた」

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自作の詩。誰かのこころに寄り添えるかは分からないけれど、光を灯したい
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#眠れない夜に

「一番星」

「一番星」

いつこの恋に落ちたかも分からない
ただきみが笑うと嬉しくなって
もしもこの恋を例えるならば
宵の空に浮かぶ 一番星

不安なときには
さいしょに映ったその光を信じて
ふたり離れてるときでも
きみが 一番さいしょに
ぼくの心に光を教えてくれる

いつもそこにいるだけで安心するような
紛れた瞬間 恋しくなるような
ときに眩し過ぎて 心許ないような
雲を恨んでも 求めてる
心無い声に責められても
きみと

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「きみの孤独な夜」

「きみの孤独な夜」

一番長く感じた夜を おぼえてる?
初めての痛みを知ったこころが
ドクドク脈打つ しんと静まり返った
暗い暗い部屋の中
冷たい自分の膝を抱きしめて
ずっとずっと起きていた

窓の外のぼくが知らない世界で
ぼくと同じように
誰かの目を気にして生きて
夜に取り残されている人が
どれだけいるだろう
そんなこと分かりっこないけれど
ぼくはまだ ぼくのことだけしか
考えられないけれど
目をつむったまま ただ朝

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