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【建築業界は無駄だらけ!?】下請けをやめた話

こんばんは。36歳建築業界の一人社長です。

さて、今回は建築業界に私がいて感じた、無駄な時間や行動について話していき、そこからどのように業務を改善していったか話をしたいと思います。

それでは本日のメニューです。

⑴ 建築業界あるある

⑵ 下請けをやめた話

⑶ メリット・デメリット

⑷ まとめ

この4つを大きなトピックとして話していきたいと思います。

建築業界あるある

それでは建築業界よくある事例を探してみましょう。ちなみに私は家具屋です。現場の仕事で感じた非効率的な一例を紹介します。

①発注は未だにFAX
メールよりFAXが早いと思っている人がほとんどです。メーカーのカタログをコピーして手書きで「納期お伝えください」などと書かれています。メールのように検索もできないし、紙で保管するのはめんどくさい。金物屋さんなどの発注はほとんどFAXです。

②図面はA3
このフォーマットで何枚もあると見るのがうんざりします。まず、デカいから邪魔。さらに打ち合わせのときなどに親切に必要のない図面まで無駄にコピーしてくれるので必要な情報を見つけるのがさらに困難になります。

③1日の仕事のうち、ほとんどは移動。
現場での仕事はなぜか移動が多く、1日のうち実働時間はほんのわずか。
感覚的にはトータルで考えると8割移動と休憩、2割働くという感じです。

④下請けは過酷
下請けはピラミッドの下にいくほどツライ。元請けの決定が遅くなったばっかりに下請けにしわ寄せがきます。「今週中に〇〇できます?」とかザラにあります。しかも底辺に近づくほど、めんどくさくて安い仕事ばかりになります。

⑤意思疎通ができていない
現場にいってみたら材料がなくて作業ができないという事態に陥ります。現場監督と職人との意思疎通ができていないために確認不足が起こります。

⑥打ち合わせ
設計士や施主、監督と打ちあわせをしますがほとんど「俺、いなくてもいいんじゃない?」と思いながら参加してました。私は家具屋なので壁や床の仕上げの話はどうでもいいんです。関係のあるところだけサクッと聞いて帰りたいと思っていました。

⑦平気でお金を払わない奴がいる
作業完了後、請求書を送っても音沙汰なし。仕方なく電話をすると「今別件で忙しい、来月振り込むね!」といってずるずる引き延ばされ、そのままバックレる奴までいます。そういう奴は総じて口が達者で人当たりがいいのが特徴です。

このように建築業界は無駄だらけです。ぶっちゃけ新築の家が高いのは建築業界が効率化されておらず、必ず予備日や予備の予算を設けるので「余裕をみた」見積もりにするしかないんです。かなり幅を持たせているので相見積もりをとって「他社の方が安かった」というとびっくりするくらい値段が落ちたりします。その分、底辺の下請けの見入りが少なくなっていたりするブラックな業界です。

建築業界は多くの職人が関わるので仕方ないとも言えますが、改善する努力をしていないのも事実。下請け仕事はある程度仕事が自動的にくる状態になるので安定します。しかし、元請けの営業力に依存しているので常に共倒れのリスクを秘めています。

下請けなんてやめてやる!

私はこの仕事の仕方に納得がいかず、業界内のピラミッドに入って仕事をするのをやめました。ほぼ「下請けお断り」状態です。今は自分のオリジナル商品を作って直接お客さんに販売しています。確かに下請けをしていた頃の方がまとまったお金が入りやすかったような気はしますがそれ以上にメリットが大きいです。下請けをやめておきた変化は下記の通りです。

ペーパーレス化
発注はFAXでしか受け付けないみたいなことをいう取引先は切りました。大概の業者はメールなりでなんとか対応してくれます。また、紙媒体でのやり取りが減ることで、ファイルの数も減り管理が楽になりました。

打ち合わせのほぼ必要なし
そもそも下請けをやめたら話す相手は直接お客さんなので意思疎通がとてもスムーズになります。業者同士の気遣いなど忖度などもなく、winwinな関係になります。メールなどで簡単に絵に描いて送れば、イメージも伝わりやすいです。採寸などの場合は現場に出向く必要がありますが、移動で時間を無駄にすることはかなり少なくなりました。

資材はネットで注文する
以前は金物や資材はホームセンターや金物屋で一個単位で買っていました。現場に合わせて個別に対応が必要になるためです。オリジナル商品の場合はカタチは決まっているのでまとめて買うことができます。新しく採用する金物などはサイズ感など現物を見ないとわからない場合がありますがだいたいのものはメーカーのカタログの図面で確認できます。

確認が不要になった
設計士の描いた図面では曖昧にしたある点も多く、金物などは自分で選んで提案する場合があります。すぐ決まる場合もありますが、すぐに返信がなかったり、何度も提案しても施主さんからNGが出たりとやたら時間がかかる場合があります。この時点でリードタイムがなくなり、焦って作ることになるのでストレスがかかります。自分の商品であればこの時間はなくなります。


以上、下請けをやめて変わったことでした。

しかし、オリジナル商品はいきなり売れません。開発にも時間がかかります。最初は仕事がなくて苦しむこともあるかもしれませんがそれより大きなメリットがあると私は思います。私が感じたメリットとデメリットを下記になります。

メリット

計画的に仕事ができるようになった
現場の仕事は他の業者の予定に左右されることも多く、急に暇な時間ができたり、作業を中止せざるえない状況になることがあります。自分の商品を販売した場合は計画的に生産できるので工程の見通しを立てることができます。

時間に余裕ができた
打ち合わせや移動など手を動かしていない時間が減ったため、生産性が上がり余裕が生まれました。完成までの流れがわかっているので焦りがなくなり、ミスも減ります。

手元に残るお金が増えた
下請けや小売りで卸していたときに比べて中間マージンがなくなり、同じ値段でも商品一個あたりの利益が増えました。

お客さんと信頼関係が築けた
直接話すので安心感を与えることができます。納品のときまでにはかなり仲良くなっていることが多く、お菓子や畑で採れた野菜など大量に頂くことがあります。満足度も高いのでリピートの確率も高まります。

品質が向上した
形状や仕上げも提案できるので自分の得意なパターンに持ち込むことができます。似た形状で作れるため経験値が溜まり、大きな失敗はしなくなります。

デメリット

ほぼないですが、、、しいて言えば

年に一回のボーナス仕事がなくなった
たまにすごく割りがいい仕事がありますがオリジナル商品の場合は正直品質、正直価格なのでこうはいきません。信頼が第一になってきます。

新しい職人と知り合わなくなった
現場にいくとたまに面白い人に出会ったりして仲良くなることがあります。工場にこもって仕事をしていると出会いはないですね。

飲み会に誘われなくなった
まったく問題ありません。

広告宣伝費用がかかる
オリジナル商品を売るために必要経費になります。今まで下請けメインの人は宣伝のスキルがゼロでもある程度食っていけたと思うのですがそうはいきません。ただ、中間コストがなくなった分、その金額を広告にかけれると思えば結構な金額が使えると思いませんか?今はSNSやgoogleアドセンスなど少額で出稿できる広告がたくさんあります。

商品開発が必要
人に言われたことを忠実にこなしてきても、最後は誰もあなたを守ってくれません。この業界に揉まれて培った技術を使っておもいきって商品を作ってみましょう。

宣伝の方法、商品開発などについてはまた別途記事を作る予定です。

まとめ

それでは今回の話をざっくりとまとめてみましょう。

⑴ 現場の無駄

→人と関わるとめんどくさいことが増える。

⑵ 下請けをやめた話

→余計なものは全部捨ててやりました。

⑶ メリット

→時間とお金に余裕ができた

⑷ デメリット

→商品、営業力が必要になるので勉強しましょう。


今建築業界も大手メーカーは着々とIT化が進んでおり、少しずつ無駄はなくなっているようにです。しかし地方の工務店などの下請けをしている業者はまだまだ人に振り回されているのではないでしょうか。

私は建築業界のピラミッドから離脱することで活路を見出そうとしていますが他の方法もあると思います。職人.comなど必要な時に必要な人材をチャーターできる仕組みもできています。思考停止に陥らず、全力で取り組んでいけたら希望は見えてくると思います。

少しでも新しいことを学んで恐れずに取り入れていきましょう。

以上になります。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

それでは、また明日よろしくお願いします!


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