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"Planned Happenstance Theory"(計画された偶発性理論)

◆「Planned Happenstance Theory」

 「5年後10年後にどうなりたい?」

 そう聞かれても、そんな先のことを考えられなかったし、考えようとも思っていなかったので、いつも戸惑っていました。

 目標も無く、日々を暮らしているのかと、自らを責める自分もいました。

 そんな時、知ったのが、この "Planned Happenstance Theory"(計画された偶発性理論)です。

 "Planned Happenstance Theory"は、スタンフォード大学のクランボルツ(J. Krumbolts)教授が提唱されたキャリア理論です。

 18歳の時に考えていた職業に就いている人は全体の2%に過ぎないという調査結果から、キャリアプランに固執することなく、生活の中で偶然に出会った出来事(Happenstance)に導かれていくことが大切であるという考え方です。

 従来のキャリア理論では、まず自己分析・スキルの棚卸しを行って、5年後、10年後の明確な目標を定め、それに対するスキルアッププランを立案していくことが定石でした。

 私も、この考えに囚われていて、こんなことも考えていなかったのかと落ち込んでいたのですが、本理論では、あえて目標を明確にせず、想定外のキャリアチャンスを創り出すために、積極的に「行動」を起こすことが大切だと提唱されています。

 すなわち、キャリアというものは、予め「この仕事こそ自分に最適の仕事だ」と意思決定して選ぶというより、仕事の中で直面する困難や出会い等から学習することによって、変化し創られていくものだと。

 そう、自分のキャリアプランが、はっきりしないからといって気に病む必要がないというところが、私にとって胸がすく思いでした。

 それまでの私のように、どちらかと言えば、先のことを考えない人だと見なされてきたキャリア目標を決められない方を、本理論では"Openminded"と肯定的にとらえ、「将来こうなりたい」と計画を立てるよりも、あえて決めずに、さまざまな可能性を実際に試してみるという「行動」を重視しているところが気に入りました。

 「自分が何をやりたいかは、実際やってみないとわからない」

 計画そのものは無駄ではないにしろ、先の分からないことに対して、事前に立てた計画に縛られずに、その時々で起こる「偶然の出来事」に対し、都度、その場で選択をしていけばいい。
 
 振り返ってみると、そんな風に歩んできて、今の自分があると思えるようになりました。
 
 その「Happenstance」を起こりやすくするためには、
 
1.好奇心 (Curiosity):様々なことに関心を持つ
2.粘り強さ (Persistence):とことんやってみる
3.柔軟性 (Flexibility):ひとつのことに固執しすぎない
4.楽観性 (Optimistic):なんとかなるさと気軽に
5.リスクテイク (Risk Taking):飛び込む勇気を持つ

 が大切で、これらが互いに関連しあって発揮されることにより、起こりやすくなるようです。
 
 このNoteとの出逢いも、ひょんなことからでした。

 Noteとの出逢いが、私にとって、どのような意味を持つようになるのか分かりませんが、目の前の出来事に精一杯取り組んでいこうと思っています。

 よろしくお願いいたします。
 
参考文献


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