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日記、31日目。ご存じになった。

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「インド映画」で検索。観てきたので。

日記

最近映画を見るときはキャナルシティ博多で観ているのだが平日ガラ空きで凄い。東京にいた頃には考えられない快適さだが大丈夫なのか少し心配になる。

運動

行き帰りでいつものノルマ以上は歩いたので達成。iPhoneのフィットネスアプリのおかげで日々の運動がザックリとでも可視化されて良い。

なろう

今日も今日とて書けていない。

RRR感想

というわけで本題。
まずシンプルに感想を言うならば非常に面白かった。W主人公と言えるビームとラーマがそれぞれに格好良く、二人の友情と使命に燃える生き様がひたすらに格好良く、胸が熱くなった。
「きっと、うまくいく」や「バーフバリ」の時になんとなく流れに乗り損ねて観ていなかったので、たぶん初インド映画鑑賞だったのだが、もっと突拍子もなく歌って踊り出すのかと思っていたら、しっかりストーリーに絡めたうえで物語の展開として組み込まれた楽曲とダンスは面白いし熱いしで笑えるし泣けた。
リズミカルなのだがどこか壮麗さも感じさせる楽曲とそれに抜群に合っている叙情的な歌詞がJ-POPにはない文化を感じさせ、逆に自分が日本人であることを強く感じさせられた。

「”ナートゥ”をご存じか?」が有名なワードになっていると思うのだが、そのナートゥのシーン、踊り出しのシーンだけ宣伝で観たことがあってめっちゃ陽気な印象があったのでハチャメチャに楽し〜!!っていうシーンを想像していたのだが、予想に反してめちゃくちゃ熱いダンスバトルシーンで、ラーマがドラムを叩き出した時は心の中で喝采が上がった。もし声を出して良かったら平日お昼を貫く時間帯で若干少ない観客達はその少なさを感じさせないくらいブチ上がってたと思う。

最初にビームとラーマが子供を救出するシーンではいずれ訪れる悲劇に涙ぐんだし、ビームが動物達と飛び出すシーンはまさにインド映画ジャンプって感じで盛り上げてくれるし、前半に出てきた虎お前そこにおったんか!!と顔が破れるのを止められなかった。ビームがラーマの正体を知った際に二人が葛藤を抱えながら戦うシーンのアクションはハリウッドにも引けを取らず格好良く、特にラーマの2段蹴りが相当に格好良かった。

ビームがラーマから鞭打ちを受けながらも歌い上げるシーン、ビームの歌に鼓舞され蜂起する民衆と、事が終わったあとでその時の光景に国の未来を見るラーマ、ビームを逃した後に捕まったラーマと脱出する際の肩車無双。エンタメに極振りされたアクションシーンの連続は息つく暇を与えずクライマックスへと駆け上がる。

3時間休憩なし(本来はインターバルが入る作品なのだが日本版はインターバル無し、個人的には入れたほうが作品としても映えると想う)だったが、ダレず飽きず見どころの連続で初インド映画として大満足であった。

ただ、少しここからは無粋というか本当に気にしない人は気にしないだろうし、インド映画に慣れ親しんでいれば気にならなくなる要素ではあるのだろうし、自身の不勉強を告白するようなものだが、日本人の自分からすると歴史や文化、思想の違いを強く感じざるを得なかった。私のインド知識はブッダやマハーバーラタ(FGO発)、義務教育で習ったカースト制度や仏教絡みやテレビで見る程度のものしかなく、植民地支配されていたインド人の想いや銃弾の価値を語るイギリス人に銃弾を撃ち込むという皮肉が一貫して熱い展開として描かれる様子(実際うまいこと言うし熱いとは思うがそれとは別に自分達の人種の命が銃弾以下だと扱われていたという創作ではない歴史的認識を感じさせる演出)が、どうしても腹落ちできずに見ていた。それは日本人である私からすると当然ではあると思うし、そんなことは気にせず楽しめる映画だとも思うのだが、エンタメ性とリアルのギャップに少々圧倒されてしまった。
たしかに褐色人種を人と扱わず虐げていた人がいることもわかるし、ビーム自身も同じ人間なのにどうしてと嘆くシーンもあるのだが、兵士というのはある意味で職業であるから全員が全員ゴミのように死んでいかれるとその人たちにも愛する人や両親がいただろうし中にはインド人の扱いに心痛めていた人もいただろうなと思ってしまったり(それを描いてる物語の余地はないのはわかる)、そういうわりにインドってカースト制度周りでちょっと他国の価値観にはそぐわない事件が起きてたりもするよなと思ったり、インドっていっても広いし人も様々だろうし一概に「インド」って括りで考えるのも違うよなと思ったり(自分も日本人って括りであれやこれや言われたらモヤる)、とにかく私は日本人で、これはインド映画なのだなということを考えずにはいられなかった。

思えばハリウッドには結構染められてるのかもしれないし、欧州圏の映画もこれまでには観た事があるが日本のバイヤーが買い付けてくる他国の映画って少なからず日本人向けなのかなと考えに耽る等した。

まぁ最初に書いたようにこうやって書くのは無粋だとは思う。それに配慮配慮で改悪してしまうのも考えものだ。作品にはその時、その時代にしか作れない味というものもある。実際こういう文化の違いを味わいたくて観た側面もちょっとあるのでこうやって考えるのも合わせて満足した。

これで私も”ナートゥ”ご存じです。

それにしても最近観たい映画が多くて困る(嬉しい)。





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