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【雑感想】FIELD OF DREAMS、最強のふたり、リトル・マーメイド、アメリカンスナイパー、ODD TAXI


FIELD OF DREAMS

父親と仲違いして家出をして結婚してトウモロコシ農家を営むようになった男。過去を悔やみつつも夫婦と娘で幸せに暮らしていたある日、農作業中にお告げが聞こえる。「それを建てれば彼がくる」
それってなんだよ!ってところから物語はスタート。それは野球場のことで実際に作っちゃうのだが、そうすると昔に父親から聞いていた八百長試合で野球界を追放されてしまった名選手が若い頃の姿でやってくる。なにが起きてるんだと混乱してる中、新たなお告げが聞こえてきて……。

アメリカン野球映画。野球映画ってジャンルはアメリカで根強いよなと思う。キリスト教と同じく私には本当の意味で腹落ちすることができない文化である。羨ましい。スポーツに真剣に打ち込んだかどうかプラスで国としての文化で国民のヒーロー、一大事業みたいな感覚。日本だと何にあたるのだろうか。ありし日の大相撲になるのだろうか。わからん。でも映画は面白かった。良いタイトルだと思う。まさにFIELD OF DREAMS。
途中、プロ野球選手の1軍を目指していたが諦めて医者になった彼のエピソードは普通に泣いた。あんなんずるいて……。

最強のふたり

首から下が全身不随の金持ちの男性が黒人の介護職人を雇い入れる話。育ちも価値観もまったく違う二人は、だからこそ対等にぶつかり合い、お互いを理解し、絆を深めていく。

フランス映画。実話を元にした話らしいのだが、本当に面白かった。人生のベストであげる人がいるのもわかる。
なんというか……安易に表現するのを躊躇われるのだが、フランス映画はさらっと社会情勢を映画に組み込むイメージがある。国の負の側面を自虐的に入れ込みがちというか、映画で伝えたいことはブレていないだろうから良いことなんだけど、なかなかに面食らう。でも好き。
さらに安い例えをすると安易な表現としてよくある金持ちが庶民の食べ物に感動するような金持ちポルノ的な側面が無いとは言わない。ジャンルとしてはコメディドラマらしいので、素直に笑った方が良いのだろう。エスプリを効かせる感じというか、素直に受け取らないと苦味を感じるというか、絶妙な塩梅の笑いだ。
二人が繋がりあったのはお互いのメリットとデメリットが噛み合ったおかげだけど、それが始まりだったとしても二人はお互いの趣味嗜好を認め合い尊重しているし良い意味で遠慮がない。たしかにこれはふたりじゃないと起きえなかった。「最強のふたり」だ。良い映画。

リトル・マーメイド

外の世界と王子様に憧れた人魚姫が魔女に唆されて声を失いながらも足を獲得して、すったもんだありつつも見事王子の心を射止める話。有名ディズニー映画だ。いまさら説明することもないだろう。

主人公云々で話題になっていたし、ハリー・ベイリーが強気な発言をしていたのでなんか全く新しいリトル・マーメイドが観れるのか!?と思ったらゴリゴリに正統派だった。変な方向に期待した自分が悪いのだが、あ〜〜〜そういう感じなのね〜〜〜とは少し思ってしまった。
だって冒頭のサメがマジでただのビックリ要素だったり、7つの海を統べる各海の人魚姫たちとかワクワクする設定があったのに全然触れなかったりすると思わないじゃん。
アクアマンもびっくりの大海獣バトルが起きるんちゃうんか!?とかいっそアリエルが人間になるんじゃなくて、王子様が人魚になるくらいのことやってくれるんちゃうか!?とかあらぬ方向で妄想してたのででっかくなったアースラの腹に船が刺さった時に、本当にそのまま終わっちゃった……。と少しションボリミッキーした。

これは私に合わなかっただけなので、あんまり語れることがないな〜という感じ。細かいところに突っ込むのも野暮ってもんですわ。ミュージカル部分は普通に好き。アースラの歌が一番好きだった。

アメリカンスナイパー

クリス・カイル。イラク戦争で160人以上を射殺した彼はどんな人物なのか、彼はアメリカン人男性であり、英雄であり、夫であり、父親であり、一人の人間である。なぜイラク戦争に従軍することになったのか、イラク戦争で何を経験したのか、国に戻った彼はどんな生活を送っていたのか。戦争の爪痕は、どこに残るのか。

実話を元にした伝記映画。映画なので誇張的な表現もあるだろうが、2014年製作ということでわりと現代にこういう現実ベースのしっかりとした戦争映画作るのは本当にアメリカだなぁ〜と感じた。悪い意味はまったくない。売上がおそらく何かしらの基金に使われるってこともあるのだろうし、風化させるのも誇張しすぎるのも違うが、知識のキッカケとして情報を残すことは大事だから、とても価値ある作品だ。
おそらくこの作品にアメリカの人間が感じるリアルとフィクションの割合は日本人とは大きく違うのだろうなと思いつつ、シンプルに凄腕スナイパーバトルかっけぇという目線と子供を打ちたくない一人の父親としての顔をみせる葛藤と、戦争という異常な状況が如何にして人間の人格を壊してしまうのかという恐ろしさと、でもそれをこうやって異常な状況って書いてしまうのも平和な場所で生きる日本人的過ぎて嫌だなと思うけど、それはその通りだからしょうがないよなと思う自分と、等々で複雑な気持ちになりながら見ていた。

締めくくりが悲し過ぎて、しかも現実にあったことだってんだから、やるせない。

ODD TAXI

セイウチでタクシー運転手の主人公オドカワ。彼の日常と乗客達で紡がれていく物語が一つの結末に繋がっていく。

面白いと評判だったので観たのだが、映画と音声作品(?)も繋がっているとのことでアニメ以外はネタバレで見てしまった。アニメだけ見ると認知障害が治ったせいで犯人に気づけなかったオドカワがやられてエンドなのかと思ったがそうではないらしい。映画は総集編的な作りで事件を追う別視点から、アニメ後のオチだけわかるようになっているとかどうとか、音声作品の方も別視点から事件を見る話らしい。
面白かったけど、全てが繋がってカタルシスを味わう作りでアニメだけだとすっきりしなくて難しい。一つの形式での作品作り以外にいろんなことが絡む作品って難しいよな〜と思ったり思わなかったり。う〜ん。

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