広岡ジョーキ

a.k.a 鍵っ子。『トトノイ人』編集発行人です。 http://bccks.jp/s…

広岡ジョーキ

a.k.a 鍵っ子。『トトノイ人』編集発行人です。 http://bccks.jp/store/totonoibito

マガジン

  • 蒸気の沙汰

    毎週末に1記事ずつ追加されます。その週に考えたことを、浮かんだ順に書いていきます。 ※扱うトピック(予定):言語、生活習慣、認知行動、サウナ、瞑想、猫、偏見とスティグマ

最近の記事

7月に始めてから17週連続で更新したマガジンですが、この機会にやめることにしました。駄文を書く習慣はどこかで続けたいですが

    • cakesに対する嫌悪感が募っているので、noteからどこかへ移動する予定です

      • [2020.11.9-15]日常にハレとケを導入する(2)

        ※前回のつづき。 師走入りが前倒しになったような忙しさのため、断食プログラム中につけていた日記からの引用でお茶を濁すことにする。当時、毎日こまめに日記をつけておいてよかった。いま読んでも「そうだよな」と思う部分がけっこうある。日記をつけて概念化していたからこそ日常に定着したのかもしれない。 2019.6.20(断食プログラム開始から1週間) 食事制限をしていると、行けない場所が多くなる。ここ2年ほど酒をほとんど飲まなくなったが、当然の結果として飲み屋に行くこと自体が極端に

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        • [2020.11.2-8]日常にハレとケを導入する(1)

          以前話題に出した「断食プログラム」について書こうと思う。厳密には断食プログラム単体ではなく、その後に土井善晴先生のご本を読むことでソリッドになった「日常にハレとケを導入する」考え方についての話になる。断食プログラムを実践したのは、2019年6/14からの約1カ月間だった。 プログラムは、断食指導が本職の専門家のもとで行った。「ファスティング」という言葉も最近はポピュラーになりつつあるが、素人が下手にやると最悪の場合は死んでしまう危険性も伴うため、興味のある方は絶対に専門家の

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        7月に始めてから17週連続で更新したマガジンですが、この機会にやめることにしました。駄文を書く習慣はどこかで続けたいですが

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        • 蒸気の沙汰
          17本
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        記事

          マガジン内で予告していた本を発売しました。 『本日は最前線の吉日 Vol.3』 https://bccks.jp/bcck/166235/info マガジンの記事であとがきを公開しています https://note.com/kagikko/n/n73e019e5a34e

          マガジン内で予告していた本を発売しました。 『本日は最前線の吉日 Vol.3』 https://bccks.jp/bcck/166235/info マガジンの記事であとがきを公開しています https://note.com/kagikko/n/n73e019e5a34e

          [2020.10.26-11.1]サウナ、概念、純粋経験(2)

          ※前回のつづき。 『FitXR』のプレイがスタートすると、音楽に合わせてパッドが宙を飛んでくる。そこへ向かってコントローラーを握った拳を突き出せば、ブルッという振動が伝わると同時にパッドが光を放って飛び散る。初めてプレイした瞬間から、「何をどうすればどうなるか」がわかったという事実にまず驚いた。 第一「パッドが飛んでくる」のが画面上の視覚効果にすぎず、そんなものは実際に触れることが不可能なことはわかりきっている。それなのに、そこへ当てようとして拳を出すと「当たる」。何なん

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          [2020.10.26-11.1]サウナ、概念、純粋経験(2)

          [2020.10.19-25]サウナ、概念、純粋経験(1)

          先日、サウナ北欧の貸し切りに誘われた。3時間浴室を使い放題で、その上実力派ぞろいの熱波師たちのアウフグースを受けられるという。当然「行けません」と答えられるわけがないので、あらゆる用事を無視して参加した。北欧といえば、ドラマ版『サ道』におけるホームサウナとして有名だ。 しばしば外気浴スペースが絶賛されるが、露天風呂(トゴールの湯)の左右に大きく空いた隙間を風が吹き抜ける瞬間が本当に気持ちいい。真上が覆われた構造でありつつ、逆に解放感が強調される。あのスペースを思うがままに独

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          [2020.10.19-25]サウナ、概念、純粋経験(1)

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          [2020.10.12-18]本日は最前線の吉日

          今週で、再上京してから丸8年が過ぎた。その前の2010年12月から2012年10月までの2年足らずの間、私は実家に住んでいた。最初の数カ月は親戚が経営する会社に勤務したが、すぐに調子を崩して精神病院の閉鎖病棟へ入院した。3カ月間の入院生活を経て、私の人生観は根本から劇的に変化した。 病棟の中で書いた日記を1カ月ぶんずつ日韓バイリンガルにして個人出版し始めたのが、2018年のソウルアートブックフェアのタイミングだった。翌年2巻を出版し、最後の3巻の作業が今やっと終わった。ペー

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          [2020.10.12-18]本日は最前線の吉日

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          [2020.10.5-11]ミスト式で経過を見守る

          ついに先月、水草水槽に手を出してしまった。最近、タナカカツキ氏の著書『水草水槽のせかい』を新版としてリニューアルする仕事に取り組んでいたのだが、その作業をしながら気が付くと小型水槽の購入ボタンを押していた。はじめての植栽から1カ月が経過し、そろそろ注水を考える時がきた。 『水草水槽のせかい』は、カツキ氏が2013年に出版した水草水槽入門書のスタンダードだ。コロナ禍の影響でインドア趣味が盛んになり、この本も売れて版元の在庫が尽きたらしい。古い情報を更新して新ページを追加し、表

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          [2020.10.5-11]ミスト式で経過を見守る

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          [2020.9.27-10.4]「積極的な読者」の立場に立つこと(2)

          前回からのつづき。 特にリラックスした状態でのお喋りの場合、言いかけたことが途中で途切れ、表情や身振りによる了解を前提に話が次の段階へ進むようなことが頻繁に起きる。意外とその場の「ノリ」が大きかったりもする。そういう文面に現れない要素を、その場にいなかった人にもなるべく伝えたいと思う。 相手が話した内容を一字一句残さず盛り込めない時点で、言わんとするニュアンスを語尾の調整などに反映させる努力が必要となる。結果的に、「あの時あの人が言いたかったことはギュッと濃縮されているは

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          [2020.9.27-10.4]「積極的な読者」の立場に立つこと(2)

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          [2020.9.21-26]「積極的な読者」の立場に立つこと(1)

          現在、『トトノイ人』次号SESSION 007の編集作業が進行中だ。編集作業は朝の日課の一つとして取り組んでおり、土日祝関係なく毎朝だいたい決まった時間に20分ほどずつ作業をする。以前も書いたが、人が話した内容を編集しているうちにその人の人生が自分の中に入ってくる感覚がある。 自分以外の誰かの主語を借りて言葉を組み立てながら、中間的な主体性とでも言うべきか、やや変性意識的な状態になって世界を眺めている気がする。私はもともと言葉に影響を受けやすいところがあるのだが、編集作業が

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          [2020.9.21-26]「積極的な読者」の立場に立つこと(1)

          [2020.9.14-20]「ポップコーンはたしかに減っている」という距離感(2)

          ※前回からの続き。 独り暮らしを経験したことがあれば、そこから新しく自分以外の誰かと一緒に暮らし始めることの影響の大きさを知っているだろう。同じ人間でもこんなに考え方が違うのか、と思うこともあるはずだ。そして人間以外の何かと一緒に暮らすことは、さらに違うアングルから影響を与えてくる。 たとえば猫の場合。猫は当然ながら、人間とは違った世界観で生きている。人間の言葉を理解しているという意見もあるが、個人的には「音のパターンとその前後に起きることを学習している」というのが直観的

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          [2020.9.14-20]「ポップコーンはたしかに減っている」という距離感(2)

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          [2020.9.7-12]「ポップコーンはたしかに減っている」という距離感(1)

          家の中に生命体が増える傾向にある。気が向くままに紹介していこうと思うが、その中で最も異質な存在が「オカヤドカリ」だ。先月、ひょんなことからオカヤドカリとの生活が始まった。それまでそんな生物の存在すら知らなかったのだが、気が付くとオカヤドカリのための環境を用意していた。 オカヤドカリについて教えてくれたのは、例によってタナカカツキ氏だ。そそのかされたというか何というか、話を聞くうちにオカヤドカリに対する好奇心がどんどん膨らんでいった。結局、その週のうちにアクアショップからオカ

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          [2020.9.7-12]「ポップコーンはたしかに減っている」という距離感(1)

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          [2020.8.31-9.6]ロウリュという原始的な現象がもたらす愉悦(2)

          ついさっき(8.31)、『トトノイ人』最新刊のSESSION 006を発売した。販売開始時刻は7:30きっかりにしたのだが、なんでも3(サ)と7(ナ)にしたがるのは意地でしかない。ちなみに販売価格も300円(電子)と700円(紙)で、グッズのステッカーも無駄に3cm×7cmのサイズで作っている。 今回ご登場いただいたほりさんは、毎号表紙を飾る素敵な絵を描いている張本人だ。サウナ好きの間では、名著『はじめてのサウナ』の絵でおなじみである。この本の制作秘話にはじまり、大阪の問屋

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          [2020.8.31-9.6]ロウリュという原始的な現象がもたらす愉悦(2)

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          [2020.8.24-30]ロウリュという原始的な現象がもたらす愉悦(1)

          坐禅会で「軟酥の法」(※前々回参照)をやるときに、副住職が「イメージしにくかったら、バターとかココナッツオイルにしてもいいですよ」という助言をくれたことがある。溶けて流れるものであれば、身近なものに引き寄せてイメージしてもいいのだ。そこで私も自分なりの代用品を考えてみた。 自分の体が「サウナストーンの山」だと想定する。その頂に、好きなアロマ(※Black Forestなど)がしみ込んだアイスボールをのせてみる。息を吸うとストーンの下の火が強まり、アイスボールがジュ~ンという

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          [2020.8.24-30]ロウリュという原始的な現象がもたらす愉悦(1)

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          [2020.8.17-23]自動化された動きを観測する人間(2)

          「人工物(アーティフィシャル)と人間性」で言うと、最近友人の勧めで観た映画『イミテーション・ゲーム』が素晴らしかった。ベネディクト・カンバーバッチが非常にハマり役で、文字情報でだけ知っていたアラン・チューリングという人間像に具体的な肉付けが施されたような気がした。 映画では、思春期の喪失体験を暗号解読機へのパッションで埋めようとする研究者が「戦争」という大きな物語に翻弄されるドラマがわかりやすく描かれる。チューリング・マシンというややこしい装置が核となる物語でありつつ、そう

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          [2020.8.17-23]自動化された動きを観測する人間(2)

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