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女三人、茶の湯体験は、かまびすしい…

 最近、私よりちょっと年下の女性に、お茶会に行きましょうよ、と誘ってみた。前回のように先生に、
「カゲロウさん。お隣りの方、綺麗でしよ」
「はい。見惚れてました」
「だって、女優さんですから」
 と紹介されて、その後が大変だった。そんな失礼なことにならないようにとの思いもあり、お茶会の後、感想を語り合う相手を探した。すると結構身近にいた。何度か御茶会に誘うと彼女は、
「でも、お着物を持ってませんし」
 との返事だったので、すかさず、
「僕が適当にいいのがあったら、プレゼントしますよ」
 と言うと、
「本当に!?」
 と帰ってきた。
 以来、話はとんとん拍子に進み、さらに状況は進んで、こんな話も。
「お友達に書家を目指している女性がいて、その方も御茶会にご一緒したいって言うの。いいかしら?」
「ああ、いいですよ」
 と軽く受けてしまった。よくよく考えてみたら、彼女にとっては私の下心に対するささやかな抵抗なのだろうと思えた。しかし、話はそこで終わらずに、
「まだ話してないんだけれど、もう1人、いいかしら」
 当然、承諾をした。
「これで、私とジュンちゃんとトモちゃんの3人ね」
 ちょと、太っ腹なところを見せて、
「ああ、大丈夫ですよ」
 と、答えはしたものの。彼女らを当日、ちゃんとコントロール出来るのか不安になった。そこで茶道未体験の彼女たちに対する、私なりの転ばぬ先の杖とばかりに、
「茶室を借りて、私のお点前で体験会をしてみませんか?」 
 と提案。しかし、冷静に考えると、自ら墓穴を掘ってしまっような気がしてきたのだが……。
 

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カゲロウノヨル
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