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茶道が周囲の見る目を変えたようだ…

 茶道を初めて4か月になる。その間、自分に起きた変化と言えば、一つは、着物と袴を自分で着られるようになった。その他、抹茶茶碗に興味を持つようになり「高麗だ」の「李朝だ」のと聞くと、ピクリと体が反応するようにも。
 また、掛け軸の禅語も積極的に調べる様になった。最初に覚えた「月落不離天」は、完全に頭に入った。
 仕事は一つの会社に派遣されているハイヤーの運転手だが、いつもの会社の社長が社内向けに書いているブログに、どうも私のことを紹介したようだ。そのころから、話しかけてくる人の会話の内容に変化が起きている、と感じた。
「先日、部長に最近運転手の様子はどうかねと尋ねられて、茶道をやっている運転手がいます、と答えたよ」
 と仲の良いカメラマンが語っていた。その他には、私の動きを見て、
「下ネタばかりのタダの生臭だと思っていたら、茶道の成果か、ちょっと違って来たね……」
 と、端的な表現をするカメラマンも。
 先日も、管理する立場の中堅の男性カメラマンに「月落不離天」の話をしたら、
「いつもの車の中なのに、高尚な雰囲気に包まれました。ありがとうございます」
 と、いつもと違う印象を語ってくれた。
 たかが茶道。「作法だ」の「結構なお点前でした」だの、さらには「嫁入り道具だ」などと言われているけれど、一人の人間に及ぼす影響力は、かなりの物。そんなにも茶道を始めたことで周囲の見る目が違ってくるのかと、自分が一番驚いている。

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