海の近くに住んだことはあるだろうか。
電車や車なんて使わなくても、歩いてすぐのところに海のある生活をしたことはあるだろうか。
潮の香り、波の音、水平線、島の向こうに沈む夕陽。
僕は高校を卒業するまで、その場所にいた。
海の近くの家に。
堤防によく行った。
学校からの帰り道、部活が終わって、夜の真っ暗な海の側の道を自転車で走らせながら、堤防に向かった。
堤防に着いたら自転車を止めて、堤防に登ってそこに座って海を眺めたり、寝そべって夜空を眺めていた。
満点の星空は、宇宙を感じさせるには十分だった。今ではそう思う。
でも、その頃の僕は、ただ、星空が綺麗だと思うだけだった。
堤防に寝そべって、足を組んで、ぶらぶらとさせながら、夜空を眺めていると、次第に目が慣れてきて、流れ星の軌跡や人工衛星がすうっと横切るのを見ることができた。
天の河は、本当に星の河のようだった。
星の名前や星座も覚えることができた。
僕が夜空を見上げるために堤防に行くようになったのは、高校生くらいだったように思う。
でも、その前から、夜空を眺めるのは好きだった。
一番古い記憶は、3歳の頃の記憶だ。
…
と、ここまで書いて…
どっちにしようかと思っている。
伯父さんが現れるお話にしようか。
それとも、雨の日の水溜りで遊んだのはいつの頃だろう、にしようか。
たまには、リクエストに応えるのもありなのかな…なんて思っている。
筆は止めた。
リクエストがなければ、ただ、筆の赴くまま。
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