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[MVイラスト制作者向け]動画編集で出来る事をざっくりまとめてみた[ボカロ・歌みた系MV]

こんにちは!MVを作っている動画クリエイター兼イラストレーターの
無印かげひと(@kage86kagen)です。

今回は、「MVイラスト制作者向け(イラストレーター、絵師向け)」と題し、「動画編集で出来る事」についてざっくりと紹介します。

MVで使用するイラストの制作者、主にイラストレーターや絵師向けの記事となります。


動画編集では何ができるの?

イラストレーターや絵師の仕事の一つに「MVイラスト制作」がありますが、この分野はボカロや歌ってみた系MVが年々盛り上がっていくにつれ、需要も伸びています。

漫画やアニメ系のジャンルで活動されているイラストレーターや絵師の方は、もしかすると一度は携わった事があるお仕事かもしれませんね。

そんな中、MVイラストを描く制作者の中には、
MV制作者は、このMVイラストを利用してどのような編集をしているのだろう?
MVを制作する際の動画編集では、どのような事ができるのだろうか?
動画編集で○○が出来るのであれば、○○はイラスト内で描かなくてもいいだろうか?
…などなど、動画編集側の作業が気になる方もいるのではないでしょうか?

今回はMV制作者側について気になる、興味があるイラストレーターや絵師向けのお話となります。


出来る事の一例

いきなり結論から言いますと、動画編集はイラストを描く以外ならなんでも出来ます。

詳しく説明すると、例えば「人物イラスト」を描く時というのは自分の手癖で主線を引いたり色を塗ったりなどの「ザ・お絵かき」の作業が必要になるので、こういった「自分の手で描く必要があるもの」は動画編集ソフトではできません。

ですが、「イラストを加工する機能」、例えば「キラキラエフェクト」を入れたり、ノイズをかけたり、色収差やオーバーレイをかけたり、星空や青空の表現…などの「加工作業」に関しては、動画編集ソフトで行うことができます。

また、動画編集内では「文字(テキスト)」を挿入することも可能です。しかも、テキスト編集に関してはペイントソフトで文字入れをするよりも結構自由に編集できるため、MV内のリリック作業は動画編集ソフトで完結している人がほとんどになります。

ちなみに表現の一つとして、「リリックは全て手書き」という手段もあります。
これは歌詞を全て手書きで書き、それを動画編集ソフト内に入れる…という方法になりますが、この場合は楽曲制作者やイラストレーター、それ以外の方などに「紙」か「ペイントソフト」で文字を書いてもらう必要があります。
(どちらかというとペンタブを使用してペイントソフトで書いてもらうのがベスト。紙で書く方法だと、切り抜き作業や綺麗に見せるための加工が必要になる)

手書きのリリックは”人間味”が反映されて味わい深くなりますので、そういった方向性のMVには適した表現方法です。

(↑Kanariaさんの楽曲「酔いどれ知らず」のMV。MV中の歌詞は、MVイラストを描いたイラストレーター LAMさんの手書き)


ちなみに、動画編集ソフトによっては、動画内に絵を描くことが出来る「ペイント」機能がついていますが、ペイントソフト(クリスタやPhotoshop)とは比にならないぐらい最小限な機能しか備わっていませんので、やはり動画編集ソフトでイラスト(漫画やアニメ、ゲーム系などのイラスト)を描くことはほぼ出来ないと考えてもらって良いです。
(例えると、Windows内に備わっている「ペイント」と同じぐらいの機能しかない)


動画編集内で出来る事の一例

次に、動画編集ソフト内で出来る事の一例を挙げてみたいと思います。

  • イラストの色変更、軽度、コントラストなど「色に関する」事が変更できる(セピア調、モノクロ、色反転などもできる)

  • イラストをトリミングしたり、拡大縮小したりできる

  • ノイズを入れられる

  • ガウス、ブラーを入れて、イラストをぼやかすことができる

  • 簡単なドット柄や斜線などといった「トーン」を作る事が出来る
    (ただし、例えばクリスタ内に備わっている「ハート」や「クローバー」といった「少し複雑な形をしたトーン」に関しては、初期装備として備わっていない動画編集ソフトがほとんどなので、これはペイントソフトであらかじめ制作する必要がある。
    ちなみに「パターン化」はできる。)

  • 図形を作ることができる
    (ハート柄や星柄など。illustratorのようにパスを設定できるので、より複雑な図形も制作可能)

  • 変形ができる(魚眼レンズ、ワープなど)

  • 白抜き、黒抜きができる
    (これにより、「背景真っ白+人物キャラ」でイラストを提出された場合でも、真っ白部分を”透過”状態にすることが可能)

  • 文字も入れられるし、太字や斜字、エフェクトを付与してグニャッと曲げたりすることも可能

上記は「人物」のみペイントソフトでイラスト制作されている。他は全て動画編集ソフトで制作。

(上記のMV。MVイラスト制作者ははるさん、MV編集は無印です)

こうしてみると、想像以上に動画編集ソフトで出来る事は多いです。


MVイラストを制作する方へのアドバイス

ただ、ここまで読んで頂いた方の中には、「じゃあ、動画編集ソフトでできるのであれば、イラスト内では「キラキラな光」の描写は描かない方が良いのかな...?」、「背景に図形とか入れない方がいいのかな...?」と心配になる方もいるかもしれません。

ですが、これについては、動画編集ソフトや動画編集者の事は気にせずに、いったん自由にイラストを制作して頂きたいです。
(もしくは依頼者の希望内容を遵守しつつ制作して欲しいです)

これまでの経験上、MV制作というのは「イラストを最後まで描き切ってから、動画編集者に渡す」と言う流れが大半です。おそらく他のMV制作者も大半がこの流れだと思います。

こういった”仕事のフロー”が一般的に定着しているので、イラストレーターの方で自由に描いても問題無し、というのもありますし、
MV制作者側としては、イラストの絵柄や描写内容に合わせて動画の展開や演出も考えますので、仕様について気にせずにイラストを描いていただきたいと思います。(と、個人的に思います)

ただし、大規模なプロジェクトとしてMVを制作する場合だったり、ディレクター役(グループのまとめ役)を設置してイラストレーターや動画編集者などのメンバーと同時に調整を行う、他には動画編集者が指揮をとってイラストレーターにイラストを指示する…と言った場合においては、指示書に従ってMVイラストを制作していただく必要があります。

この場合ですと、MVイラスト制作者側としてはは少なからず表現の幅が制限されてしまうことにはなります。
もし、イラストの構図等に関して”提案”があるようでしたら、指示書の内容を反映させつつひとまず描いてみるのも良いかもしれません。
場合によっては、依頼者から「それいいアイデアですね!」とOKをもらい、よりよりイラストに仕上がる事と思われます。


鉛筆やペンタブを使用してイラストは描けないものの、動画編集ソフトは「イラストの加工」を行うことが可能ですので、MVイラストを描かれる方はぜひご参考ください!


まとめ

●動画編集はイラストを描く以外ならなんでも出来る
●動画編集ソフトでは、色変更、イラストのトリミング、ノイズ加工などなど、結構いろんなことができる
●MVイラスト制作者は、動画編集ソフトや動画編集者の事は気にせずに、自由にイラストを制作しても問題無し!

最後までご覧頂きありがとうございました!

それでは!



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