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[2024年2月]フリーランス活動報告と制作したMVの裏話 3年と7ヶ月目

こんにちは!動画クリエイター兼イラストレーターの無印かげひと(@kage86kagen)です。

今月も終わりですので、「今月の活動内容」と「制作に携わったMVのうち、今月公開されたMVの制作の裏側のお話」をしていこうと思います。

※なお、お取引き先との調整内容に関する事は一切表記していません。「MVのここをこうした理由は…」や「ここはペイントソフトでこうして…」、「ここは実は○○がリファレンスで…」などといった内容をお話します。


今月の活動内容

今月も毎日MVばっかり制作していました。 
い つ も の。

今月はフリーランスにとって最も重要なイベント「確定申告期間」の始まりの月です。始まりましたね...。
確定申告対象の方は、手続きはもう終わりましたでしょうか?それともこれからでしょうか?

私は例年通り電子申告で行っているので自宅で即座にできるのですが、これが本当に想像以上にとても便利なので、確定申告はPCやスマホといった電子上で申告することをぜひおススメします。
(私の場合、会計ソフトで確定申告書類を制作し、このデータをe-Taxに流して報告する方法をとっています)

といっても、私がフリーランスになってからは最初から電子で申告を選択しており、紙媒体で確定申告をした経験がありません。
そのため、「紙での申告と比較した上でこちらがおススメ!」的なアドバイスを強く言うことは憚られるのですが、それにしたって書類を紙で作って自らの足で税務署に持っていくよりかは、電子申告の方が遥かに楽だと思います。

この間、確定申告期間開始直後のSNSを見ていた時、「確定申告会場は2時間待ちで辛かった…」、「2時間も立ちっぱだったので、現在妊娠中の自分は具合が悪くなって救急車呼んでもらった…」という呟きを見かけたのですが、電子申告派からすると「そ、そうなのか…」と思ってしまいました。

年配になるにつれて、「電子の方が楽とは言いつつも、やっぱり紙の方が馴染みやすいから」と考えている方が多いそうなのですが、電子申告もやり方さえ学べば、2年目以降は楽に確定申告を行うことができます。

また、これもよく勘違いされやすいのですが、PCで電子申告する時には「ICカードリーダーが無いと申告できない」と思われがちですが、この場合はスマホとマイナンバーカードさえあればICカードリーダーは必要ないです。
申告の方法によってはマイナンバーカードさえなくてもできる場合もあるそうですが、詳細についてはネットで調べてみてください。

これからフリーランスになるよ!という方には、確定申告は電子申告ですることを絶っっっっっっっっっ対おススメします。めっっっっっっっっちゃ楽です。


他に今月あった出来事と言えば、今月はボカロPさんにとっての一大イベント「ボカコレ2024冬」が開催されましたね!
今回もたくさんのボカロ楽曲が投稿されていたようで、盛り上がりが伺えます。

私自身、ボカコレ2回目の頃からMV制作としてたくさんの楽曲に携わってきましたが、早くも7回目ということに時の流れをがっつり感じています。時の流れって本当に早すぎますよね...。

次回は8月上旬という夏真っ盛り&夏休みの時期に開催されるということもあり、時期的には今回よりもさらに盛り上がりそうな予感がしています。
気が早いですが、次回も楽しみですね。


今月遊んだゲーム

今月遊んだゲームは、「ペルソナ3リロード」と「League of Legends」を主に遊びました。

2月の頭には、個人的にずっと待ちわびていたタイトル「ペルソナ3リロード」がついに発売されました!
これは2000年代に発売されたペルソナ3をリメイクしたものであり、数年前に発売されたペルソナ5のグラフィックやUIのクオリティを反映させたリメイク作品となっています。
(ちなみに私はP3Pの男性主人公で遊びました)

発売と同時にさっそく遊んだのですが、めっちゃいいリメイクになっています!
リメイク前の雰囲気や要素、時代感を保ちつつも、一部少々不便に感じていた操作性やストーリーの進行といった部分に関してもいい感じに補えて作られているようで、リメイク前よりもとても遊びやすく感じました。

他には、リメイクならではの追加要素もめっちゃ面白いです。例えば、寮生と一緒に料理を作ることができたり、リメイク前とは違い寮の屋上が解放されていてそこで菜園できたり、「裏掲示板」を覗けたりなどなど。
…掲示板っていう言葉の響き、人によってはめっちゃ懐かしく響く単語なのではないでしょうか。

特に屋上の菜園に関しては、個人的にはP5の学校の屋上を想起させられました。もしかして、この追加要素はあれから引用してたりするのかな?
P5で春ちゃんと一緒に野菜を育てた時が懐かしく思います...。

なにはともあれ、現在はしゃぶり尽くすかのうようにじっくり遊んでいるので、かなりスローペースで攻略しています。

ちなみに、先月から続いてLOLも遊んでいるのですが、想像以上にがっつりハマってしまい、ランクもそれなりに上がってきています。まさかこんなにLOLにハマるとは思わなんだ...。


今月投稿されたMVの裏話

※投稿していた事に今月気づいたMVも紹介しています。
※制作で使用している各ソフト名
・動画編集:AfterEffects
・イラスト制作:CLIP STUDIO PAINT(メイン)、illustrator(主にロゴ制作時に使用)、Photoshop
・アニメーション:Live2D、AfterEffects、CLIP STUDIO PAINT
・3DCG:Blender

Live A Dream / 初音ミク-Riyu

こちらはりゆさんの楽曲「Live A Dream / 初音ミク-Riyu」になります。こちらのイラスト、MV制作を担当しました。
ピアノの音ときれいな曲調が印象的な、素敵な楽曲となっております。

初見で楽曲を拝聴した時には、第一印象として「白色が合いそうなMV構成」を思い浮かびました。
その印象を素直に受け止め、MVの全体的なトンマナは白にし、差し色として黄色を入れたり、ミクの髪色であるエメラルドグリーン系統の色も入れてみました。シンプルながらも上品な、綺麗なMVが出来上がったんじゃないかなと思います。

ミクのツインテールにはアニメーションをつけているのですが、これはペイントソフトであらかじめレイヤー分けしておき、AE内の「パペットツール」で動きを付与、エクスプレッションでループ化しています。

イラストのレイヤー分けは、ツインテールとツインテール以外の部分とで分けて制作、これをAE内に取り込んでパペットツールで動かしている。



左目で恋して/samo feat.花隈千冬

こちらはsamoさんの楽曲「左目で恋して/samo feat.花隈千冬」になります。こちらのMV制作を担当しました。
イラストはLokukei様になります。
明るく可愛い楽曲に合わせて、ちび千冬ちゃんをたくさん躍らせました。

今回のMV構成ですが、サビ部分でデフォルメ千冬ちゃんを躍らせるといったような、見ていて楽しい演出を構成しました。
デフォルメイラストは3体×表情差分2種類を用意していただいたので、これらを組み合わせつつ、リズムに合わせて動くように演出しています。
(体でリズムを取っている感じ)

この踊りは主にサビ部分で表示しているのですが、ラスサビに関してははこれまでのサビよりさらに盛り上げるため、デフォルメ千冬イラストの「縦スケール」にもキーフレームを打ち込んで制作しています。
(サビ1,2では、イラストレイヤーの左右反転のみにキーフレーム打ち、ラスサビには左右反転に加えて「上下」のスケール値も設定しています)

見ていて気分が明るくなるようなMVになっているので、ぜひご視聴ください!


人生打ち切り動議 / flower

こちらはnanakaさんの楽曲「人生打ち切り動議 / flower」になります。こちらのイラスト、MV制作を担当しました。
片思いを拗らせた「僕」による、少し怪しくてミステリアスな曲調が特徴的です。

今回のイラストはぱっと見かなりシンプル構図とはなっていますが、少女の表情や服のシワを細かく丁寧に描写し、見れば見るほど吸い込まれそうな、何かの印象を抱くような雰囲気を醸し出してみました。

塗り方に関しては「色べた塗り」+「影」+「一部影を黒ベタ」、「わずかに光表現」といった構成で描写しています。当社比でかなりシンプルです。

リリックモーションについては、サビ部分は激しめに動く展開にしつつ、ABメロはシンプルめな動きに抑えています。
全編通してリリックモーションをバキバキに動かすとそれはそれで豪華な印象を感じるかもしれませんが、動画の構成に緩急が付かず、見ていてあまりパッとしない、印象が薄くなるMVになる場合が多いです。(※個人的見解です)

そのため、個人的にMVを制作する時には、漫画やアニメのストーリーで「かなり盛り上がる回と超まったり回を設け、ストーリーに緩急を付ける」…という技法を参考にしてMVの構成を考案しています。

とは言いつつ、最終的には依頼者の要望を最優先にしているため、制作するMVは全てが全てこういった構成ではないのですが、構成についてお任せいただける場合はこんな感じで構成を考えています。



躁状態 / 可不

こちらはにんまるさんの楽曲「躁状態 / 可不」になります。こちらのMV制作を担当しました。
イラストはtrcksho様になります。
リズムと曲調がクセになる素敵な楽曲となっております。

全体的にテンポが速く、終始明るい気分を保った楽曲だと感じたので、MV演出に関してもずっと気分が上がりっぱなしになれるような、見ていて楽しい気持ちになるような演出を目指しました。

途中で出てくる「Z軸で回転する錠剤(イラストではない方)」についてはBlenderでローポリ3Dで制作しています。リアル寄りの錠剤を作る選択肢もありましたが、楽曲とイラストの雰囲気から鑑みて、今回はカクカクのローポリ風味で制作しました。

これに加えて、薬が回転する動きにAE内で「ポスタリゼーション時間」エフェクトを付与し、この動きだけ12fpsで動くように設定しました。そうすることで、動きが意図的にカクカクするようになります。

シーンによっては、滑らかなfpsだとかえって不格好な演出になる場合がありますが、そういった場合はわざとfpsを落とすことで、逆にしっくりくる動きになったりすることもあります。
滑らかな映像が正義!…というわけではないんですよね。

真ん中の錠剤はBlenderで制作。アニメーションの動きもBlenderで付けておいて動画出力、これをAE内に取り込んで微調整している。



MASKED SURVIVOR/初音ミク

こちらは23さんの楽曲「MASKED SURVIVOR/初音ミク」
イラストは柏野ぼん様になります。
楽曲も歌詞もクセになるような、素敵な楽曲となっております。

こちらのMVは比較的展開が多めの演出となっています。加えてリリックの動きも多めにしていますので、見ていて飽きないMVになっているんじゃないかなと思います。

サビ部分のリリックの動きに関しては、テキストレイヤーに「アニメーター」を付与し、指定の範囲内の位置で文字ごとにランダムに小刻みに動くように設定しています。

この方法を知らずに文字ごとにランダムで動きを付けようとする場合、おそらくかなり膨大な時間がかかることと思われます。動画編集はこういったエフェクトの設定が早ければ早いほど、その空いた時間で別シーンに手をかけることができたり、浮いた時間でよりよい演出の構成をじっくり練ることだってできます。

長年練習して、ようやく思い通りに描ける技能がつくようなイラスト制作作業とは違い、動画編集作業は「このソフトには○○な機能がある」ということさえ分かれば、例え動画編集数ヶ月の初心者であっても、比較的効率よい作業かつリッチな映像を短期間で作れるかと思われます。

動画編集は映像の演出のセンスの他に、ソフトの機能をいかに知っているかが自分のスキルに繋がるといったことを改めて認識するきっかけとなったMV制作でした。



がるる・わおん

こちらは藤原烏兎さんによる伊織ねめあさん&戌千代ここなさんへのファンアート楽曲「がるる・わおん」になります。こちらのイラスト、アニメーション、MV制作を担当しました。
聞いていて元気が出る、とても素敵な楽曲となっています。

今回は「Vtuberさんへのファンアート楽曲のMV制作」ということでご依頼をいただいたのですが、推しへの応援の気持ちが楽曲として形になり、それを贈られる…という行動はそうそう出来ない事だと思いましたので、藤原さんの応援する熱量に密かに感服していました。

その気持ちに答えられるように、今回のMVは全編通して多めのアニメーションで構成、ストーリー性もしっかり感じられるような展開を考案しました。イラスト:アニメーションの比率は5:5ぐらいになっています。

手癖で描く必要があるシーンがめちゃ多かったのですが、その負担を少しでも軽くするため、シーンによってはAE内でアニメーション編集をしているところもあります。
例えば、4:13~の「フラミンゴの群れが空に飛び立つシーン」のフラミンゴについては、フラミンゴの羽ばたくシーン(1羽)を手描きで制作、これをAE内で複製して制作しています。

ただし、色塗りに関しては、一部のフラミンゴは紺色のべた塗りでシルエット化しています。
理由としては、色を変更せずにそのままたくさん複製して貼り付けてしまうと、アニメーションとして動く大量のフラミンゴに目がいきがちになってしまい、MV内の主役である獣人2人(画面右下)が目立たない可能性があるからです。

あくまでもフラミンゴはシーンを盛り上げる脇役的位置で制作しているため、複製して制作するにしてもこうしたように一部加工する…といった手段を取ることが自分の中では多いです。

MV制作をする時にはいつもこういった事をぐるぐる考えながら制作しています。

該当のシーン。フラミンゴ自体は1羽のみペイントソフトでアニメーション制作し、これをAE内で複製して制作している。遠方にいるフラミンゴをシルエット化している。



彗 / UniForm MusicVideo

彗 ~sui~さんの楽曲「UniForm」のMV制作を担当しました。イラストはLima様になります。
今回の楽曲もとても爽やかですてきな曲調となっています。

こちらのMVは全体的にシームレスな動画展開を多めにしています。Aメロ→Bメロについては、画面がパッと切り替わるようなトランジションは一切いれていません。この演出のおかげで、動画的にかなりスタイリッシュ&スマートな印象を抱くMVになっているんじゃないかなと思います。

ここ数ヶ月間は自分の中でシームレスな演出、「シームレスブーム(自分の造語)」がとても流行っていて、今回の楽曲であればこういった展開が合いそうかなと思い、この構成にしてみた次第です。

実は、このシームレスな展開については、冒頭で熱く語ったP3Rの影響が少し入っているMVとなっています。ちょっとしたリファレンスにさせていただきました。
P3Rが発売される前に、公式からティザームービーが何回か配信されていたのですが、その映像がどれもスタイリッシュでかっこいいモーショングラフィックスで構成されていて、初見で見た時は「めちゃかっこいい!さすがペルソナ!」と感激した覚えがあります。

ペルソナシリーズはとてもかっこいいモーショングラフィックスやUI、キャラクターデザインが特徴的な作品なのですが、初めて遊んだペルソナシリーズである「P5R」からこのかっこよさに虜になり、趣味として楽しむ以外にも、仕事としてもモーショングラフィックス等を参考にするようになりました。

モーショングラフィックスやUIデザインについてとても刺激になる作品ですので、私もあのようなバキバキにかっこいい動画を制作してみたいものです...。



ピーターパン・シンドローム

こちらはT.UDさんの楽曲「ピーターパン・シンドローム」になります。こちらのイラスト、MV制作を担当しました。
バンドで有名になることを夢見る人物を描いたストーリーになっています。

こちらのMVはおよそ40カットほどのイラスト、アニメーションで構成されたMVです。こちらもかなりストーリー性のある展開になっています。

バンドで有名になることを夢見る青年を描いた楽曲ですが、なるべく楽曲や歌詞に忠実に沿った表現、展開になるように、演出や色使い人物のポーズなどに気を配りました。

私は音楽系の話や夢に関しては経験しておらず、まったく分からないのですが、バンドに憧れてギターを買い、地道に練習して有名になることを目指す...という話は、とても素敵なストーリーだと感じています。そういった夢を抱いて頑張っている方を見ると、全力で応援したくなっちゃいますね。

そんなストーリーを存分に味わえる楽曲&MVになっていますので、ぜひご視聴ください!



まとめ

いかがだったでしょうか?
今月は8件のMVがお披露目されることとなりました。

確定申告も終わってとてもスッキリしているので、これからはいつにも増してバリバリ仕事が出来る予感です。
「確定申告が終わった日が本年の始まり」…ぐらいの気分になっています(笑)
ということで、今年もたくさんMVを作っていきたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました!

それでは!



MV制作についてのご相談は、サイトのメールフォームXのDMからお気軽にご連絡ください!ココナラでも活動しています。
現時点での対応可否のスケジュールについては「Xのプロフィール欄」に記述していますので、こちらをご参考ください。

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