見出し画像

大学教育は危機に瀕しています   「選択と集中」

文科省の言う「選択と集中」

研究での「重要な発見」は、目的・目標を定めて出来たものは、
まずありません。
できたとしたら、それは「研究」ではなく「開発」です。

例えば、トランジスタは、
「増幅機能のある素子を作ろう」とか
「真空管の替わりになるものを作ろう」
とかいう意図があってできたのではありません。
純粋に近いゲルマニウムの電気抵抗を測ろうとして、
偶然 発見されたものです。
それまでも、ゲルマニウムの抵抗を測った人は、多かったと思います。
しかし、誰も「純粋に近いゲルマニウム」では、どうだろう
という発想がなかったわけです。
この自由な発想こそ、発明・発見のかなめです。

今の文科省の科研費とかの「選択と集中」は、この対極にあると思います。
当たる研究だけをしろ というのは、当たり馬券だけ買え というのと同じです。
何を研究するかは、研究者の自由な発想に任せるしかないですし、
研究が当たる率と研究者の能力とは、それほど相関があるとは思えません
研究が当たる数を増やすには、少数精鋭は無意味で、その分野の裾野の
広がりが重要と思います。

このままでは、科学・技術で中国に抜かれ、そのうち韓国にも抜かれ
てしまい、
日本の科学・技術は、世界の水準から取り残されると思います。
今、日本は重大な岐路に立っています!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?