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ギヤマンの虚ろにワイン注ぎけり

夏の季語「ギヤマン」

ギヤマン、切子のことです。切子細工のグラスは綺麗で涼しげ。夏に様々な飲み物入れて飲むのにぴったりです。

さて、ギヤマンは置物として眺めても美しいのですが、器の役割を担っています。器は何かを注がれることでその役目を完遂します。何も入っていないものは足りないのではないか。足りないものを補うには何か注がなくてはならない。冷酒でもサイダーでもなんでも良いのですが、なんとなく色味のあるものが欲しくてワインを注ぐことにしました。

と、説明してみましたが「はぁ?」な句というのは百も承知。いかにもこういう意図で作りましたと言わんばかりですが、理屈と膏薬はどこにでもくっつくものです。騙されてはいけませんw

句は直裁な言葉で作る方ですが、直に言わなくてもなんとなく自分の気持ちを表していることに最近気付きました。どんな句にも思いがあります。

中には伝えるより先に言葉にすることをためらったり迷ったり拒んだり、伝えたい内容よりそれ以前の気持ちが先立つこともあります。人の気持ちはそう簡単ではない。だからこそ素直な言葉、単純な言葉が心を打つこともあります。

思いを汲み取ってもらえるかどうかなわけですが、読み手にまかせてもよいのかもと思い始めました。わかってもらえたら幸せ、みたいな。17音しかないのだから伝わらなくて当然。言葉の足りなさは、読み手が補ってくれるような気がします。

できたてほやほや。言葉の推敲などほとんどしていません。どうぞ召し上がれ。お口に合えば幸いです。

*お借りした画像は装飾用の切子細工。

<追記>後から見るとなんかいろいろダメ。推敲はやはり必要ですね😮‍💨手直ししました。


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