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12月8日は何の日?

グーテンターク!皆さまこんにちは。フランクフルトのYokoです。

今日12月8日は日本が太平洋戦争において日本が米国に宣戦布告した日。1941年(昭和16年)12月8日は日本人が歴史を振り返る重要な日だと思います。

愛国や保守、自虐史観云々のイデオロギーの話ではないのでどうかもう少しお付き合いください。

開戦直後からは緒戦で勝利するも戦況は徐々に悪化し泥沼化。1945年(昭和20年) 8月15日に玉音放送で国民に敗戦が公表され、同年9月2日には大日本帝国政府が降伏文書に調印して正式な敗戦を迎えます。1952年(昭和27年)4月28日にサンフランシスコ平和条約)発効してこれが国際法上の連合国各国と日本の戦争状態が終結になりました。

この負けた戦争を開始したのが12月8日。日本人はこの「事実」をスルーしすぎではないでしょうか。

もちろん日本の戦争責任やたくさんの犠牲者について考えることは重要ですが今回強調したいのは、「なぜ国力の違いから日本必敗とわかっているのにアメリカに戦争をしかけたのか」という問いです。なぜ先がわかっていて根本的な方向転換ができないのか、それは今の微調整してゴールをずらしてずらしてやりくりする今の日本(たとえばコロナ対策など)に通じる組織的な問題点と地続きではないかと思っています。

負ける戦争に突っ込み、負けた場合を想定せず(プランBなし) 負けた場合の敗戦処理も考えないまま「やってみなければわからない」とりあえずGoを出しながら問題は各現場で対応させる

このプロセスが現代日本と本質的に変わらないことをもっと日本人は意識すべきと思うのです。

最高意思決定を行うはずの会議が責任の所在が曖昧なまま空気に流されていく、開戦するための開戦できるというデータが作られていく、その過程は今の日本に通じる問題であり歴史から学ぶというのはそういうことだと思います。

こちらの猪瀬さんインタビューを是非お聴きください!(アプリなしでも視聴可)

わかりやすい表現で語りかけながら進むのでとても聴きやすいです。参考になる映画もたくさん取り上げられています。

私はカズオイシグロさんがノーベル文学賞を受賞する前から『日の名残』が一推しなのでその作品もインタビューにでてきたのが嬉しかったです。日の名残は映画化もされていてそちらも素晴らしい作品でおすすめします。


日米開戦の話に戻りますが、猪瀬直樹さんが、『昭和16年夏の敗戦』にその経緯を詳しく書いておられます。オススメです。開戦は12月の冬なのに、なぜ夏の敗戦としてあるのかも重要なポイントです。

この猪瀬さんの本を読むと、希望と絶望の両方を感じます。すなわち当時も若い本当のエリートベスト&ブライテストの知見をもってすれば未来は見通せたのだという希望。そしてその知見を実際に物事を動かす意思決定には活かせなかった絶望です。

そのパターンを今も引きずり、日本はもがいているように思えます。

しかしその問題の深さ根深さを知ることが希望の一歩。希望、絶望、そしてまた希望。

どんなやっかいな問題でも問題解決に至る第一歩は現状把握、現在の立ち位置を知ることで現実を直視したときに克服への希望は生まれます。

今は個の時代と言われますが、自分らしさというものを「私」だけを追いかけても結局自分というものは見えてないです。

「公/おおやけ」の軸を自分の中におき土台を確かめたその上に積み上げて自分らしさが表現できるのではないでしょうか。

その意味で、まずはファクトとロジックで日本の歴史、特に近現代を冷静に見つめて日本人としての自分の立ち位置、強み、弱みを知った上で他国や様々な民族の人たちと対話するその姿勢が大切だと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

Bis dann! Tschüss! ビスダン、チュース!(ではまた〜)😊





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