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【読書感想】武村 政春、宮沢 孝幸監修 『ずかん ウイルス 』

グーテンターク!皆さまこんにちは。フランクフルトのYokoです。

先日宮沢先生の #おどウイ  を面白く読みましたところ…。

宮沢先生がこういうツイートをされていたので 「ずかん ウイルス」#ずかウイ

を購入。

お子さま向けなのはひらがながふってあることくらいで、大人も確かにしっかりと読めました。



多様なウイルスの形状や特徴、発見の経緯も網羅されていて興味深いです。めくってもめくっても多種多様なキャラの濃いウイルスたちでウイルス初心者には心折れそうな辛い時もありました。😅が、さすがお子さま向け。あれやこれやと興味をもたせて助けてくれたのでなんとか重要な最後の未来の展望まで読み切ることができました。

ウイルスが病気を運んでくる人類や動物の敵であるというのはある一つの側面であり、全てではないこと。同じウイルスも宿主により病気になったりならなかったりするし、ウイルスは生物の進化と密接に関わっている、またまだ多くのウイルスのはたらきは解き明かされていないなど、一般の我々がもつウイルスのイメージを吹き飛ばしてくれます。

おどウイの副読本にという宮沢先生のお勧めに納得です。


ウイルスの利用法として、医療だけでなく食品、環境、産業分野での利用法に関する研究も進んでいるとか。このあたり最後のフィナーレで言及されていますので最後まで読んでみてくださいね。☺️

図鑑で紹介されているウイルスはどれもユニークですが、私はドイツにいるので、マールブルクウイルスなんて聞くとやはりじっくり読んでしまいました。

このマールブルクは、フランクフルトと同じヘッセン州にあり、中世から続く大学街です。マールブルク大学では20世紀初頭、ベーリング以来免疫学が発展してきました。

ベーリングはコッホ、エールリヒと並んでドイツの免疫学三大レジェンドのお一人です。

以後免疫学と同時にワクチン生産も長らくこの街の基幹産業でしたが最近では斜陽でした。たとえば今年2月にバイオンテックが新型コロナウイルスのワクチン生産のためにはじめたマールブルクの工場はノバルティスが売りに出したものです。歴史はあっても採算がとれないということだったのでしょうけれども、今はまた世界が必要とするワクチン生産の拠点となっています。

 ウイルスずかんにマールブルクが出てきて、マールブルクのウイルス研究の歴史と縁を感じた次第です。

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

これからはウイルスを離れて、カズオイシグロの小説を読んでいきたいと思っています。作品は4冊ダウンロード。面白かったらまたご報告しますね。

Bis dann! Tschüss! ビスダン、チュース!(ではまた〜)😊







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