ムサカと日の名残り
グーテンターク!皆さまこんにちは。フランクフルトのYokoです。
暑さが戻ってきましたが、曇っていたのでゆっくりお昼過ぎに軽く外で運動してきました。普段あまり汗をかかない私で、新陳代謝がよくないなあと思っているのですがさすがにジョギングの後は少し流れて人間としての仕組みが起動していることに安心です。しっかりと水分を補給しました。
午後はこういうのを食べてしまうも、
もう少し栄養を考えパラヌス(ブラジルナッツ) を2粒いただきました。昨日学びましたので大事にいただきました♪
そして、来週の読書会に備えてカズオイシグロ著「日の名残り」を読み終えました。1989年のカズオイシグロの第三作目の長編小説です。
以下amazon さんの内容紹介引用です。
短い旅に出た老執事が、美しい田園風景のなか古き佳き時代を回想する。長年仕えた卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々……。遠い思い出は輝きながら胸のなかで生き続ける。失われゆく伝統的英国を描く英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。
プロフェッショナルとは、自分の領分の仕事とは、忠誠心とは?感情と折り合いをどうつけていくのか。英国貴族の館で長年勤めた老執事が新しいアメリカ人のご主人のアイデアで休暇をもらい旅にでます。以前ほのかに心を通わせすれ違った元女中頭に会いに行くのです。日記のような、報告書のような形式で書かれた自分がたりのお話です。記憶も大きなウェイトを占めているのも特徴で回想録でもあります。彼がこと細かに語れば語るほど、完璧に職務を全うしてきた自負は変わらずとも、失ったものも大きく浮き上がります。そして、彼の決して語らない(語れない)もう取り消すことのできない人生の苦味がいかばかりであるかを読者はかみしめることになります。プロット時代が劇的変化のない分、さらにその心の動き、感情にフォーカスできるようになっています。そしてきちんと歴史と政治の縦糸が物語の軸にあり、その公(おおやけ)の時間のうねりのなかの、私(わたくし)の物語が静かに進行します。エンディングは拍手喝采の終わり方ではありません。人生は思うようにはいかないもの、運命あるいは真実に翻弄される悲喜こもごもの人生であるがゆえに人は愛おしい存在であるそんな作者の視点を感じました。同時にあなたはどう生きていますか?カズオイシグロに問われた気もします。あなたの中にスティーブンスはいませんかと。あなたが人生の夕暮れに立ち会う時、The remains of the day に何を思いますか、そこに向かっていくあなたは今をどのように生きていますかと。
発表されてから長い年月が経った今も読み手の感情(心)を揺さぶる名作だと思います。
日の名残りは映画版も好きなのですが、イシグロさんはあんまり映画の作り方に納得されていないような印象をこのインタビューからはもちました。
カズオイシグロ作品について興味がおありの方はこちらの講義もカズオイシグロ概論の入り口として非常にわかりやすく示唆に富む内容で勉強になりました。
カズオイシグロの第一作については感想を書いたので宜しければご覧くださいね。
さて美しく哀しくも愛おしいスティーブンスさんの生き方に想いを巡らせた今日は、ムサカを作りました。ギリシャ風🇬🇷にしたつもりですが、ギリシャ人人怒られるかもしれませんのでこっそりアップしたいと思います(笑)
やはり基本のナスとトマトは外せないところ。ジャガイモもスライスして加えました。ヴィーガンでないのでひき肉も。
スパイスはオレガノ、パプリカ、シナモン、ナツメグ、カイエンペッパー、胡椒などです。シナモンとレモンの皮を刻んでいれたのは特にアクセントになってよかったです!グラタンもラザニアもムサカも上から撮ると皆同じですな…。
初めてにしてはうまくいったような。よしおさんにも好評でホッ。次はもう少し綺麗な層が出来るとよいのですが。
よしおさんは仏ボルドーのサン・テステフの赤ワインと合わせてご機嫌。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
Bis dann! Tschüss! ビスダン、チュース!(ではまた〜)😊
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