見出し画像

日々読み #38

7/17 晴れ
今日は祝日なので最後の訪問が終わったら仕事は終わり。妻と「君たちはどう生きるか」を見てきた。
メインビジュアルしか知らなかったから、フラットに見れて良かった。
事前の情報が全くない状態での鑑賞になる映画は滅多にないから、心が躍った。

これからみる人もいるだろうから、具体的なことは書けないけど、宮崎駿の考えていること、意識、無意識、夢いろんなものが溶けでた作品のように思えた。
ジブリ特有の説明しすぎない作品の在り方は健在で、見た人によって感想や受け取るものが違いそうなのがすごく良かった。

7/18 晴れ

タフな人だねっていう言葉を褒め言葉として使うのってどうなんだろうか。実際にタフな人とそうじゃない人はいて、どちらかに分類されるのだろうけど人間はそんなに簡単に分けられるものじゃないと僕は思う。
タフな人だってタフでいられる時とそうじゃない時があるはずだ。
キツいと思っても「タフな自分」としていなければならない状況ってある。自分もそういう経験がある。
若くて学生時代スポーツをやってきたのだから当然タフだよねと。初めは褒め言葉のように聞こえるけれど、タフでいられないような時には呪いのように感じる時があった。

何気ない褒め言葉がその人に「役割」みたいなものを与えてしまうことを僕は忘れずにいたい。


7/19 晴れ

抑うつが強い方。
介入当初は苛立ち強めな印象だったが、会話が進むにつれて苛立ちは落ち着いてくる。私との会話自体は本人にとって、貴重な他者との会話の機会になっている様子。

今日は学生時代のお話を伺った。
小学校から一人で遊ぶことが好きだったこと。中学校は押入れの中で過ごす時間が多かったようで、いじめられていたが、このままではいけないと思い、一念発起していじめられっ子と大喧嘩したこと、喧嘩後はいじめられなくなり、高校ではたくさん友達ができたことを教えてくれた。

昔の話をしている時はいつもより生き生きした言葉や表情になっている。

昔の話を終えた後のその人の顔にはなんだか充実感のようなものが宿っていて、妙に印象的だった。

これからは普段の話だけでなく、これまでどのような人生を歩んできたのかについても掘り下げてみるのもいいのかもしれない。


7/20 晴れ

先輩と同行訪問があった。
訪問看護は基本1人で訪問に行くことが多いから、先輩の介入を見学できる貴重な機会だった。
明らかに普段の先輩の声量、声色、リズム、湿度が普段とは違った。多分相手によって使い分けているのだろう。優しくゆったりとした雰囲気で、余韻を長めにとるようなリズムで会話をしていた。相手も「この人は波長が合う人だなあ」と思って話すことができているようだった。

会話の内容も「大丈夫なところ」を確認していくような内容だった。これも相手に合わせて変えているのだと思った。人のケアを見ると学びになることは多い。


7/21 晴れ

threadsを見ていたら伊雄大さんの
”「役に立ちたい」から話を聞くことを仕事?にしようとする人がいると聞いて驚いてる。それは操作願望だろうよ。”
という投稿を見た。

話を聞くだけって本当に難しくて、話をしているうちに沸々と相手が変容することを求めたくなるわがままな自分の気持ちが出てくる。

相手の話を聞いていて、もっとこうしたらいいのにとか、考え方や捉え方を修正できないかと探ったり、自分の意見を言いたくなったり何らかのアクションをとってしまいそうになる。
いわゆる自分の中の操作願望というやつが暴れ出すのだ。

本当に話を聞くのが上手な人は
「ちゃんとあなたの話を受け取ってるよ、何を投げても大丈夫だよ」というメッセージを相手に与えている。相手が変容するのは、結果的に起こるものであるから相手を変えてやろうという気持ちで相手との対話に臨むのは間違っているのだ。口で言うのはいくらでもできるが本当に難しい。
また自分で反省して、また実践。苦しいけどやっていくほかない。


7/22 晴れ

今日はモッツァレラチーズとパンを1から作ってみた。普段はスーパーで調達するものも、本来は自分の手で作れるものだったりする。
なんだか便利になればなるほど、基本的なことを考えなくなって、「本来はできること」を忘れてしまう。だからこそ手を動かしたら作れることを思い出す機会は大切にしたいと思う。

お昼過ぎぐらいにご近所さんが来て、日曜日に餃子パーティーの誘いが来た。いつも突然で楽しい人だ。
ご近所さんは優しい嵐のようなお祭り男だ。
みんなを巻き込んで、笑顔にして真ん中で笑ってる。
優しいし、強い。見習いたいことがたくさんある人が近くにいて嬉しくなる。


7/23 晴れ

今日は餃子パーティーの準備から始まった。
250個の餃子を作る予定だったから、具材も相当な量だった。何かの催しのためにスーパーに買い出しに出掛けるなんて、文化祭みたいで久々でわくわくした。

250個の餃子を包むから1人当たり60個くらい包む必要があって、目の前の肉ダネを見つめて気が遠くなった。
それでも誰が一番美しく包めるかを競ってたら割とすぐ包めた。みんなでやると大変よりと楽しいが勝ることを思い出す。
各家々から庭先にテーブルや椅子を出して、小さなマルシェみたいになった。ご近所さんも集まってきて楽しい時間だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?