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日記

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2020年12月の記事一覧

2020年12月29日(火)

映画を観るために高田馬場に行った。まずはラーメンを食べた。人生のうち冷やし中華と名付けられた食べ物を食べた日付において、最も遅い日を大幅に更新することになった。時間があったので公園に行った。都心部の一画に風光明媚を凝縮することを目的としたような空間だった。二匹だけいた軽鴨は、近くを流れている神田川から迷い込んできたのだろうか、だとしたらどのように辿り着いたか。映画は【秋刀魚の味】だった。構図が、ス

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2020年12月28日(月)

後に「豚野郎事変」として後世に語り継がれるであろう諍いが、二人のあいだに勃発した。雨降って地固まる方式になったのでよかった。我ながら不甲斐なく、改善していくべきところを痛感した。新宿で【佐々木、イン、マイマイン】を観た。指摘しようと思えばいくらでもできそうな脚本の粗を、熱量とシーンで押し潰していた。マイマインドにインしている佐々木的な存在は、私にとっては誰かいるだろうか? この映画を観て私は明るい

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2020年12月27日(日)

髪を切り、周辺を散策した。夜は鍋を食べた。昨日が濃い一日を過ごしたぶん、薄い一日にしてバランスを保っているようだった。

2020年12月26日(土)

我々のクリスマスは今日だった。贈答品として眼鏡を貰うことになり作りにいった。外から見る建物の厚みに比べてガラス貼りの外壁から覗ける店内の奥行きが明らかに不足しているように思えて入店を躊躇させた眼鏡屋で、どちらかといえば胡散臭い印象を見る者にもたらす丸眼鏡を購入した。来年は胡散臭さの向上をテーマに生きていく。本格的な検眼が行われたが、これが見えているのか見えていないのか、どちらかよりはっきり見えてい

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2020年12月25日(金)

君たちは本当に年内の最終日なのか、と言いたくなるくらいの密度で打合せをしていた。油断をするとすぐに、声を出すのが億劫だ、というのが相手にも伝わるであろう声質になっていく節が、誰かに指摘されたわけではないけれども多分にあるので、来年はそこを治せたら治す。夜はクリスマスだったので鍋を食べた。

2020年12月24日(木)

オンライン面接というものを初めて受けた。撫で肩猫背で通している私にしては珍しく伸ばしていた背筋も相手からは見えないので無駄だった、と思いきや、自分の姿勢というのは話す内容や抑揚に確実に影響してくるので、意味はあった。それでも人並み以下の溌剌さしか、内容抑揚のいずれにおいても発揮できなかった。それでよかった。夜はクリスマスイブだったので鍋を食べた。

2020年12月23日(水)

働いていた。平成に限らず歴代のすべての天皇の誕生日を祝日にしてほしかった。南北朝時代も両方。

2020年12月22日(火)

例年ならばこの辺になると既に惰性で働いているというのに、今年についてはそういう気分に、在宅というアドバンテージがあるのにもかかわらず持っていくことができなかった。人間はどこまで連続して鍋を夜飯にできるのか、という検証をしているように思えるほど鍋を食べているけれども、あんなに合理的でバリエーションに富んだメニューはないから、上には上が世間にはいるはずだ。それに鍋というのは料理としての括りのレイヤーが

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2020年12月21日(月)

リモートワークに関する記事を読む中で、28歳までは一応脳の入力期ということになっていて、あらゆることを貪欲に記憶しようとして感覚を鋭敏化させようと働いているとのことだった、もうすぐ29歳になってしまう私がここ最近奇妙で漠然とした焦りを、心身というより脳髄のどこかに直接注入されているような感覚で抱いている気がしてならないのはこれが原因だったのだろうか、消える直前に最も大きな光を灯す線香花火のその消え

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2020年12月20日(日)

M-1観戦と、同居人の兄から送られてきた無暗矢鱈と高級な肉の潜在能力をいかにして引き出すか、という夜の二点に向けて過ごしてきた一日だった。マヂカルラブリーが報われてよかった。喋繰り漫才以外は漫才ではないと思い込んでいる人々は、せめてWikipediaの漫才の項目を読んでから言及して欲しかった。肉は何のひねりもなく焼くだけで、何のひねりもなく美味しい味を発生させていた。

2020年12月19日(土)

朝の六時半に自宅を出た。道中にあるよく行くラーメン屋の剽軽な店長が、店に入っていく様子を見た。真剣な面持ちをしていそうな背中だった。三鷹から総武線に乗りっ放しで千葉に行き、さらにそこから外房線に乗りっ放しで鴨川まで行くという日帰りの一人旅が敢行されることになった。一応は書くために見に行くという体になっていて、同居人には写真をたくさん撮ってこれるといいね、と言われていた、写真ではなく気分を味わいに行

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2020年12月18日(金)

在宅勤務だった。同期とオンラインmtgをしたときにせがんで猫を見せてもらった。

2020年12月17日(木)

オンラインmtgをするときに映される自分の顔が本当の顔だとしたら結構厭。と思いながら自宅からそれなりの量の言葉を喋っていた。私の顔面では覆い隠せずにはみ出していた本棚の上部映り込み、そこはビスが不足しているため棚板がはめられずデッドスペースになっていて、それを指摘された。収められている本の中身に言及されることはなかった。話したい気持ちと話したくない気持ちとどっちでもいいと思う気持ちが等しくやってき

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2020年12月16日(水)

打合せが多いとそれだけで心が折れそうになる、というあまりにも貧弱なメンタリティがいかんなく発揮された日だった。流れで、珍しく同期と一緒に昼飯を食べた。地下にある店だったが、その中で三席だけが、店外の階段で一回地下までおりてから店内で半地下ぶんあがったところに設えられていてそのうえガラス張りだったから、まるで見世物のようだった。まるで見世物のようだ、と話していたらそこに通された。食べっぷりを見せつけ

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