君が赤ちゃんじゃなくなった、という夏。
今年の夏休みは、色々な所にでかけた。
どこに行っても君は楽しそうで、私も楽しかった。
プールからあがりたがらなくて、永遠に水から出られないんじゃないかと思った。
「美味しいね」と一緒に笑いあえるのが嬉しくて、ことあるごとに、アイスクリームを食べた。
「暑いね~」と手で顔を仰ぐ仕草が可愛くて、外で一緒に汗をかくことさえ、楽しかった。
風が吹くと、「涼しいね~」と一緒に笑った。
「風のおかげだね」と君は言った。
そうこうしているうちに8月は終わって、君はまた大きくなった。
「ぼくはもう、赤ちゃんじゃないから」と、私の手を払いのけると、
私には見えない何かを、じっと見つめてた。
君の3歳の夏が終わった。
私には、たくさんの、ありがとうが残った。
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