春の牡丹雪と牡丹の花
2020年3月29日日曜日
天気予報で数日前から言われていたけど、まさか本当に降るとは。
今日は雪が降った。中々の大雪。
わたしの暮らす、東京の西部では、5センチほど積もるくらい降った。
昼間、わたしは外に出ず、窓からベランダを覗いて、牡丹雪がしんしんと、降り続けるのを眺めていた。
夜になった今は、もう溶けているんじゃないかと思う。夕方、少し気温が戻ったみたいだから。
夕飯時、NHK Eテレ「猫のしっぽ カエルの手」を見ていると、京都の大原在住のハーブ研究家・エッセイストのベニシア・スタンリー・スミスさんが、いつものように彼女の素敵なライフワークの数々を紹介していた。その中で、ベニシアさんが京都の小さな料亭で、赤カブとゆで卵の黄身で牡丹の花を模した美しい懐石料理を食べる場面があった。
牡丹雪に、牡丹を模した美しい料理…
何だか今日は牡丹づいているな。
そう思ったわたしは、牡丹のことをインターネットで検索してみた。すると、日本ぼたん協会のホームページの中の、「ぼたん図誌」という、たくさんの種類の牡丹が色鮮やかな写真と共に掲載されているページにたどり着いた。その種類の数、目算200強。いつも何気なく見かける牡丹だけれど、こんなにもたくさんの種類があったとは。
そのページに載せられた見目麗しい数多の牡丹の写真にも勿論感激したが、わたしが特に心惹かれたのはそれぞれの種類に付けられた名前だった。
薄ピンクで丸いフォルムが可憐な「暁の雪」
赤と白のコントラストが鮮やかな「五節の舞」
小さな女の子がバレエの練習で着るレオタードみたいに、ヒラヒラしたサーモンピンクの「娘花桜」
きりっと深い赤で、花びらが少し固そうで凛とした「春光」
気に入ったものだけでも、挙げればきりがないくらい。牡丹ってこんなに種類があって、しかも一つ一つこんなに美しい名前が付けられているのか。初めて垣間見た世界にうっとりした思いだった。
牡丹の咲く時期は主に4から6月らしい。今は3月が終わるところ。もう少ししたら、見頃を迎えるみたい。
コロナウィルスの騒ぎが落ち着いて、牡丹が咲く時期に本物を見に行かれたら良いな。見るたびにその牡丹の名前を調べて、なお一層うっとりするのも素敵だ。
静かな、家にいることで自分や周りの皆を守り、自分と向き合う日々が続く。そんな中で、わたしの「落ち着いたらしたいことリスト(英語ではwhen-all-of-this-is-over listという)」に項目がまた増えた。
今日の寒さは明日も続くらしい。暖かい部屋で体調を万全にして、仕事とか生活の色々を片付けて、前向きに春を迎える準備をするのだ。
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