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3歳繊細さん、キッザニアで試練 のち とびきりの笑顔

ディズニーシーの火山に引き続き、娘みーちゃん3歳、試練と成長のキッザニア編が繰り広げられました。


キッザニアとは

キッザニアは楽しみながら社会のしくみを学ぶことができる「こどもが主役の街」です。
体験できる仕事やサービスは、約100種類!本格的な設備や道具を使って、こども達は大人のようにいろいろな仕事やサービスを体験することができます。

上記公式サイトより

公式の説明はこのとおり。
つまり職業体験、社会体験。
でも実体験は読むよりもっとすばらしかった。

まず、「こどもが主役の街」の意味。
アクティビティの入職業体験の説明では、キャストさんは大人の目をみない。こどもの目をみて、こどもに語りかける。
びっくり。たとえこどもが戸惑ってキャストさんの問いに答えられなくても、キャストさんはこども自身に語りかけるのをやめない。このとき親は見向きされない。自分がお弁当のブロッコリーになった気分。ブロッコリーは美味しいけど鮭ではない。
さらに言うと、大人は基本アクティビティには入れない。親から離れてこどもだけで仕事を達成する。
(親と一緒にやれる「アルバイト」というアクティビティもあるけど、仕事には親は一緒に入れない。)
これがみーちゃんにもたらしたのは、極度の緊張。けれども同時に、それだけではない、大事ななにかを受け取ったようだ。詳細は後述。

次に「楽しみながら社会の仕組みを学ぶことができる」の意味。
仕事をすると、キッゾというパーク内通貨をもらえる。これを貯めると50キッゾからパーク内デパートでお買い物ができる。お金は銀行でキャッシュカードを作って貯めることができる。
え?まんま現実と一緒やん…。
そしてパーク内ではこども達が色んな仕事をしている。消防士がこども。パティシエがこども。こどもこどもこども…。それを見てみーちゃん、仕事を自分事として考え出したようだった。大人がやってくれるものじゃなく。同じこどもがやっているからこそ。

繊細みーちゃんのキッザニア体験

みーちゃんには、「おままごとできる遊園地に行ってる?」と告げてキッザニアに連れていった。

まず入り口の飛行機ゲートを見た時点で、「飛行機のるの?」とキッザニアの本気再現度にビビっていた。

そして園内は結構賑やかで人も多く、情報過多なことにさらに及び腰に。

とりあえず流れを掴んでもらおうと、1つ宅配便のアルバイトをしてみた。送り状をデパートに届けるというものだった。
アルバイトは親が同伴できるけど説明は全てみーちゃんにされる。みーちゃんはビビりながら、でも「送り状を届けに来ました」を言えたのはえらかった。

しかしここでいったん、みーちゃんのキャパシティはMAXを越えてしまった。「みーちゃんはウルトラマンだから。ウルトラマンは怪獣を倒すのがおしごと!だからしごとはやらなくていいの!」と壮大なストライキを敢行しはじめた。
ちなにみーちゃんはウルトラマンタイガ推し。

まぁ園内の騒音や初めてやることづくしで、みーちゃんには刺激が強すぎるのは分かったし、まずはこの場に慣れさすのが肝心なので、みーちゃんの休憩に寄り添った。 もう今日は1件も仕事やアルバイトをやらないかもしれないと覚悟を決めながら。

ちなみに繊細さんとしては、キッザニア東京では以下に赤丸した劇場がよい休憩スペースだった。ショーをやらない時間でもホールに入れて喧騒から少し離れられるし、しっかりした椅子もあった。

劇場をでたあとは、みーちゃんに言われるまま、しばらく園内を観察してまわった。
そのとき、SDGsセンターでスタンプラリーをしたりもした。 

おやつも食べたし、みーちゃんに嫌な気持ちが残らないうちにと、私は「そろそろ帰る?」と聞いてみた。
すると「なんかやりたい」とみーちゃんは真逆の答えを寄越した。
うぉ同世代の影響ってすごい。そしてここならやれるかもとみーちゃんに思わせるキャストさんの接し方もすごい。

そして本日2回目のアルバイトにトライ。エネルギーセンターのアルバイトで、工事のチラシをショップに届けることに。
しかしやる気をだした割りには今回も1回目と同じくらいびびって逃げ腰になってしまった。

あーこれはもうだめかなぁ…トホホと私は思いつつ気持ちを切り替えて、「もう帰る?」と聞いてみた。
ところが「帰らない」と言うのですよこれが!
なんなんスッゴい粘るやん!

そして最後に銀行に行った。
銀行ではお金を預けてお財布を作ってもらえる、と最初のアルバイトで教えてもらったのだ。
ところが銀行にはこども一人で入らないといけないことが分かった。
「みーちゃん、どうする?」
すると続々と入っていくこどもたちを見ていたみーちゃん。
「いく」
「!じゃ、じゃあ行っておいで!」
入り口でお姉さんが、窓口に連携するために色々事前に聞いてくれた。「なんさいですか?」「おなまえは?」「なんがつうまれですか?」入り口なら親もいるので、みーちゃんの心の準備になるし、答えられないことは私がサポートできた。
たぶん3歳がくることも想定して、対処が決められてる。(銀行以外でも各アクティビティでは対象年齢が表示されており、3歳もできるやつもそれなりにあった。)

銀行の建物にみーちゃんが入っていったあとは、私はそれを窓越しに見守ることしかできない。だけど…「みーちゃんよりお母さんがリアクション大きかった」と後々お父さんに言われる始末。あとで撮ったビデオを見返したら、「ぐすっ…ぐすっ」て感極まってる音が入っていて恥ずかしかったです。

ま、とにかく。
みーちゃんは列に並び、窓口のお兄さんとちゃんとやりとりして、銀行をやり遂げて出てきたわけだ。
親のサポートなしに!
みーちゃんの笑顔はまぶしかった。誇らしげだった。

「可愛い子には旅をさせよ」
ほんとにそうだった。
みーちゃんは一回り大きくなった。

後日。
みーちゃんは、ゲームセンターのフリープレイカードを受付の人に返す任務を、自ら買ってでた。
こどもの成長力には目をまんまるにするばかりだ。